ごった煮

創作用。まとめ

【シャドウバース】フレーバーテキスト【ネメシス】其の壱

カプセルホムンクルス

狭いカプセル、ここだけの命……なんて無意味。
システムと交信しても、自分以外が解き放たれるだけ。
私はこうして、何とも関わらずに朽ちるんでしょうね。

狭いカプセル、ここだけの命……なんかじゃない!
大事だったのは、私がどう思うか、何をしたいのか!
私――あなたたちをもっと知りたい、触れあってみたい!

生命量産

求めて起こるが進化ならば、
必然に起きるが進歩である。

オートメーション

まず造り上げることだ。用途は後からついてくる。

コンセントレイト

――『拳気一路の極』、序の段
一。黙して想す也。己が五体を、過たず認識すべし。
二。五体の制動を認識する迄、筋一本動かすべからず。

 

ステージに立つ前の、この一瞬。
緊張じゃないよ――集中してるんだ。
――北条加蓮

狭間生成

光と闇のどちらかでなく、両方共を欲するか。
良い。その決断、気に入った!

改良実験

彼は幸運だ。人形の進歩を、その身で知れた。

音速突破

「歌?そんな音、遅い遅い!光学機動、フルドライブ!」
――音速の機構・ララミア
「速さなんて関係ないよ。ボクの歌は世界に響く!」
――破壊の絶傑・リーシェナ

光明齎発明家

なにやらピキーンと閃いたッス!
しかも一つじゃなくて二つもッスよ!
……けど、どっちを作った方がいいッスかねぇ。
どっちも捨てがたいんスよねぇ!

自分、バトルはちょっと専門外ッスけど……
発明とかはかなーり得意なんスよ!
……え?凄い腕前だって、自分のことッスか?
ほ、褒められるのは慣れてないッス!照れるッスよー!

カニカルガンナー

最初の変化は、発見だった。
誰もが気づいたようだ。この機械を用いれば、
世界すら変える力を、その手に出来ると。
――機械研究所の観測日誌・2

機械とは、無限の可能性だ。
扱う者の心を、願いを、機械は素直に映し出す。
欲望の中で、機械はどのように変わるのか。
――開発秘話・2

ペネトレイトランサー

へえ、お高い武器だか防具だか、さぞ自慢のご様子で。
けど、私の槍の機能なら――その弱点、見抜いて穿つ!

強さは弱さで長所は短所、つまり利点は欠点さ。
覚悟しな悪党共。私の槍は、全部分析しちまうよ!

バレッジスマッシャー

――『新約:拳気一路の極』、体の段
一。体を鍛う、嘗て王道とされし。今や邪道と知るべし。
二。只管に鍛えど、肉は鉄に非ず。鉄を纏うが正道なり。

――『新約:拳気一路の極』、体の段
三。体を鍛うは、徒に力を求む事なり。拳の道に外れん。
四。鉄纏い、自己を整えよ。その果てに、拳の道あらん。

バイスチューナー

小、良し。効率が故に。
大、悪し。粗雑が故に。
小は大を兼ねる。

小にて大為す、即ち理。
大にて小為す、即ち愚。
万象は小粒こそ良し。

機構技師

所詮、俺にできるのは作業だけ……。
創造性の欠片もない。図面通りに組んでくだけ。
形も精度も毎回同じ。指示に従うしか能がないのさ……。

完璧に図面通りなんだよ。寸分違わず、だぜ?
形も精度も一切バラつかないんだ。本当にすげえ奴さ。
――同僚の技師

ストリングマイスター

ユー、知ってます?人形遣いは、何かと高く付くんです!
それでミー、困って泣いて気付きました!
人形でさえあれば、別に素材は何でもいいじゃん、と!

糸そのものを巻ーき巻きして、人形一体できあがり!
どうでしょう!こうすれば、材料費とても安上がり!
問題あるとすれば……今度は糸代がバカ高いことですね!

強襲小型機

以前は偵察するだけが役割の、平和的な装置だった。
それに武装を付ける有用性が、実証されてしまうまでは。

より速やかで犠牲の少ない、的確に敵を狙う自律兵器。
それはそれで――平和への近道には、違いない。

カニックヒーロー

纏うは発明、知性の証!カムヒア、ジーニアスーツ!
技術に善悪が無いのなら、操る人が指し示す!
発明品を使うなら――清く正しくカッコよく、だ!

絶体絶命、そう見える?正体も見られちゃったしね。
いや。意地の張りどころ、カッコつけるのはここからさ。
人が先に挫けたら、大発明に申し訳ないからね!

糸使

取るに足らない小さなガキ?センスのある褒め言葉だ。
君のほうは、図体ばかりでかくって素敵だね。
そういう奴を翻弄するために、糸の技を磨いたんだ。

望みで心の、成長で身体の嵩は増し、空間を必要とする。
その余分を絡めとるのが、僕らの糸の領域支配だ。
わからせてあげる。この業界、小さい方が有利だって。

 

取るに足らない小さなガキ?あはっ、素敵な褒め言葉!
だって今からアナタって、そのガキに負けちゃうんだよ?
こわぁい大人の大きな身体、アタシの糸で操ってあげる!

油断と慢心が詰まった身体、とっても縛りやすかったよ!
解いてほしかったら、泣いて謝ってこう言って?
「大人なのに、小さなガキに負けちゃいました」って♪

時空掌握者

何故、何故皆、理解しない!波束の収縮は明らかだ。
重なる状態。箱の中の獣。我らの時空も、また一つの箱。
可観測量が変動している。何かが箱を覗いている……。
──異端の研究者の手記

時空は本来、並行する。観測がデコヒーレンスを導く。
では観測とは?光か?知性か?誰が可能性を確定する?
所詮、我らは箱の中。不要な分岐が消されていく……。
──異端の研究者の手記

ねじまき

お客様、お目が高い!いえいえ、忖度ではありませぬ。
それは最新の成形技術で作った文明模型・真倶名誠刃!
完璧な色分けと可動域を見よ!転売行為は、ぴえんで候。
――『絡繰り旅館業務日誌』、音声ファイル・3

この者はお土産担当の絡繰り人形、『商吉』と申します!
金勘定が得意で、高速演算もお手の物!まさにマジ卍!
頼めばワンチャン、夏休みの宿題を手伝ってくれますぞ!
――『絡繰り旅館業務日誌』、音声ファイル・4

カニカルドッグ

人間に忠実で、最良の友と呼ばれるほど高い信頼性。
即ち、犬が兵器の最適解。奴らの吠え面が楽しみだ。
――『新型機構兵器開発記録』、コンペティション前日

奴らの猿型兵器が木っ端微塵になった時は笑ったね。
あの一撃はまさに、勝利を主張する勝ち犬の遠吠えだ。
――『新型機構兵器開発記録』、コンペティション当日

製造術

私が神なら、人など決して造りはしない。
より単純に、より従順に。
私が神なら下僕を造る。

破壊愉悦

世界とボク、どっちをとるの?
もちろん答えは決まってるよね!

 

そう、正真正銘のエセ神父よ。
――遠坂凛

機構解放

迷わぬように地図があり、惑わぬように灯りを持つ。
道具は人を導くのだ。
ならば、それを崇めるも道理と言えよう。

 

まさかこの試作品を試す事になるとは!

構造解析

この設計図はまさに、古代からの手紙と言える。
設計者の意図が、情熱が、言葉よりも伝わってくるのだ。
――ある技術者

 

ハッキング開始します!
――9S

ドールオペレーション

人形と名のつく彼らにとって、皮肉なことに――
――人の形を離れる程、その完成度は高まってゆく。

テクノロジー・マナ

母より子らへの贈り物。
科学の徒らが受け取ったのは、支配を進める機構のマナ。
文明が君臨するために、マナは彼らに力を齎す。

アーティファクト同調

鋼の震えは、彼らの言の葉。
吐息よりも遥かに遠く。響き、繋がる。

アーティファクトスキャン

局長が注意喚起のため『よくある事故集』を配った。
我々は「どの話も聞いた事すらない」と笑った。
局長は「事故に遭った全員が土の下にいる」と言った。
――アーティファクトの研究者

 

オレンジ?
フフ……それは我が忠誠の名前。

機器による設計

人手不足は過去のこと。

空間開錠

それは出口。入口は、ここではないどこか。

水銀遮断

形なき水銀よ、我が意志を形に。
――マーキュリーイージス・シオン

宿願二刀

「私の願いは移ろわない。やっとこの時が来ました」
『粛清』より始まった願いは、輝ける雫の国で決着する。
「命を捧げ、国を燃やし。英雄となり、あの方と――」
――イズニアの軌跡・6

カラミティ・モード

遂に訪れた。
ここまで私を導いてくれた、あらゆる駒に感謝する。
今こそ、人類の進化の時だ。
――レオン・オーランシュ

奏絶

「キミの中にも育ってるよね?求めて望んで祈ってよ!」
――奏絶の破壊・リーシェナ
「破損データは更新するだけ!私はまだまだ進歩する!」
――アストロウィング・ララミア

職人一念

理解・検証・結果から修正を繰り返す。
このサイクルに閃きが交じると発展は進歩に変わる。

生命培養

ある者にとっては生命の冒涜。
ある者にとっては使命の感得。

運命

其は絶対なる神の不条理。されど嘆かず心せよ。
絡繰りの神を招くのは、常に、人の身勝手な願望である。

 

ゥララララララララララ!
――うさぎ

加速装置

翼なんて野暮ったいだろ?
――機構職人・ジノ

古代増幅器

微量の魔力を吸収し、増幅し、供給する。
それはまるで母のように。

虚数物体

力の理が異なるのだ、届く道理もあるまい。

古代自動機械

古き今は、今の今より時に未来。

冒涜球体

「穢れを呑み込め」
「浄化せよ」
冒涜と背徳を掛け合わせ、禁忌の深奥まで踏み入って、
人は人を超えるべく、人ならざる物を創った。

ドールユーザー

おっと、まずはご覧に入れよう。
まるで命在るかの如く、可憐に舞い踊る僕の人形を!

あぁ、そうだね愛しの君よ。
僕が与えた魔力だけでは足りないね。
じゃあ、そうだね――頂こうか!

マキナサーヴァント

私のゴシュジンサマを知りませんか?
そうですか。
では、お掃除します。

私のゴシュジンサマはどこにいるのでしょう。
もしかしてアナタ?
そうかもしれませんね。
では、試してみてもよろしいですね。

魔鉄獅子

ブォォォ!
(ドケ!我が主はお前に興味ナイ!まるでナイ!)

ブァァァ!
(主の興味が全て!お前に価値ナシ!まるでナシ!)

魔鋼傀儡

命の秘密を探るため、あらゆる命を解体する。
主が求めるままに、主が望むままに。

鋼の体を軋ませて、ただひたすらに命を求める。
主の命を果たすため、いつか主の命を創るため。

熊人形少女

「命をつかって、実験するの」
「……」
「そうすればこの子、喋ると思うから」

「あなたの命を、この子に入れるの」
「……タスケテ」
「一人だとワタシ、寂しいの」

ハーメルン

親愛なる諸君!
喜劇の《大行進》へようこそ!
私の笛の音は、君の主、君の支配者!
さて行かん!彼方へ行かん!

この《大行進》に終わりはない!
目指す場所など何処にも無い!
この笛の音が続く限り、ただひたすらに進むのさ!
さて行かん!彼方へ行かん!

機構翼剣士

まさかホントに動くなんてな!
あの女、本当に天才だったのか……!?

空を飛べるなんて夢みたいだ!
この人工翼があれば、竜にだって負けやしないぜ!

悪魔のエピタフ

ただのメモ帳のつもりだったんだがね。
まさか命を持ってしまうとは。
――優秀な人形遣い

研究所を焼き払ってしまうとはね。
メモをとるのも考え物だな。
――流浪の人形遣い

機構翼少女・ローザ

この翼、空を飛べます。
だから……私は自由です。
少なくとも、この籠の中では――。

愛する人を護りたい。
この気持ちって、嘘じゃないです。
苦しくても悲しくても、私は大切な人と共に居たい――。

フラワードール

ここは永遠の花園。
ご主人様が朽ちたとしても、
私にはこの場所に立つ義務がございます。

ここは永遠の花園。
ご主人様は私を白き花と呼び、愛でてくださいました。
私にはこの場所で咲き続ける義務がございます。

イカロス

私ってやっぱり天才ね!
あの魔石から人工翼の発明に成功するなんて!

この翼をみんなが持つ時代が来たら、
きっと人々はもっと自由になるわ!
あの太陽まで飛んで行けるかもしれないわね!

機構職人・ジノ

造るにしても直すにしても、払うもんは払ってくれよ。
――え?何を払うんだって。
そいつぁお前、決まってるだろ?
男が欲しがるもんったら、一つじゃねぇか!なっ!

オレは悪魔じゃねぇけどさ、
懐深い神様ってワケでもねーんだ。
払うもんは払ってもらうぜ?
とびきりのモン、頼むわ!

歴史

アーティファクトは、モノじゃない。
歴史を告げる、生き証人。
――でも、みんな忘れてる。
だからこの子も、寂しがってる。

アーティファクトは、モノじゃない。
その体には、歴史が詰まってる。
――ねぇ、あなたは思い出して?
こんな世界もあったんだって。

られし・ミリアム

造られた命、造られた体。
でも、心はきっと、私のものだよ。
……あなたと一緒に戦いたい。私、そう思うの。

造られた命、造られた体。
でも、心はきっと、私だけのもの。
あなたと一緒なら強くなれる。私、そう信じてるの!

古代機械兵

上手く動いたり動かなかったりするんで、
コイツの名前は『動くかどうか分かんない君』ッス!!
――とある発明家

仲間がいると調子がいいんスかねぇ?
じゃあ、『怖そうに見えて寂しがり君』に改名するッス!
――とある発明家

パラケルスス

偶像が戦場の華になるようでは、人の未来に栄華はない。
咲くべきは人、それは浪漫に基づく純然の事実。
だが、咲くに足らぬ華もある。
――ならば手折るも一興だろう。

人の未来は人が造る。
それは歴史に刻まれた純然の真実。
だが、犠牲無くして歴史はなし。
――起動せよ、この世に生きる人のために。

リトルパペッター・ロココ

人も、動物も、みんなみんな私を見るの。
怖い眼、嫌だよ。ボタンのおめめの方がいいよ?
ねぇ、人形になって?そしたら怖くない!

みんなも怖いの、きっと嫌だよ。
怖いより可愛い方がきっといいよ?
ねぇ、人形にしてあげる。そしたらずっと……!

流体使

うんうん、アタシってば天才!?
決まった形にならないってことは、
好きな形になれるってことだもんね!
さぁかわい子ちゃんたち、いろんな形になってみようっ!

ふむ。所詮は模造品だが……
出来としては悪くない。
――パラケルスス

破壊信者

壊せ、壊せ、壊せ。
既成のもの、全て。
壊さなくては未来はない。
壊して装い、歌って踊れ。

規律の二、従うことなかれ。
大勢、体制こそ敵と知れ。
抗うものは抗う意思ごと、壊せ。砕け。蹂躙せよ。
――『チーム・破壊』、使徒の言葉

レジスタンスの指導者ルキナ

勝つことよりも大切なことがきっとある。
私はそう思うから……皆の安全を第一に考えたいの。
……指導者としては失格だけどね。

私は英雄なんかじゃない。
……本当に、そういうのじゃないんだ。
きっと私は、怯えて閉じこもってるだけ。
いつか誰かが変えてくれないかって、願ってるだけ。

マリオネットボーイ

俺の妹は病気でさ……ずっとベッドで寝込んでるんだ。
けど、大丈夫!さっき、すっごい人と会ったんだ!
妹を永遠に生きられるようにしてくれるんだって!

な、ナンデ……どうしテ……
俺は……どうなッチャッタの……?
妹も、俺モ……人形になっタ……
化け物ダ……俺は、バケモノ……!

ドールエンジェル・ミーア

あの~……ちょっといいですか?
あ、いえいえ!私、見た目は人形なんですけど、
本当は、悪い男に魂を閉じ込められた人間なんです!
元の身体を探すお手伝い、お願いできませんか……!?

よ、よかった……!この身体ギコギコして動きづらいし、
服は可愛いフリフリだし、何より心細いし……。
人形の身体じゃなかったら、きっと泣いちゃってました。
貴方と一緒なら、何だか元の身体も見つかる気がします!

試作機械兵

核による変遷の発端は、様々な現象だった。
我らが世界に齎した核は、実に多様な変化を遂げ、
世界中に機械の存在を知らしめた。
――機械研究所の観測日誌・1

この核の存在は、世界と機械を次の段階へと進ませる。
推論が導かれた以上、後は実験を起こすのみだ。
核を手にし、世界はどのように変わるのか。
――開発秘話・1

秩序・シン

ずっと待っていた。
君と出逢う、この日を。
君を瞳に収める、この時を……。
――さぁ、世界に新たな秩序をもたらそう。

全ては救われなければならない。
その方法は……ねぇ、僕に任せてくれるだろう。
大丈夫、何もかもを抱きしめるから。
――今、世界は混沌を思い出す。

キャットガンナー

肉球砲?
ニャンの傑作を、あんな失敗作と一緒にするニャン!
肉球の再現がぜーんぜんなってないニャン!
これが、ニャンのオリジナル武器……肉球銃ニャン!

「あーっ!肉球砲、真似されてるニャ!」
「真似じゃないニャン!インスパイアだニャン!」
――肉球砲の撃ち手、キャットガンナー

歯車・リヒト

あらゆる物に、造られた意味がある。
その意味を全うさせるべく……僕は手を貸すのさ。
さぁ、《ツァーンラート》。君の翅で命よ舞え。

壊れても、錆びついても……僕が何度でも癒やすよ。
意味を果たせないのは、何より哀しいことだから。
さぁ、物たちよ――その意味を、果たせ。

ドールスローター・フィア

あなた、いいじゃない?いいですね、いいなァ、いいね!
ワタシはフィア!ワタシたちは、オルタナティヴ!
強者さん!示してよ!その価値を、有用性を!

見せて!ワタシに、次のワタシに、次の次のワタシに!
ワタシはフィア!ワタシたちは全、ワタシたちは一!
お礼に、ワタシたちが――必ず殺してあげるから!

ドールマイスター

百代続く人形職人の当主……それが吾輩なり。
幼子向けに、見目麗しい人形も繕うなり。
あにはからんや――客足、絶えて久しくなり……!?

得心がいった――諒解なり。
伝統に拘泥し、当家の感性、今や古くなり。
これが最新作――ジュリーちゃんのお披露目なり!

ドリルヘッジホッグ

メインコンセプト/鎧と武器の両立
ターゲット/弱く小さな動物
本製品のミッション/希少種の個体数維持
――支配プランの提案書類、A班

――以上のように、希少生物の保護に成功しまして。
誤算としては、生息域の拡大に伴う生態の変化……
刃ネズミとの争いは、引き続き経過を観察します、はい。
自然を律し、支配するために。

浄化き・ミュニエ

きゃっほー☆きらりんぶぃ♪
みゅぅぅ!っと可愛くて、にぃぃ!って笑顔がぁ、
えぇぇっ!ってくらい素敵なぁ、ミュニエだよぉ☆
さぁ♪汚い物を消しちゃおう♪

うんうん、良く言われるよ☆変とか、間違ってるとか♪
だからミュニエはきにしなぁい♪
ミュニエはただ、汚い物を消すだけ☆
だって汚い物って汚いもん☆きらりんいぇい♪

ゴーグルモール

メインコンセプト/弱点の補強
ターゲット層/退化した感覚を持つ動物
本製品のミッション/野生動物の可能性探究
――支配プランの提案書類、D班

――以上が、頻繁に顔を出すようになったモグラの図だ。
失った機能を取り戻し、彼らは新たな生態を得た。
この人工的進化の経過を、引き続き観察していきたい。
自然を律し、支配するために。

鋼刃暗器使

――『新約:拳気一路の極』、心の段
一。拳の本質、即ち心なり。体、技、遍く末節なり。
二。今一度、黙して想す也。序とは異なる己を知るべし。

――『新約:拳気一路の極』、心の段
三。己を見よ。己の内を見よ。その只中に、宇宙あらん。
四。宙を包む己、己を包む宙を知れば、汝皆伝へ至れり。

使者・アメス

はい、お疲れさま。
どうせ忘れちゃってるだろうし……一応名乗っておくわ。
あたしはアメス。あんたの味方よ。

まぁ、色々巻き込まれて大変だと思うけど……
あんたは、あんたの物語を満喫しなさい。
道に迷ったら、あたしが導いてあげるから。

ロボティクスユーザー

核による変質の一端は、新たなる技術として発見された。
大仰な設備も道具も必要なく、機械の動作を確認できる。
軽量化と効率化、これこそが技術の恩恵と言える。
――機械開発所の研究日誌・1

技術は、機械は、それ自体が意味を持つ。
いずれは人の手すらも離れ、機械は果てへ行きつく。
技術者は信じている。機械が、生命を置き去りにすると。
――革新の恩恵・1

音速機構・ララミア

最速なる進歩は、最速の機構を完成させた。
生身には届かぬ速度。彼女は音を超え、光に届く。
もはや誰一人、何一つ、追いつくことなど叶わない。
――研究所に残されたメモ

唸りを上げるエンジン、造り出されるエネルギーの爪。
それを操る肉体こそ、力強き生命の器。
迷いはない。鼓動もない鋼など、一撃の下に叩き伏せる。
――そして今、最速と最強が対峙する。

ドールズオーナー

――其は《盃の二》、示すは《一致》。
二人は互いを見つめ合う。操り主は目に入らず。
繋げた想いは仮初でも、添い合う心は明日を呼ぶ。

――其は劇場主、心を操り重ねる者。
人は互いの差異に嘆く。其れは差異を操り埋める。
造り物の幸福でも、気付かぬならば本物である。

キャットチューナー

――其は《審判》、示すは《復活》。
不調の修正。孤独な調整。四つ足たちは気ままに遊ぶ。
誰の助力がそこになくとも、いずれは破損を直しきる。

――其は調律者、原型へと修復する者。
助けを待つのはつまらない。時を待つのもくだらない。
借りたい手など何処にもなし。己が手、頭で届かせる。

界門ホムンクルス・ラズリ

永い永い時が過ぎても。ずっとずっと待っています。
私は天威の護り手です。攻め寄る敵は払いましょう。
封印解けるその日まで、いつか訪れる御方のために。

天威はいま目覚めました。待ち望んだ時が来たのです。
あの方こそ選ばれし者。どうか共に行けますように。
私が必ず守りましょう。だから光ある未来を、どうか。

保線機能のコヨーテ

列車が大陸を走る最中、時折目にするのは狼型の機構。
彼らは四六時中休まず、保線の作業に務める設備です。
鉄によって直された、まさに鉄の道を、列車は走ります。
――『魔導列車案内』パンフレット、3ページ

寝台付きの魔導列車は、快適な夜の旅も提供します。
窓を開ければ、その向こうに広がる美しき星の空。
夜風を味わって一眠りすれば、目的地はもうすぐです。
――『魔導列車案内』パンフレット、4ページ

ストレイホロウ・イルガンノ

私は……化け物……らしいのです。
死ね、消えろと、言いながら撃たれて、殺されて。
何度でも生きて、立ち上がれるのは、おかしいと。
……あの。私は、何なのでしょうか?

撃たれれば、痛い。殺されると、悲しい。そうですよね。
分かりません。他人には、どうしてそうできるのですか。
異なる形をしている。それだけで暴力が振るえてしまう。
そういう考え……私は、あまり、好きではないようです。

機械化歩兵

鉄の道具は、新しく作るのに時間も費用も掛かる。
肉の道具は、新しく作らなくてもそこら中にいる。

鉄の道具が壊れれば、残骸を片付けないとならない。
肉の道具が壊れれば、無駄が一緒に片付いてくれる。

夜失桃煙・キャサリン

悪事は悪事、クズはクズ。
高尚な心なんて言い訳で、盗人の意味は変わらない。
だからこそ密やかに――夜に消える煙のように、ね。

私には、いくつも名前があるけれど……
あなたにはその、一番深くが捕まっちゃった――ひぁっ!
きゅ、急に触らないでってば、もう……悪い子……!

回転芸術家・スピナー

美しさは強さを兼ね備えるものだ。
それはこのスピンブレードを見ればわかるよな。
フフン♪これでおたくも回転の虜さ。

美しさは回転の先にある。
見せてやるとしよう、究極の機能美ってやつを。
起こすぜ俺の風で、スピンブレードのムーブメントを!

妄想少女A・ルナール

……魔物絵師、ね。ええ、別に間違ってないわ。
巷じゃそう呼ばれてるし。それでお金稼いでるし。
でも、わたし、本当は……ううっ、邪眼がうずく……!

……耽美絵師、よ。わたしが、本当に目指してるのは。
美しき騎士や王子様同士が紡ぐ愛の世界……はっ!
インスピレーションが湧いてきました、ポポル様ぁ……!

閃耀双剣・カトル

守るべきものを守るには、どうすればいいと思います?
簡単です。それは、ただただ強く、力あること。
どんな敵意も悪意も害意も――向けたが最後殺されると。
この刃を恐れさせりゃあいいんだよ、ゴミ虫共になぁっ!

口が悪い?ええ、よく言われます。ですが何が問題で?
敬意を払う価値もないクズが多すぎるだけでしょう。
……姉さんに、星屑の街のみんな。団長に、他の十天衆。
僕の手に賄えるのは、まだ、その程度ですよ。

エナジーサプライヤー

エネルギーはメカにとってのご飯!
すぐ空腹にならないよう、山盛りぐらいが丁度いいの!
……って、あれ!?なんか壊れちゃった!?

食べ過ぎると腹を壊す。それは人も道具も同じことだ。
――マジックエンジニア

ガジェットユーザー

じゃじゃーん!完成、私のガジェット四号機!
そこの君!モルモッ……実験台になってくれないかな?
実際に使ってみないと、調整が出来ないしね!

背中の翼に干渉して使いづらい?じゃあ、翼を外そっか!
――ガジェットユーザー
俺に合わせた調整じゃなくて、俺が合わせるのかよ!?
――機構翼の剣士

ハオ

なんだよ ちっちぇえな
――ハオ

今日は馳走だ
喰っていいぞ スピリットオブファイア
――ハオ

糸切人形

人形の命は、顔?身体?舞台?心?
思いあがらないで、そんな確かなものじゃないでしょ?
知ってるくせに。君が動ける理由は、とっても細いこと。

人形の命は、身体の外。繊細に、脆弱に伸びてるわよね。
ぷつん、ちょきん、ぱちっとやると、あぁおかしい。
ねぇ。私をずっと責めてた君、まだ、人形でいられてる?

機械兵

初めは暴力が規制され、秩序を愛する私は安堵した。
次は配給が管制され、平等を愛する私は満足した。
やがて就寝が統制され、効率を愛する私は感心した。
──B地区コンパートメント1008D・椅子の裏の文

そして服装が制限された。続けて歩幅が制約された。
靴の脱ぎ方。排泄時間。伴侶となる相手。個人の名すら。
だが既に言語は管理され、誰も何も言えなかった。
──B地区コンパートメント1008D・椅子の裏の文

粛清・メイシア

いつも痛くて、悲しかった。でも、いつか興味が勝った。
下層民を踏みつける時、彼らがあんな表情をする訳が。
わかったんです。ネルヴァ様の力で、世界を踏みつけて。
――穢れたものを綺麗にするのは、気持ちいいんですよ?

我を呼ビシは、虐げラレシ者の、深き【悲愴】。
落涙ノ反応、行キ着きし果てが為、器と選バン。
――愚かなりハ、メイシア・ラフォージ
『管理者』、人の奴隷ナラズ。度し難キ、驕リシ愚者よ。

次元超克者ユアン

この身は穢れた器。祖国を滅ぼした、愚かな王だ。
裁きがあるというのなら、旅路の果てに受け入れよう。
それまでは、他の世界と、私を信じてくれた仲間の為に。
聞いているか、ネルヴァ。俺と共に死ぬ日を待っていろ!

我を呼ビシは、追い詰めラレシ王の、熱き【憤激】。
反撥ノ反応、行キ着きし果てが為、器と選バン。
――愚かなりハ、ユアン・ギルフレイ。
国滅ぼすは、救エヌ醜を見た汝。認めよ、怒れる愚者ヨ。

フェイクマリオネッター

役立たずの私はずっと、人形が羨ましいって思ってた。
いるものを持って生まれて、便利に動かして貰えるから。
でも――人形遣いになって、羨ましくなくなったんだよ。

――その女の子は、自分が大嫌いでした。
何をしても役立たずと疎まれ、何もかもが嫌になった末。
自分を模した人形を造り、心をぬいぐるみに移し――
『役に立つ理想の自分』を、幸せに操っているのでした。

鉄翼エクスプローラ

陸の果てより海の底より、雲の彼方の未知に惹かれた。
地に足がついていない空想だって、散々笑われたけど――
この翼で飛び立てば、そんな声、遠くって聞こえないね!

イカロスモデルの調子は上々、雲の上はいつも青天。
外観も確認して準備も出来た、新しい飛空遺跡に着陸だ!
地上の皆に持ち帰ろう、この、最高に胸躍る空想を!

多腕アーティファクト

発掘された古代神像が、なぜああした形状なのか。
信仰か何かの象徴か、考古学者の疑問への回答は単純。
次元を捻じ曲げるのに、複数の制御が必要だったのだ。

戦乱の折に、偶然の起動を果たした古代神像――
失われし文明の巨人は、次元を隔絶し攻撃を通さず。
本来の用途、異世界侵略とは真逆の活躍で賞賛を浴びた。

盤外道標・コロル

白も黒も、決めつけられない未来が欲しい……
そんな願いが集まって、コロルは生まれたの!
お手伝いさせて!みんなの自由、みんなの仲良し!
ゲーム盤の外へ、コロルもついていきたいって思うな!

分かれた色であろうとも……心、想いは、同じですね。
――ブレイブリーキング・イメラ
ふん。……突撃ばかりは許さんぞ、元・城《ルーク》。
――グレースフルクイーン・マグナス

ドールレディ

ハンドメイドの人形ですもの。精度の差はございます。
出来る子でもそうでなくても、可愛がってくださいまし?

マシンメイドはやっぱりねえ。心が籠っていませんから。
手作りが一番です。このわたくしのように……ね?

エンジニアドワーフ

オイラはドワーフ、手先の器用さは種族譲り。
なーんてよ、そんなとこで満足する気はさらさら無いね!
いろんなモンから勉強勉強、腕を磨かなくっちゃな!

ふむ。不調だった魔導模型、直すばかりか改良したか。
作る者の心構え、わかっておる。儂も負けていられんな。
――マジックエンジニア

奏絶崇拝者

育め、育め、育め。
己を律せよ。妨げることなかれ。
待ち望め。果てに焦がれよ。
規律のままに、奏絶を為せ。

次なる災いが訪れた時、石板もまた現れた。
世界が新たに授かったのは、青き石板。その右方。
記されしは奏絶なるもの。多くの者がまた集う。
チームは規律を掲げて、声援と共に奏絶を為す。

不吉人形師

いのちないもの、動かす。このでざいん、べりーべすと。
死のもちーふ、おー、あめーじんぐ。わたし、らぶらぶ。
不吉、ごす、こーぷす……せかいいち、きゅーてぃ。

「正確には違うものです。人形には命も死もありません。
だからこそ、再現のし甲斐がある。近づきたいと思う。
私は私の人形作りに……魂を込めて、取り組んでいます」
――新進気鋭の人形師、インタビュー記事(要約版)

アストロウィング・ララミア

あなたを視るのは任務にないなあ。
崇めるのも信じるのも、認証されてないんだよね。
壊すって?いいよ、壊れないように成るだけだから!
――破壊の試練、知ーらない!コアリミッター強制解除!

歌を止めずに受け止める。だがなお機構は壊れない。
最速の進歩は止まらない。更なる速さで更なる進歩を。
――破壊の試練を越え、ここに福音は齎された。
「光学機動、昇華完了!光だって追い抜いちゃうよっ!」

絡繰給仕

ようこそ、お客様!お越しいただき、あざまる水産で候!
とりま、ご予約の『兜の間』へ!神ってる眺めですぞ!
ふふふ……如何かな?流行を学習した拙者の言語機能は!
――『絡繰り旅館業務日誌』、音声ファイル・1

この者は中居担当の絡繰り人形、『茶々子』と申します!
愛想には欠けるものの、熱心な仕事ぶりはエモいと評判!
実は照れ屋さん故、褒めてあげると顔から火が出ますぞ。
――『絡繰り旅館業務日誌』、音声ファイル・2

モータージーニアス

イデアが浮かぶのを待つようじゃ、まだまだ凡人だね。
優秀な発明家は、アイデアを自分から迎えに行くものさ。

「おい、博士が開発室から脱走したぞ!」
「またか!納期はもうすぐそこだってのに!」
――ある研究室の慌てる助手たち

機構

銃は私の王子様。私が造った、私だけの王子様。
狙いを定めれば、弾丸の速さで駆けつけてくれる。
だから私も着飾るの。王子様に相応しい、お揃いの黒で。

私は弱かった。何もなかった。踏み躙られるだけだった。
でも銃は、私をどん底から救ってくれた、鉄の王子様。
白馬なんて役に立たない。鉄の漆黒だけが、愛おしいの。

花園人形

ここは永遠の花園。ですが、変化するものもあるのです。
巡る年月、花たちに、一度として同じ咲き方はなく。
私はこの場所で、その違いを、ずっと記憶してゆきたい。

永遠の花園で、ただ一つ変わらぬ白き花。
私はそれでいい。それがいい。これだからいい。
義務であり、願いとして、この身は永遠に奉仕する園丁。
私がここに咲く限り――さようなら、とは言わせません。

解放少女・ローザ

翼を失ったから、籠の外に出られたなんて……変なの!
もう、ずっと一緒にいられるんですね、私たち。
カシムが一緒なら……翼がなくても、歩いて行けます!

傍にいてくれると。守ってくれると、知っていたから。
「カシム!早くこっちへ!」「危ないってば、ローザ!」
貴方だから――何処までも歩いて行けると思えたんです。

勇気少年・カシム

彼女を守れる強さが欲しくて、僕は翼を欲しがった。
でも本当に必要だったのは、彼女の手を取る勇気だった。
翼なんてもういらない!二度と、ローザの手を離さない!

もう翼はいらないんだ。楽園はなくなっちゃったから。
これからは自分たちの足で歩み続けなくちゃいけない。
でも兄妹一緒なら――何処までも羽ばたいて行けるよ。

次元観測者・ティル

私を開けてくれる鍵を、ずっと待っていました。
内と外を隔てる、久遠の垣根。時の止まった終われぬ扉。
終わりを待ち望んで……まさか、こんな日が来るなんて。

灰色の景色は何処にもない。扉は壊れず、消えなかった。
まさか扉の手を引き、外に連れ出してしまうなんて……。
今はこの手で、足で、肌で……扉の外を見て回りたい!

【シャドウバース】フレーバーテキスト【ビショップ】其の肆

ディバインアーマー

卑俗なる者は、その鎧に触れる事すら敵わない。

戦乱の世を平定するべく、鎧は動き出す。その聖なる光にて、全てを浄化するために。

神託貴族

その剣は、ただ悪の心だけを断つ。

真に清き者は、悪意すらも慈しむ。

アークビショップ・レリア

私は世界に咲く調和の花。さぁ、皆さん…その心に秘めた力を解き放つのです。

私は世界に咲く調和の花。私がこの世に在り続ける限り…心身の天秤は決して揺れ動きません。

ムーンアルミラージ

魔兎は天兎に反乱を起こし、天上の宮殿より追放された。地に降りし魔兎は月光を浴びて昂る自らを悲しく嘲った。

かくて魔兎は月より魔力の恩恵を享受しつつ、月を憎んだ。その屈折した願望は恋に狂う乙女の如き歪さであった。

ムーンアルミラージ・ラミナ

魔兎は天兎に反乱を起こし、天上の宮殿より追放された。地に降りし魔兎は月光を浴びて昂る自らを悲しく嘲った。

かくて魔兎は月より魔力の恩恵を享受しつつ、月を憎んだ。その屈折した願望は恋に狂う乙女の如き歪さであった。

カグヤ

たとえうつしよに恋焦がれても、永久に寄り添うゆめは叶いませぬ。想いはうたかたのゆめ、そうお思いになって…。

たとえ深き想いを告げようと、こころとからだは共にあるもの。天上の世界と地上の世界、共には居られませぬ…。

天空守護者・ガルラ

全ての鷹の長にして、天空の祝福を受けし黄金の翼神。誰よりも高き空を求めた気高き翼の魂を天界へと誘う。

天候を操り世界の均衡を保つ翼神。その瞳が見つめるのは、偏く全ての翼ある者たちのための秩序ある楽園のみ。

ヴァルハラジェネラル

天光に仇なす闇の者共よ…その暴虐なる振る舞い、許しはせん!天命の元に…貴様らを屠り、塵へと返す!全軍構え!

勇士たちよ、我が後に続け!闇の者らを浄化出来るのは、天光の遣いたる我らをおいて他に居ない!全軍突撃!

カリュドーン

女神アルテミスに仕える巨躯の猪。神の怒りに触れし者に裁きを下すため、女神の手により下界に放たれた。

白き月は満ち、聖猪は猛り、地を震わす。美しき女神の忠実なるしもべとして、逆徒に裁きを与えた。

苦罰審判者

天界より降り立ちし審判者。罪を清めんと願う者らの彷徨う魂に苦罰を与え、慈悲の光の下へと導く。

苦罰を乗り越えし者に、審判者は救済の杖で光へ続く道を開く。祝福は空を照らし、罪深き者らは赦しに涙する。

ダークジャンヌ

かつて神を信じた少女がいた。神の声を聴き、神の声に従い、神の名を説いた。だが、戦場には神は居なかった。

神を呪った少女は、やがて無垢なる心を漆黒に染めて再臨した。今、絶望の果てに昏き心を震わせて、立ち上がる。

清浄僧侶

我らが信徒は美形ぞろい。祈りの効果もバツグンですよ?

神は人の美醜など気になさらない。ですが、どうせ祈られるなら可愛い子に祈られたいでしょう?

イーグルマン

その眼は神の眼。あらゆるを見通し、危機を追う。その手は神の手。あらゆるに差し伸べ、危機から救う。その者、忠実なる神のしもべ。

神と生き、神に誓い、神に殉じる覚悟を持つ。神の御言葉に従いて、地上の者をひとしく救う。その者、友愛知る人の護り手。

ハティ

銀狼は漆黒の中照らされて白に融け、遥かなる天空の銀盤を睨んだ。追いかけては遠ざかる、憎き敵を。

白銀に融けた狼は、仇敵への静かな怒りでその身体を燃え上がらせた。すぐに捉えて噛み殺す、そう堅く誓って。

ホワイトスワン・オデット

私に課せられた運命を変えるのは、あなた……そう、あなたしかいないのです。純白の呪いから私を救ってください。どうかこの身に、口付けを……。

漆黒とは闇、邪悪そのもの。だから私を選んでください。あなたの愛に抱かれ、あなたの愛に染まると誓いましょう……。

スタープリーステス

星空に祈りを浮かべて。
輝きを放つ様を見つめて。
私は架け橋、星と大地の……。

星空に願いを託して。
流れて揺れる様を見つめて。
私は礎、星の平和の……。

白翼守護神・アイテール

我が白翼は闇を照らす道しるべ。
迷わないで、畏れないで。
私と共に、光の先を目指しましょう……。

不穏の雲は私の翼で吹き飛ばし、
迫り来る危機は、この神力をもって退けましょう。
大丈夫、案ずることはありません。
私はいつも、貴方と共に居る……。

アークビショップ・カトレア

礎となり、世界に調和を。
理が移ろう聖域にて、主の声を民に伝えましょう。

天と地とを繋ぐ者。
遥か彼方を見やる者。
穢れなき民を誘うべく、時にこの手で祓いましょう。

ツタンカーメン

天がこの地を見捨てようとも、我が愛し、我が救おう。
民よ、今こそ呼ぶがいい。
祝福されし、汝の王を!

もはや、この地に神など不要……
この我こそが、次なる神なり!
民よ、今こそ歓喜するがいい!
汝には幸福が約束された!

七宝石・レ・フィーエ

宝石境の王族として、
貴石の輝きを悪用する者は許せませんわ!
私の宝石魔術で、成敗して差し上げます!

七色に輝く煌めき。眩いばかりのこの美しさ……
あなたにもお分かりになりまして?
……え?ち、違いましてよ!
私ではなく、この宝石の事ですわ!

審判聖女・ライナ

救済への道のりは遠く、険しく。
されど祈りは確かに重なる。
この一言は、只の一言。
しかし救いを齎す祝言

救済への道のりは遠く、険しく。
されど道理、道徳、道義は繋がる。
この行いは、只の行い。
しかし救いを齎す正行。

邪教神父

邪教などと……人聞きの悪い。
何を根拠に、我らが神を疑うのです?
貴方の信ずる神の正しさを、誰が保証するのです?

……もはや、問答は無用でしょうか。
私から見れば、神を疑う貴方こそ異端。
我が神の下裁かれること――文句はありますまいな?

エクセスプリースト

神に、愛され過ぎた神父がいる。
「貴方が死んだら周りに天罰落とすから」と啓示を受け、
傍迷惑な神の加護を外すべく、彼は各地の聖域を回る。

すみません、こちらの教会で相談したいことが……。
……神様の加護を外すのって、受け付けてますか?
罰当たりというか、罰が当たらないようにしたくて……。

グランドナイト・ウィルバート

祈りに、夢に、希望に圧され。
溺れて沈むは避けられず。
せめて残そう……淡き底に、儚き砂紋を。
――この世は涙、嗚咽の海。

願いは重石。涙は鉛。
藻掻くことさえ許されない。
英雄とは……底に誘う、錘の名だ。
――この世は涙、嗚咽の海。

豊穣西風神

人の子よ……わたくしのカワイイ観客さん。
凍てつく寒さはお忘れになって?
花咲く季節をご用意して差し上げますわ。

わたくしとの出会いに感謝を捧げなさいな。
凍える闇の氷柱など、すぐに払ってあげましてよ?
ご清聴なさい。麗らかな豊穣の風を。

マシンフィンガー・イヴィル

白は嘘。歪み、堕ちてこそ人。
私は提案するのみですよ。互いにとってより良い形を。
悪と呼ぶならお好きにどうぞ。私はそれを誇りますがね。
では、お近づきの印に……握手でも如何でしょう?

人の想いは、その人だけのものなんだ。
捻じ曲げていいものなんて、一つだってない。
だから私は、貴方と戦う!愛と平和のために!
――聖なるアルミラージ・ジャスティ

光明のプリースト

神よ。神父の身ではありますが、ここに懺悔いたします。
……ビューティフルすぎる歌声を持ったという罪を!

オファーありがとう。天界のエンジェルちゃんたち。
ようやく追いついた時代のために……シングアソング!

フリッグ

全視の玉座に座れども、知り得る全て口にせず。
万象移ろい、砕けるはまた創られるため。
満ち足りし輝きの日は、必ずや訪れる。

紡がれし糸断ち切れる時、宮殿は嘆きに満つ。
慟哭は呪歌へ。生み出すものは滅ぼすものへ。
人の道理で測るなかれ。神の顔とは、一つにあらじ。

パラディンパンダ

聖騎士として目覚めた白黒の獣。神より祝福の剣を賜る。
「白だけでは生きられない……次は見つかるなよ」
白きを守る為なら、清濁を併せ呑む器量の獣。

白黒の守り手。神より更なる、剣と鎧を賜った聖獣。
「さりとて倒すべき黒はいる……出ろ。手伝ってもらう」
黒きを倒す為なら、悪をも容認する度量の獣。

明光翼人

人は天を飛べないけれど、地面をガッチリ蹴って走れる。
鳥は走るの苦手だけれど、天をサッサカ飛べるのよ。
ちなみに私はどっちも可。神が二物与えちゃったのよね。

ガッチリ固めて守り通す。サッサカ動いて突き貫く。
どっちか程度は数いれど、どっちもなんてどれだけいる?
超有能で顔までカワイイ。神、私に与えすぎじゃない!

ゴッド・オブ・カース

笑って、飛び跳ねて、バカみたいに揺れて。
いいですねぇ、皆さんは。
さぞかし楽しいんでしょう、生きること全てが。
――マウラ・アベラルド

憎いんですよ、何も知らずに生きる者が。
憎くてたまらないから、苦しめたくなるんです!
再誕せよ!ゴッド・オブ・カース!
――マウラ・アベラルド

セイクリッドレオ

見せてくれ。
君の可能性を、その身に宿る運命を。
さすれば道は拓かれん――。
――レオン・オーランシュ

なるほど、見事だ。
君のシャドバは実に素晴らしい――
では、賞賛を与えよう。セイクリッドレオ!
――レオン・オーランシュ

アルミラージディフェンサー

迫りくる敵の足音を聞き漏らさない聴力。
すぐさま頭上から敵のもとへと迫る跳躍力。
以上のことから、アルミラージは防衛任務に有効である。
――提出された防衛計画書

寂しがり屋でいつも人の声に聞き耳を立て、
一人にするなとばかりに、どこにでも跳ねて現れる。
確かに少し面倒なヤツだが……見込みはあるな。
――防衛計画を練る隊長

みの神父

両手を合わせてお祈りして、なぜそこまで信仰に縋る?
神の御業など、私の魔力ですら再現出来る。
信仰心?悪いね。ご覧の通り、私の両手は塞がっている。

なぜ、人間様が神に劣ると決めつける?
神を信じても裏切られるだけだ。その時間で己を磨け。
信じるべきは無能な神ではない。人間様の持つ力だよ。

千箔百面ノ邪神

聞いたか?屋敷の人間を皆殺しにした例の悪党。
狐像の前で死んでたらしい。魂のない抜け殻みたいにさ。
被害者や遺族にとっては、これ以上ないご利益だろうね。
――ある都での噂話

「神様。仏様。どうか私の家族を殺めた、あの男に罰を。
己の罪を自覚させ、魂を食い千切ってやってください」
「コン」
――ある参拝者の願い

テミスの審判

畏れるな。この光は天上への階段である。

粛清

影すら生まない輝きもある。

りの集約

祈りが集まり、信仰となる。

大修道女

主よ…どうかこの者をお救い下さい。冷たき戦で傷付く、憐れなる子羊を…。

主よ…どうかこの者をお救い下さい。激しき戦を駆け抜ける、勇敢なる戦士を…。

ホワイトナイト

ふぅ…危ないところだったねぇ。だけど、白騎士たる僕が来たからにはもう安心だよ。今すぐ、僕が安全なところまで連れて行ってあげるからね。

どんな事態にも対処できるようにすることが大切なんだ。それが騎士の心得なんだよ。…え?どんな物から身を護るのかって?そんなの決まってるじゃないか。陸を泳ぐサメとかだよ。

ソウルコレクター

六百六十六の魂を集めるまでに…あと二つ、足りないの。ねぇ、だから…貰ってもイイでしょ?

質の悪い魂じゃ、あの方は満足なさらないの。アナタが贄に相応しいかどうか…アタシが試してあげる。

煌角戦士・サリッサ

アタシは負けるのが嫌いなの。誰にも、いつでも、絶対負けたくない。敗北を認めた瞬間に心が死んじゃうからね。

神サマに白馬の王子サマ…そんなモノは信じないし、頼らない。アタシは自分の力で勝利を引き寄せてみせる!

黄金郷獅子

「あいつを倒せば、お宝いっぱいの神殿に……」
「ピカピカゴブー!」
「ちょ、ちょっとミニゴブ!静かにしてて!」
―フィーナとミニゴブ探検記

「どんなヤツかわかんないし、ここは慎重に……」
「ピカピカゴブー!」
「ちょ、ちょっとミニゴブ!先に行かないの!」
―フィーナとミニゴブ探検記

邪教権化

正しくは語れぬ。眼にすることさえ出来ぬゆえ。
熾天使の成れの果て、純白の反転。
眼にした者は壊れ、口にした者は狂う、恐ろしき異形。
――『堕天使の類型』、第八章

正しきを語るには、壊れ狂う覚悟をせよ。
だが祈ったとて願ったとて、それは呻くだけ。猛るだけ。
埒外に座する異形に、我らの道理など通じるべくもない。
――『堕天使の類型』、第十二章

ヘヴンリーナイト

放たれる剣閃、邪まなる双眼を裂く。
構えられし神気、卑しき手を弾く。
鋭利にして堅牢、触れられざる神の鎧。

剣盾の輝きは、絶対なる正義の証。
其の剣は天罰を紡ぎ、其の盾は裁きを司る。
邪まなる者、卑しき者は、裂かれ弾かれ、潰えて消える。

ブローディア

汝の盾はここにある。
我が障壁、刃鏡の奥義を以て、
汝の全てを護ってみせよう!

刃鏡は敵意を映し、光を以て悪意を祓う。
私がここに居る限り、汝が傷付くことなどけして無い!
行くぞ――刃鏡、展開!

聖域執行者

キキーッ!
(我ら、女神の聖域を護りし審判者なり!
試練の失格者よ、その臀部を我らに向けよ!
神の裁きを汝に与えん!)

キキキーッ!
(臀部を打ち抜くは女神の祝福を受けし聖棒!
汝らの罪を浄化する絶対の神具である!
失格者よ、感謝せよ!忘れるなかれ、女神の慈悲を!)

聖騎士・ヘクター

太陽が百度沈み、百と一回沈んだ時、
英雄もまた、戦場で没した。
誰もが悲哀に濡れる中、天の神が現れた。
――『戦場の手記』、第十四章

天の神は彼に新たな姿を与えた。
帯びたるは神の輝き、掲げるは神の導き。
誰もが歓喜に震える中で、悪鬼たちは慄いた。
――『戦場の手記』、第十九章

メタリックファーザー

神への祈り。その在り方を変えたのも、また機械だった。
神との関係において、肉体や欲求が邪魔をするなら……
生身の肉体を捨てるという決断が可能になったのだ。
――教会の記録・3

神父さんは身体を機械に入れ替えてから、
ちょっと怖いくらいに、毎日休まず祈っているの。
神様からも、少しくらい応えてあげてほしいわねぇ。
――信仰者の言葉・3

炎氷司祭・カラト

赤き香炉・エリュトロンは、優しき火で善を癒す。
青き鎚矛・キュアノスは、烈しき氷で悪を滅す。
地に満ちた祈りと怒りが二つの神器に宿る時、
この地上を赤と青とに分け尽くす。

赤き香炉・エリュトロンが、祈りを糧に火で治す。
青き鎚矛・キュアノスが、怒りを糧に氷で潰す。
人が織り成した、罪科と善果で神器が輝く。
白黒付かぬ世の慟哭を、赤と青とで塗り分ける。

セト

ジャッカルの顔を持つ、保護と恵みの半獣神。
信仰の厚き者がいる商隊には天祐を贈り、
その旅路を見守ると言い伝えられる。

ジャッカルの面を被る、盗賊に暴行を加える怪人。
人間離れした素早さで、顔を見た者は一人もいない。
多くの盗賊団が連携し、その足取りを追っている。

双砲神罰・アンヴェルト

奴らは村を焼き、老人たちを引きずり回しました。
まるでゲームのように、村人を撃ち殺していったのです。
神よ、どうか奴らに鉄槌を。どうか……娘の仇を。
――エイドス教会の懺悔室・4

弱者の叫びに鉄火で報いる。我らは神罰の代行者。
涙の対価に装薬を、嘆きの対価に撃鉄を……
銃身が焼け付くまで哭きなさい、天に届く讃美歌を。
――双砲の神罰・アンヴェルト

セイントタイガー

邪悪なる存在は忌みて恐れる、その加護を。
聖域を守り、聖人に手を貸す、聖なる獣たち。
汝の名は、虎――実は案外、人懐っこきものたちよ。

よくない気配を嗅ぎ付け、虎は来る。
気に入った相手が困っていたら、虎は来る。
そして――心地よい場所を守りたくて、虎は座る。
ああ、虎よ。汝、聖なる以前にただ愛おしい、人の友よ。

星界艇人・ノア

艇は常に希望だけを運ぶわけじゃない。
戦火を齎す兵器や兵士……数多の不幸も運んできた。
それでも僕は……
艇が君達にとって望まれる存在であることを祈るよ。

艇が運ぶのは不幸だけじゃない。
純粋な夢。遥かな希望。人々の願いを乗せて飛ぶ。
僕達はそれを知った……そうだろう?グランサイファー。

栄華加護神・ヤテラントゥ

オイラさまはよ、祭りが好きでね。喜ぶ顔が見れっから。
手間暇かけてくれた分だけ、ご加護返してあげちゃうぜ。
全力で誇れよ人々、君たちの生み出す文化は実に愉快だ!
太鼓判を押そう、片っぽ折れたキュートな牙にかけて!

オイラさまにとって、地上は最高の遊び場なのよん。
ずぅっと繁栄して、もぉっと楽しいものを見せてほしい。
折角の面白さ、この程度で止めてくれるな、邪魔者さん。
――欠けし牙に誓う。我が神気の地に、一切の害悪無し。

翼人

本日呼べた風は……勢い良し、潤い良し、温度良し。
実によろしい。素直な流れだ、分かり易い。
どれ。私達に、勝利を運んで貰いましょう。

私の術は風を呼ぶまで。御しきるなどは手に余ります。
大切なのは、流れを支配するのでなく理解して乗る意識。
風を縛ろうとすることほど、無粋なものはありませんよ。

金剛拳聖

金剛の拳。金色の五体。始まりを告げる清光。
一息で毒矢の嵐を蓮に変え。跳躍、三度で世界を回る。
無窮が重ねた金光の連綿。人の祈りが創った闘神也。

光暈の砕。光輪の撃砕。終わりを告げる金口。
一撃で三つの都市を壊し。武闘、踊らば十悪を滅ぼす。
祈りが編んだ暁光の実像。人の信仰が生んだ闘神也。

廃滅のスカルフェイン

世は混沌。入り混じる苦しみ。形有るものに救い無し。
神は滅び、魔は絶え。人々は滅亡と共に祈り、喝采する。
彼らは既に知っている。救いとは、破滅だと。

瓦礫。灰燼。残骸。塵芥。総ては半端者。なり損ない。
形有るが故に苦しみと悲鳴は生まれる。
欠片すら残らぬ破滅。苦しみ無き世。即ち、無。

信仰具現化

百万遍の祈りが、私の喉から声を奪った。そこで私は筆をとり、もう百万遍祈ることにしたのだ。―『祈祷書』、序文

マスクジャイアン

神によって命じられ、聖なる扉を護る者。幾万年の時を超え、身じろぎ一つ起こさない。

聖なる扉の守護者は、ただ静かに立ち続ける。…時折来たる侵入者を、腕の一振りで裁きながら。

ジャンヌダルク

全ての兵たちよ!私は今この槍にかけて誓う!神のご加護は私たちのもの!勝利は我と共にあり!

今こそ神の御名において誓う!この戦、我が命に代えても勝利させてみせる!御神と我を信じよ!全軍、我に続け!!

グレートタウラス

悪事を為す者、塵となれ!
我が正義の掌撃にて、木端の如く吹き散るべし!
カァァァァッツ!

我に背を見せるか、愚か者!
我が正義の掌撃は、地の果てまでも貴様を追うぞ!
メェェェェッツ!

熾天使・ラピス

何度でも救いましょう。
あらゆる闇から。あらゆる悪から。
あらゆる絶傑、混沌から。
――私は貴方の勝利、貴方の救済!

終わること無き闇ならば、尽きることなき光で祓う。
案ずることなど何もありません。
世界に滅びなど訪れない――
――この私の翼が輝く限り!

報復・アニエス

疑うことなく祈りなさい。
果たすべきことを信じなさい。
その目に宿る清廉が、貴方の使命を見付けさせるから。
――『自然賛美の書』

「今斬ったの、本当にフィアかな。うーん、違ったかも。
もし違ったら……あは、またあの子の仇が取れるんだ」
澄んだ瞳の翼人は笑う。この使命に、ただ歓喜して。

聖波動スフィンクス

後ろから見るとかっこいい。前から見るとおっかない。
外にいれば大丈夫で、中にいるととっても危ない。
聖なるもので怖きもの、これなーんだ?
――都で流行りの謎かけ

我らにとっての神獣は、敵軍にとっては怪物だろう。
波動で結界を張り、自身を敵ごと閉じ込めて倒すのさ。
あれは味方だ。我々が善で、波動の外にいられるうちは。
――都の見張りの疑念

砕氷聖獣

聖なる、と呼ばれし獣が、穏やかだとは限らない。
封を砕き、赦されし者を放つ。荒れ、罪の報いを下す。
神の一面、力の威の執行者を、人は伏し、畏れ、敬う。

意の及ばぬ理不尽なまでの威に、人は畏れ、魅せられる。
放棄と降伏。ある種の神聖は、そこに自ずと発生する。
……誰も知らない。あの聖獣が、何の神の遣いなのか。

われた・シロ

シロは、「可哀想な子供」なんだって。
みんな言うの。「あの翼は呪われてる」「可哀想に」
みんな言うの。「親も殺せ」「暴れた」「翼に喰われる」
みんな……何も言わなくなっちゃったの。

お母さんとお父さんはね、シロと違うの。翼も、心も。
一緒にいると、シロの翼は化け物じゃなくなるの。
だからね、守りたいの。守るために食べるんだよ。
……心まで、化け物になりたくないから。

テミスの粛清

審判は決し、粛清が始まる。

じられし熾天使

失われた荘厳なる都に崩れ落ちた石像があった。だが禁断の地に立ち入る者はなく、姿を知るのは小鳥だけだった。

れた聖杯

穢れの果てに堕落せよ。―冥界の王・サタン

光輝ドラゴン

畏れよ、そして拝め。空より降り立つその竜こそが、悪意を摘み取る天の使者なり。

竜の威光は、悪しき者共の戦意を奪う。大いなる光に照らされた時、闇は必ず潰えるだろう。

ヘヴンリーイージス

放たれる光輝、邪まなる双眼を焼く。立ち昇る神気、卑しき手を弾く。其れは可視にして不可視、有にして無。触れられざる神の鎧。

輝ける白鎧は、絶対なる正義の証。其の指は天罰を紡ぎ、其の手は裁きを司る。邪まなる者、卑しき者は、焼かれ弾かれ、潰えて消える。

烈風翼神・ガルラ

汝の祈りが翼となって、再び風が吹き荒む。
其は蒼き黄金、天の頂き。
何人たりとも侵し得ぬ、絶対の翼神。

見上げるなど不敬、ただ頭を垂れて受け入れよ。
汝を覆う空、汝を包む風、全ては彼の者が司る。
振り下ろされる槍は、地を這う者への祝福と知れ。

れたる・チェキババ

人に希われて、道に背いた者らを狩った。
その翼を引き千切り、二度とは消えぬ烙印を刻んだ。
神は彼の功績を認めたが、許しはしなかった。
彼は神の言葉を認めたが、やはり許しはしなかった。

己が同族を殺めた力は、己が主を殺めんと欲し、
しかし、その刃は心の内へと秘められる。
神は彼を嗤い、道具として用いるだろう。
彼も神を用い、来たるべき日に嗤うだろう。

戦場審問官

「汝、罪人なりや?」
否を唱えば、原罪の否定、虚偽にして罪。処刑執行。
是を唱えば、罪の肯定、正しく罪。処刑執行。

「汝、異端なりや?」
白濁した瞳の審問官が、茫洋と問う。
否と言おうと是と言おうと、判決はただ一つ。

リボルバーイーグル

わたしが目を離したからいけないんです。
黒くてコロコロした子犬で……だいじな家族なの。
神さまお願いします。どうかコロを見つけてください。
――エイドス教会の懺悔室・1

標的は黒の子犬。姿を消して二日経っています。
鷹を飛ばし、速やかに対象の捜索を。
無情の荒野に、神の奇跡を起こしましょう。
――エイドス教会司祭・アンヴェルト

かなる代行者

お集まりの人買い諸君、ここで告知が二つある。
まず、私は君達の商品には該当しない。騙して悪いね。
次に――君達の悪は、赦される一線を今、踏み越えた。

人を知るには人に混じり、人を裁く時は人を外れる。
神の行いを担わんとするなら、当然な切り替えだが……
悪党に、裏切られたという顔をされるのは心外だな。

スカルフェイン

神は滅んだ…。祈ることなど、無意味なことだ…。救済の道は唯一つ…絶対の虚無のみ。

終焉望み破滅に散る。総ては…生まれし世界の定め。振り向くな神の子よ。抗うな魔の民よ。永遠の安寧…虚無は今ここに!

【シャドウバース】フレーバーテキスト【ビショップ】其の参

希望守護者・ソニア

左右、よし。前後、よし……足元も、よし。
リテュエル様の不幸は、従者たる私が防ぐわ。
今日も完璧に、あらゆる脅威に対処を……
……あぁっ、リテュエル様が何も無い所でお転びに!?

天候、よし。魔物、よし。……リテュエル様、お手を。
リテュエル様は、どんな不幸にもめげないお方。
従者たる私も、その心に応えて万全の対策を……
……あぁっ、リテュエル様の上空から隕石が!?

欠落聖女・リモニウム

神は、何も応えない。それ故に、人は聖女に縋る。
機械の天秤が示すは、正しく平等な救済。
今やこの教会では、神よりも彼女を信じる者の方が――。
――教会の記録・4

《救済機能に異常を検知。続行しますか?》《Y/N》
機械にも、神は居るのです。人にも神は居るでしょう。
けれど、神の多くはただ居るだけ。
故に私が神に代わって、正しく皆を救いましょう。

聖弓使・クルト

「クルト、また怪我をしたのですか?」
「おう!けどその倍は、奴らをぶっ飛ばしてやったぜ!」
――エイラとクルト、ある日の会話

「争いが無くならない理由が、分かる気がします……」
「大丈夫だ!俺が強くなって、争いも無くしてやるさ!」
「そういうことじゃないんですが……あぁ、神様……」
――エイラとクルト、ある日の会話

賛美狂信像・イミナ

「信者が《祈り》を捧げると、神はその身を現した。
神は祝詞を以て信仰を増し、世界に《福音》を告げた。
賛美を促す神の祝詞は、今なお《歴史》に刻まれている」
――『狂気の在処』、検閲版

「信者が生贄を捧げると、神はその身を現した。
神は祝詞を以て信仰を増し、世界に終焉を告げた。
賛美を促す神の祝詞は、今なお異教徒に刻まれている」
――『狂気の在処』、原典

ミュースプリンセス・ミルフィ

試練の時には頼りなさい。
繋がりしことを知りなさい。
その声で示した高潔が、貴方の使命に応えるから。
――『自然賛美の書』

「鼠の兵よ!声が届いたのなら、私の元へ!」
王女の言葉を耳に聞き、鼠の兵らが馳せ参ずる。
「私たちの王国を取り戻す!この使命が、勇気を繋ぐ!」

ゴールデンイーグル

――『聖騎士団戦記:第六章』
地を統べる遣いを討伐し、豊かな大地を奪還する。
……散っていった同胞たちにも、見せてやりたかった。

――『聖騎士団戦記:第七章』
天を統べる遣いの討伐に成功。天の奪還を完了。
……何が希望の英雄だ。何人死なせた。何人犠牲にした。

救護院・サレン

さーて、さっさと終わらせるわよ!
けどエレガントさは欠けないようにしないとね。
救護院の子供たちのお手本にならないと!

あたしには、守るべき家族が、帰るべき我が家があるの。
その幸せを守るためなら、どんな激務も耐えきれるわ。
……まぁ、たまには息抜きもしたいなーって思うけどね。

フラッグフェザーフォルク

迷える者を導きなさい。
はためく誇りを掲げなさい。
その腕で振るう旗が、貴方の使命を後押しするから。
――『自然賛美の書』

人の本性は善であり、善こそが人の本来の姿。
あるがままの日々から紡がれる祈りが、平和に繋がる。
しかし、人々の本性を捻じ曲げようとする者達が現れた。
――使命の光輝・1

信仰者

祈りは剣よりも弱し。
人の祈りなど、剣の前ではあまりに無力。
されど祈りを束ねれば……剣すら砕く信仰に変わる。

信仰は人に光を与え、奮い立たせる。
見える強さのみを信じるなら、私が見せてあげましょう。
強靭な刃をも打ち砕く、眩き信仰の輝きを。

先見神官

――其は《女教皇》、示すは《聡明》。
千変万化の人の世を、揺らぐことなく見定める。
その時、その場の判断は、思考を重ね下すもの。

――其は聖職者、人々に教えを説く者。
己が決断に従って、迷える者らに信仰を示す。
齎す救いは間違いなく、一切の無駄なき正しきもの。

メルティングシュガー・セリーナ

神よ、汝の名は明らかならず。されど糧はここにあり。
……さてっ、お祈りおしまい。みんなでいただきますだ。
レヴィールは大変だらけだけど、清く正しく生きよう。
善い行いをする人を――神様は、見ていてくださるから。

神よ、汝の名は明らかならず。されど罪はここにあり。
……散々好き勝手して、罰されるのが怖いとか冗談だろ。
それでも生きたい?許されたい?死にたくないって?
そうかそうか、それじゃ――神様にでも、祈ってみなよ。

ルナールの聖騎士

戦闘に於いて、聴覚がもたらす影響は言わずもがな。
味わうといい。聖堂仕込みの、ルナール剣術。
君は、聞いたこともない体験ができると約束するよ。

本気を出したルナールの聖騎士は、『神の声』を聞く。
……なんて噂があるけれど、君はそれをどう思う?
ああ、今はいいよ。答えは――倒れた後で聞かせてくれ。

 

戦闘に於いて、聴覚がもたらす影響は聞きしに勝る。
音に聞く、聖堂仕込みのルナール剣術。
貴殿に、聞いたこともない体験を約束しよう。

聖別されしルナールの聖騎士は、『神の声』を聞く。
それを噂と笑う声は、聞き捨てならんな。
百聞は一見に如かず――鼓膜より、瞼に刻んでやろう。

われし代行者

巻き付く縛りは、神の慈悲。争い避ける最後の機会。
この刺々しさ、触れれば互いに傷つくとわかるだろう?
どうか、頼む。私が自由でなきうちに、退いてくれ。

やはり、こうなるか。期待するだけ無駄だった。
では斬ろう。容赦なく、作業的に、命でないものとして。
これは既に断罪ですらない――世を整える剪定である。

贖罪司祭・イリス

過酷を嘆く司祭。悲嘆、悲痛、他者を想い涙する祈り手。
救い願いし、その末路。終焉を呼ぶ咎人と成り果てた。
救済は傲慢、悟るは罪過。惑いつ、迷いつ、贖い探し。
尚、歩む。償う為、救う為。原初の嘆きは胸に在る。

信じるべき神を失って、命でも贖えぬ罪を得ました。
だからこそ……私は行きます。この先へ。
迷っても立ち止まらず、それでも二度と道を踏み外さず。
もう、間違えません。私は、一人ではないのですから。

カラドリウス

徳高き者に近づいて、病を癒してくれる霊鳥。
……と言われているが、実態は徳を食べにきてるだけ。
気高い心を啄むと、ほくほく顔で去ってゆく。

徳を積みまくった姿態を拝めば、病人だって元気は出る。
しかしてその実態は、良心を勝手に啄む不徳の鳥。
誠実さを食べられたくなければ、病治れど感謝はするな。

ベレロフォン

戦と盾の女神より賜りし手綱にて、泉の神馬を従える。
地の楔より解き放たれ、気高く、勇ましく、遥か高みへ。
火炎。したためられた策謀。全て振り切り天より射抜く。
轟く怪物の断末魔。それは、英雄の産声。

その武勲は、幕開けに過ぎません。
貴方が真に射抜くべきものは、自らを襲う戦いの運命。
辿り着きなさい。英雄という名の高みまで。
――アイギスシールド・アテナ

絶望安息・マーウィン

己こそ真の咎人。
畏れ、油断、甘え、弱さ、全ては己の過ち。
対峙せよ。眠らぬのなら、心と目覚めよ。
――今、次なる試練を与えん。

安らぎの形とは定まらぬもの。
苦境と逆境に疲れる者あれば、
困難と苦難に救われる者あり。
安息が齎すは、苦悩の揺り籠。

ペガサスナイト

備えるだけでは足りません。備えに足せば憂いなし!
念には念を。予備の予備を。余るぐらいが良いのです!
……よろしければ、余ってる飛翔の加護、使います?

むむっ!そこのアナタ、敵に槍を砕かれてましたね?
ならば、この槍を使ってください!私のことは心配無用!
主に頼んで賜りまくった聖剣が、余ってますから!

メジロマックイーン

メジロの名を背負う者として、
日々の鍛錬を怠るわけには参りませんわ。
歩んで参りましょう……宿志への道を。

メジロ家の名は、伊達ではないのです!
この翼で、高く高く……羽ばたいてみせますわ!
昇ってみせます!遥か、果てなき未来へ!

ホーリーナイト・ルシウス

ゴブリンを狩り、傭兵として戦い、怪物を討ち。
血塗られた旅路の果て、男が行き着いたのは教会だった。
「……俺は迷っているのか。己が歩むべき、次なる道に。
だが、迷い続けてばかりいた俺に、一体何が出来る?」

己が迷いを自覚した男は、兄としての道を選ぶ。
進み始めた妹に、同じく未来へ進む背中を見せるため。
「俺は未だに迷いの最中。戦いから逃れ得ぬ宿命……。
ならばこの白刃は迷える者を導くため振るうと誓おう!」

インペリアルセイント

ずっとずっと……僕を苦しめていた想い!
それは……生きたい!生きたい生きたい生きたい!
そう!ただ生きたいという願い!
――マウラ・アベラルド

汝は希望!想いの結晶!
今ここに、奇跡を起こせっ!
インペリアルセイント!
――マウラ・アベラルド

ダークオファリング

私の魂も身体も、全て貴方のモノ…。

安息顕現

汝の安息は此処に在り。
此処より外には何も無し。

射殺

我らの神は、命を有限のものと定めた。
お前たちとて例外ではない。

 

お喜びくださいお嬢様。
これほどの英霊が召喚されたのなら、勝利は確実です。
――セラ

浄化鉄槌

振るう鉄槌に正義はなく、下す鉄槌に正義がある。

詠唱清浄

月光が形作るは、潔白なる聖狐。

詠唱宣告

神の名に背く者よ、その罪に死の祝福を。

神魔裁判所

オブジェックションですわ!―天使・カメリア

アイアンメイデン

その中で『罪』を流し尽した者は、物言わぬ『聖人』となった。―『善の在り処(検閲版)』より抜粋

詠唱

このお方が創られたのは、
遥か昔、太古の時代、お前がまだ影も形も無かった頃。
――柱の巫女の教え

相克翼像

罪深き者よ、選ぶがいい。
断罪による救いか、救いによる断罪か。

詠唱いの

救いは二度来る。
一度目は、それを願ったときに。
二度目は、それを忘れたときに。

詠唱純白祭壇

捧げられし祈りは、決して無駄にはならないのです!
聞かれていないように思えても、絶対届いていますから!
――ホーリーメイジ

清浄領域

神を愛する己を愛せよ。慈愛とは、即ち自愛である。

詠唱白鷲洗礼

誰そ彼。わからずとも、祈りは届く。

高位プリースト

人の世を揺蕩う者たちよ…私の言葉を聞くのです。…汝の隣人を愛しなさい。ただ、信じなさい。さすれば答えが見えるでしょう。

愛なき世に、光は在りません。愛ある世に、闇は在りません。我々はこの世界に広がる闇を打ち祓うためにも…隣人を愛さねばならないのです。

ヒールプリースト

皆さん…怪我をしていらっしゃいますね。ならば…こちらへどうぞ。そのまま戦いに出るなんて、私が許しませんからね?

助けを求める方々に手を差し伸べ続けられるのは、神に仕える私たちだけなのです。故に…私は皆さんを癒し続けます。戦が終わるその時まで。

クレリックランサー

私は教会を守護する誇り高き兵士よ。悪しきを祓い、清きを護るのが私の役目なの!

山のような大軍も、この槍一本で捌いてみせるんだから!束になってかかってらっしゃい!纏めて浄めてあげるからね!

シュラインナイトメイデン

跪きなさい。我らが軍は、貴様のような穢れた者には触れる事すら出来ないわ。

消え去りなさい。せめて、苦しまぬよう…我が一刀にて葬って差し上げましょう!

王子

清き者よ、汝がために羽ばたこう!風よ、我が祈りを運ぶのだ!

清き者よ、汝がために飛び立とう!風よ、我が敵を斬り裂くのだ!

レディアンスエンジェル

今日も地上では迷い惑い悩める人間で溢れている…。このままでは闇に飲まれるか…。仕方ない、標を与えよう。

私が与える標は答えではない…。だが、人間が自ら道を切り開くための手助けとなろう。それが私の仕事だ。

エンシェントレオスピリット

魔を討つ使命と共に、不浄の大地へ降りた神獣。聖なる獅子の咆哮は、魔物の穢れた生を否定する力を有していた。

拘束を抜け出し、周囲を睥睨した神獣。憤怒に満ちた咆哮は、付近に存在した全ての魔物を骨へと変えた。

狂信偶像

神に祈りを捧げる時、人は頭を垂れ瞼を閉じる。従順さを示すため、あるいは、己が神の狂気から目を逸らすため。―『恭順と狂気』、第十二項

頭を上げ瞼を開いた時、人はようやく気付くのだ。だが、その時にはもう、遅い。人は狂った神に縋り、狂わせてくれと哀願するだろう。―『恭順と狂気』、第十四項

黄金都市墓守・ソニア

黄金と化した地に眠る、古き民を守るため……私は今日も、ここに立つわ。それこそが私に与えられた唯一の役目だから……。

安らかなる眠りを妨げてはいけないわ。もし、この地を荒らそうと言うのなら……私が貴方に眠りをあげる。永遠の眠りをね。

天狐

ワシら狐里の一族は、友のためには力を惜しまぬ。どれ、おぬしのためにひと肌脱いでやろうかのお。

我が身にたぎる仙力で、艱難辛苦を振り払おうぞ。友よ、ワシに任せておくがいい!

神殿狂鬼

奴が知らないもの――痛み、苦しみ。
奴が知っているもの――痛めつけること、苦しめること。
――『神殿に住まう鬼』、第三章、第四項

奴が好きなもの――暴れること、壊すこと。
奴が嫌いなもの――それ以外の全て。
――『神殿に住まう鬼』、第四章、第二項

バーサーカー

やっとわかった。
アナタは自分の意志で、わたしを護ってくれてたんだね。
バーサーカーは強いね……。
――イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

バーサーカーはあんなヤツになんか負けない……
バーサーカーは……誰よりも強いんだからー!
――イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

リュカオン

四肢が四足に変わり、化け物と成り果てようとも。
その者は決して神を捨てなかった。
神への祈りをやめなかった。

神を信じる者にとっては、最高の信者。
神を信じぬ者にとっては、これ以上ない狂信者。

ケリュネイア

慈悲の光か、無情の闇か。
その身は神の裁きの在り様を告げる。
汝が正しくば浄化が待つ。過てば破滅が待つ。

忠実なる神のしもべは、相反する在り様を持つ。
時に輝きを放ち、時に輝きを飲み込む。
其は明転と暗転の牝鹿、ケリュネイア。

信仰天使像

祈る者には見えるだろう、祈らぬ者には見えぬだろう。
現実か幻かなど、些細に過ぎる。
例えそれが虚妄として、汝の真実は誰が知る?
――『信仰とその対象』、第二章

真実を唯一無二とし、その正しさを振るう者よ。
汝の眼に映る世界は、誰が知り誰が証を立てるのか?
真実は無二ならず、千変万化。虚妄の真実も在ると知れ。
――『信仰とその対象』、第五章

アサルトプリースト

神父とは、神の父と書く!
教えを護り、人々を守る存在なり!
故に、その身に必要なのは……
祈り、鍛え、殴る、筋肉!

我が身に宿るは神の筋肉……
この拳こそ、神の拳!
さぁ、罪深きものよ懺悔せよ!
今なら、拳骨の一つで赦してやろう!

フラワーフェザーフォルク

頑張る、頑張らない、頑張る、頑張らない……。
……散った花びらが教えてくれたよ。
今日は、頑張らなくていいんだってさ……。

頑張る、頑張らない、頑張る、頑張らない……。
……あ、侵入者さん。ダメだよ、花びら散らしたら。
……ごめんね。今日、頑張らないといけないみたいだ。

欺瞞偽神

おお、麗しき神の啓示。我はついに真理に『気づいた』。
『正常な』世界を揺るがせば、『神は』御力を増すのだ!
過去の私は『死んだ』!この身、神に捧げし贄とせん!
――神の啓示

今『この』時より、『神は』正義なり!
『世界を』秩序より解放し、『狂わせる』としよう!
無知蒙昧なる人類を、これより『助けて』やるとしよう!
――神の啓示

鉄鋼翼人

核による変質の影響は、新たな発見を生み出していた。
人も、翼人も、神へ祈ったのは更なる救い。
鉄腕の修道女には新たな腕、彼には新たな翼が齎された。
――ある修道院の記録・1

自らの手が届く範囲を、しっかり救うのは大切なことだ!
だが、飛ぶのもいいぞ!速いし、色々見える!
何で飛べてるかは分からん!気合だ!気合!
――鉄鋼の翼人から鉄腕の修道女へ

タリスマンシスター

「この剣は強力な魔除けです」
柔和な微笑みと共に告げられた言葉に、旅人は納得した。
細腕には不釣り合いな大剣は、単なるお守りなのだと。

「この剣は強力な魔除けです」
楽しげな笑顔と共に告げられた言葉に、悪魔は悟った。
細腕に不釣り合いな大剣は、退魔の力持つ聖剣なのだと。

ジャッジメントスピアマスター

懺悔されても困る。
槍を動かしているのは俺じゃない。力は供給しているが。
裁く相手は神が決め、俺はその結果を現場で見届ける。
悪いな。苦情は上で言ってくれ。

赦しは与えられない。
お前が何の罪を犯し、神が何に怒ったのか。
俺はそれすらも知らない。裁決を突き付けるだけだ。
お前は悪。それだけ受け入れてくれればいい。

カームフェザーフォルク

祈りはいつか実るでしょう。
でも、それがどう実るのかは、神のみぞ知る。
祈りとは耐え忍ぶこと。正しさはあると信じることです。

届いた祈りが、別の形で叶おうと、悲しむことは無い。
祈り続けた時間は、貴方の正しさを育みます。
耐え忍んだ祈りが生んだ力を、私がお見せ致しましょう。

なる槍使

――『聖騎士団戦記:第四章』
翼の紋章は自由の証。神様が零した奇跡の盾。
俺達はエクリエル聖騎士団……絶望に抗戦する者!

――『聖騎士団戦記:第五章』
海を統べる遣いを討ち、俺達は美しき海を取り戻した。
人々の笑顔を見たのは、随分と久しぶりだった気がする。

なるアルミラージ・ジャスティ

どこにいたって、どんな時だって!
助けを呼ぶ声が聞こえれば、私は必ず駆けつける!
私の拳は、月にだって届くから!だから諦めないで!
貴方の胸に在る、善意の光を!

どうやら君は底抜けのお人好しのようですねぇ。
私は兎が嫌いですが、その優しさに免じて助言を一つ。
……君の拳は、何処にも届かない。
――マシンフィンガー・イヴィル

楽園双翼・ガルラ

吹き荒べ、我が祝福。
翼無き者に翼を。象徴無き処に象徴を。
此処は楽園。穢れなき平穏を、黄金の槍に誓おう。

ピィィィー!
――ブレッシングバード

神域法王

――其は《教皇》、示すは《慈悲》。
内なる扉の鍵とは、思いやりに他ならず。
傍らに馳せ参ずる者こそ、扉を開かれし者である。

――其は指導者、神聖なる領域にて立つ者。
法を犯せし者に裁きを下す。
されど優しさを忘れず、再起の機会を等しく授ける。

》・ソフィーナ

よろしく代わりの咆哮、聞いててよね!せーの、がおー!
ふふっ。どうだった?あたしは《力》、司るは《活力》!
強くなりたい、強さがほしい!その願いに呼ばれたんだ!
さあ、引きずり出すわよ!あなたに秘められた勇気をね!

腕っぷしだとか、最新の武器だとか、頭数の多さだとか、
そんなのぜーんぜん強さじゃない!上っ面だけの偽物よ!
強さは勇気!逃げず最後まで戦い続ける、揺るがぬ信念!
挫けそうなら、一緒に叫んであげるわ!がおー!ってね!

光輝顕現・ラー

不敬、だが恐れぬ姿は天晴れよ!我は寛大、悉く許す!
我は明けの光、白昼の眩さ、自ら輝き続ける至高故!
輝けぬ者は哀れよな。よい、我が光も熱も好きに浴びよ!

結構、我は躯体の如く器も大きい!だが勘違いするなよ?
暮れ過ぎれば没するなどと……そも我は沈みなどせぬ。
我以外が、勝手にくるくる回っているだけであろうが。

ダーティプリースト

告解します。私はあの男を憎んでいます。
ゴロツキ共を雇って、店の客足はすっかり途絶え……
あぁ。世情にとらわれる、強欲な私をお許しください。
――エイドス教会の懺悔室・2

標的は野盗崩れの一団と、その雇い主です。
教会の献金を掠め取る……新参の流れ者でしょう。
戒律を示します。文字通り、体へ刻み込んで来なさい。
――エイドス教会司祭・アンヴェルト

殲滅のアルミラージ

私のご加護はパないから!半端に受けちゃ危ないよ?
ズバッてしたら貫いて、後ろの人も巻き込んじゃうかも。
気合を入れて構えてね?ではパない恩寵、見せましょう!

私の天祐パないでしょ?沢山もらって生まれたんだ。
だから半端な事はせず、ズバッて自分貫かなくちゃね。
天に報いて神敵を絶つ。パない恩寵、見せましょう!

ソードアルミラージ

僕の剣技は放物線。
宙返りだってお手の物さ……ああ、高い所はよく見える。
美しき月にはそぐわない、野蛮な輩の頭がね。

届かないなら跳べばいい。
高く、高く、もっと高く。
あの美しい月に至るまで、僕は跳び続ける。

ルナールプリースト

笑顔に勝る薬無し。
道具でも、魔法でも、傷ついた心は治せないのだから。
……でもまあ、薬はお金を払って買うもんだよね?

感謝の気持ちアリガトウ?それじゃあ腹は膨れない。
笑顔がタダとは言ってない。君の誠意を見せてくれ。
信仰ってのは、意外と金がかかるんだ。

ゼノ・ウォフマナフ

相まみえる白亜。悠然たる光輝。
善悪すら見下ろし、穢れなき事実を告げる。
無知。それは咎。厳格なる裁きは今、下される。

悔いるには遅く、改めるには鈍く。
不滅の聖性。光は出で、一切合切が星に還る。
歩む。進む。標の楔。理想郷は、未だ遠く。

聖地守護獣

虎に獅子、神殿の守護獣はいずれも品格正しき神聖揃い。
……オヤジが拾ったあいつ、迫力あるけど元・野良だぞ?
――幼き修道士の不安

血統はないね。品格も欠けてる。やたら吠えて荒っぽい。
それが?って話だ。アイツは立派な、聖なる守護獣さ。
――壮年修道士の自慢

エスカマリの巡回者

知っての通り、見せかけだ。手の印には、何の力もない。
あの人への尊敬と、感謝を忘れないように描いてるのさ。
争乱で、エスカマリは……一度、滅んだからね。

マーロンさんに分けられた魔力で、僕の姉は生きてた。
こういう恩がある連中が今、エスカマリを継いでるのさ。
苦しんだ分だけ、幸せにする。それが今の均衡なんだよ。
頑張らなくちゃな、ニコラさんにばかり頼らないように!

聖晶大神官

『聖晶の神殿』に立ち入る者は誰ですか?
聖晶を狙う悪しき者なら、即刻ここから立ち去りなさい。
聖華晶の祝福は、さだめを負う者に与えられるのです。

聖華晶が祝福の光を……!なんと、眩い光。
では貴方が、さだめを負う者だったのですね。
聖華晶が花開く、どうぞ近くに。永劫の祝福を与えます。

セイントフラミンゴ

砂漠に倒れた聖人を、あるフラミンゴが水辺へ導いた。
以来、聖人が一命を取り留めたオアシスは聖地とされ――
聖人に衣を賜ったフラミンゴは、聖鳥と崇められている。

フラミンゴは本来、とても臆病な鳥だ。
それがあの時、私の傍に降り、促すように走って飛んだ。
はっ、とわかったよ。彼は、天からの遣いなのだとね。
――新しい衣を作る聖人

ユニコーンウォーリアー

男を乗せねぇ困った馬だが、こいつは最高の相棒さ。
歩いて戦う羽目になろうと、不満なんざありゃしねぇ。
背に乗れない分、苦しい道も一緒に歩んでいけるからな!

角が生えてる理由は知らんが、それ以外なら知ってるぜ?
気難しいけど仲間思い。そして何より馬が合う!
背中に乗れる馬よりも、背中を任せられるのが相棒だ!

ブーメランシスター

日頃の行いは自分に返ってくるもの。
その結果は全部しっかり受け止めなさい!
……教会を襲うアナタたちに返ってくる『結果』は、
ろくなものではないでしょうけどね!

勿論受け止めますよね?教会の壁を壊すなという説教も。
――ため息をつく教会の神父
謹んでお受けいたします!
――ブーメランシスター

ゴールドシップ

アタシは現実でもなんだって思いのままだぜ!
ただ1つ――レースを除いてな!
スゲーんだぜ。思いのままにいった試しがねぇ!

いつかはなりてーんだ。
シャケみてーに自分から逆境に向かっていく――
そんなアツいウマ娘によ!

道標御使

人間は苦悩し、何度標を与えても災いを齎す生き物だ。
しかし、私は見てきた。困難に立ち向かう人間の力を。
そんな人間がいるから、私は仕事を続けているのだな。

私の仕事はあくまでも標を与えること。
……が、ここから先は私のプライベートな時間だ。
仕事では与えられない、私的な標を与えよう。

破邪

闇を打ち消す、聖なる光。

殲滅

私の眼は主の眼。
私の口は主の口。
私の裁きは主の裁き。

崇拝実現

神は為し、人は真似る。

カインドブライト

信仰心の有無こそが、善と悪とを分かつもの。

詠唱二対

聖火を灯せ。救いの炎が来たる、その時まで。

三月ウサギのお茶会

さぁこれを飲んで?中身は空だけど。さぁこれを食べて?そんなものありはしないけど。あぁ、楽しいお茶会の始まりね!

天狐

おぉ友よ!久しぶりじゃな!
おぬしの艱難辛苦を祓うべく、駆けつけてやったぞ!

いにしえの聖域

あの地は攻めるに値しない。
――悪魔の負け惜しみ

ネズミ神殿

迷える窮鼠たちよ。
追い詰められたなら、猫に噛みつく前にまずここへ。

機械反乱編 イザベル視点2

イザベル視点

《4章 魔術師の本気》

あらすじ

イザベルは、ベルフォメットに反抗する機械の拠点へと辿り着く。そこには無数の機械が存在したが、ベルフォメットの支配に晒され続けた彼らは、イザベルに対して過剰なまでの警戒心を抱いていた。

 

テトラ

「……到着しました」

イザベル

「……ここが拠点?」

テトラ

「はい、その一つです」

イザベル

「……なるほどね」

テトラ

「イザベルを皆に紹介したいと思います。構いませんか?」

イザベル

「えぇ、いいわよ。でも……」

心持つ機械

「テトラ様だ……」

「隣の方は誰かしら……?味方なのかしら……」

イザベル

「……人間のことが好きじゃないみたいね。まぁ、当然かしら」

テトラ

「……ベルフォメットによって、連番個体を失った者も多いですから」

イザベル

「連番個体?」

テトラ

「……人間に例えるなら、家族、が適切でしょうか」

イザベル

「……そう」

テトラ

「……こちらへ」

「皆さんに私の仲間を紹介します。イザベルです」

心持つ機械

「……」

「……」

イザベル

「どうも、よろしく」

テトラ

「イザベルは私たちとは別の世界からしました。非常に高い能力を持っています。困ったことがあれば、頼んで下さい」

イザベル

「……頼んで下さい、って言われても。出来ることと出来ないことがあるんだけど……」

テトラ

「何か、質問がある方はいますか?」

???

「……質問ではありません。よろしいでしょうか」

テトラ

「どうぞ、ジェイスリー」

ジェイスリー

「私と連番個体の男性型、J-2P04の行方が分からなくなってしまったんです」

テトラ

「……またですか」

ジェイスリー

「先程、モノ様が連れて来て下さった方にお願いしたのですが……まだ、不安で……」

イザベル

「……家族が行方不明ってこと?」

テトラ

「……はい、そうです。ですが、イザベルの手を借りるまでもありません。J-2P04、通称ジェイツーが居なくなるのはいつものことですから」

イザベル

「……そうなのね」

テトラ

「ジェイツーは私が捜索します。イザベルはここで待機していて下さい」

イザベル

「えぇ、分かったわ」

テトラ

「……ジェイスリー、安心してください。ジェイツーは私が見つけます」

ジェイスリー

「……ありがとうございます」

テトラ

「……では」

イザベル

「……待機、ねぇ」

心持つ機械

「……」

「……」

イザベル

「……どうしたものかしら」

心持つ機械

「損傷、拡大……誰か、テトラ様を……」

イザベル

「……っ!?どうしたの……!?」

心持つ機械

「機械歩兵に、襲われて……外部装甲が、破損して……内部データも……」

「……っ。ど、どうしよう……!テトラ様をお呼びしなければ……!」

「でも、テトラ様は行ってしまったわ……!早くバックアップを取らないと、危ないわ……!」

イザベル

「……大丈夫。あたしに任せて」

心持つ機械

「な、なにを……?」

イザベル

「内部を見せてほしいの。応急処置くらいなら出来るかもしれない」

心持つ機械

「……」

「……」

イザベル

「……皆、信じられないのも無理はないわ。でも、今はこうするしかない。そうでしょう?だから、お願いよ」

心持つ機械

「……こちらこそ、お願いします」

イザベル

「……ありがとう」

(コアに亀裂が入ってる。だけど、魔力は漏れ出していないようね。問題は循環装置……?なら、魔力を移動させる術式で……それから、ここも弄って……)

「……どう?」

心持つ機械

「……。う、嘘みたいだ……。内部データが、通常稼働しています……」

イザベル

「機械のことはよく分からないから……とりあえず、魔力の流れだけは直しておいたわ。一応、後で詳しい人に見てもらってね」

心持つ機械

「はい……!ありがとうございます!……」

イザベル

「いいのよ」

「……って、きゃっ!?」

心持つ機械

「貴方は素晴らしいですね……!とても信じられません!」

「テトラ様が連れて来て下さっただけのことはあります……!素晴らしいです……!」

イザベル

「……大げさよ。これくらいなら、誰だって出来るわ」

心持つ機械

「そんなことありません!……あの!他にも調子が悪い仲間がいるのですが……イザベルさん、見て頂けませんか?」

イザベル

「えぇ、もちろんよ。他にやることもないし……あたしも、あなたたちのこと知りたいし」

心持つ機械

「ありがとうございます!皆出て来てくれ!不調を直してくれる方が来て下さったぞ!」

「本当か……?」

「腕が動かないのも直るのかしら……?」

「この前やられてから、右足がなぁ……」

イザベル

「あ、あんなに居るの?」

心持つ機械

「はい。……ご負担になるでしょうか?」

イザベル

「……いいえ、構わないわ。手伝いましょう」

心持つ機械

「ありがとうございます!じゃあ、僕の後ろに順番に並んでくれ!」

イザベル

「……もしかして、あなたもなのね」

心持つ機械

「はいっ!」

イザベル

「……ふっ。まぁ、やるしかないわね。……さぁ、内部を見せて」

 

《5章 心持つ機械》

あらすじ

機械たちを修復することで、彼らの輪に溶け込んだイザベル。拠点に戻ってきたテトラは、そんな彼女を称賛しつつも、イザベルに対して悲報を告げる。

 

テトラ

「イザベル、お待たせしました」

イザベル

「ふふ。そうなの……彼女には姉妹が居るのね」

心持つ機械

「はい!モノ様とエンネア様です。あまり、お見かけすることはありませんが」

「モノ様はとても博識で、エンネア様は可愛らしいんです。きっとイザベルさんも好きになるかと思いますわ」

イザベル

「会えることを楽しみにしているわ」

テトラ

「……これは」

イザベル

「あら、お帰りなさい。どうだった?」

テトラ

「ジェイツーは見つかりました。が、連れて帰ることは出来ませんでした」

イザベル

「……そう」

心持つ機械

「お帰りなさい、テトラ様。今ちょうど、テトラ様のお話をしていたところだったんです」

「モノ様や、エンネア様のお話もしていました」

テトラ

「そうですか。……イザベルと親睦を深められたのですね」

心持つ機械

「はい!イザベルさんのおかげで、皆、不調が直りました!」

イザベル

「気持ち程度しか調整出来なかった子もいたけどね……」

心持つ機械

「いえ、それでも本当に助かりました!テトラ様、イザベル様は素敵な方ですね!」

イザベル

「ちょ、ちょっと褒めすぎよ……」

テトラ

「肯定します。私もイザベルの能力は稀有であると評価しています」

イザベル

「……あなたまで」

テトラ

「皆さん、すみません。イザベルと話したので、少し時間を頂いてもよろしいですか?」

心持つ機械

「もちろんです!皆、行こうか!」

テトラ

「……お騒がせしたようですね」

イザベル

「いいえ。面白い話もたくさん聞けたわ」

テトラ

「……貴方は素晴らしい力をお持ちですね、イザベル」

イザベル

「何よ、また?」

テトラ

レジスタンスの仲間たちは、人間に心を閉ざしています。それは、ベルフォメットに幾度となく虐げられてきたからです」

「しかし貴方は、いとも容易く皆の心を開いた。これを素晴らしいと称さずして、何と称すればいいのでしょうか」

イザベル

「……何度言ってるけど、大げさよ。というか、あなた……」

「……やっぱり、傷が増えてる。機械歩兵と戦ったの?」

テトラ

「いえ。ユリアス・フォルモンドという男と交戦しました」

イザベル

「ユリアス・フォルモンドと……!?全く、あの男は相変わらず見境がないわね……大丈夫だった?」

テトラ

「モノ姉さんに助けて頂きましたので、特に支障はありません」

イザベル

「……先に言っておくべきだったわね。あの男はあたしたち八人の中で。最も危険な男よ。道理も通じないし……あまり、近づかない方がいいわ」

テトラ

「……分かりました」

イザベル

「ユリアス・フォルモンド、そしてあたし。残り六人かしら。無事に辿り着けるといいんだけど……」

テトラ

「否定します。先程、ユアンというかたにもお話したのですが……この世界に転送出来たのは、四人だけです」

イザベル

「えぇっ!?」

テトラ

「……申し訳ありません。外部からの干渉を受けたようです。残りの方は、何処か別の世界に跳ばされてしまったのだと推測しています」

イザベル

「……なるほどね」

テトラ

「……申し訳ありません」

イザベル

「……仕方ないわよ。前にもこういうことがあったわ。何が目的なのかは、分からないけど……」

テトラ

「……貴方のような方に巡り合えたのは、幸運でした。私の演算機能では予見できなかった出会いです」

イザベル

「……そうよね。偶然出会えたんだものね」

テトラ

「はい、私はベルフォメットから転送装置を奪い、とある信号を追って、あの世界へと辿り着きました。本来であれば、その信号に助力を願うつもりでした」

イザベル

「……信号?」

テトラ

「はい。私たち、心持つ機械が造り出されるよりも前に存在した、実験機の信号です。……どうやら、『ニコラ・アデル』と名乗っていたようですが」

イザベル

「……っ」

「あの男……元はこの世界に居たのね」

テトラ

「……イザベルは、二コラ・アデルを知っているのですか?」

イザベル

「えぇ、まぁ……。ただ、人の言うことを聞くようなタイプじゃなさそうだし……あたしたちでよかった、かもね」

テトラ

「……肯定します。イザベルが居てくれれば――」

小型警戒用マシーン

「この区画は進入禁止区域です。進入には許可証が必要です。許可証を掲示して下さい」

イザベル

「敵……!?」

テトラ

「巡回ルートに入ってしまったようです。別の拠点に移動します」

イザベル

「分かったわ。あなたは皆をお願い」

テトラ

「……ありがとうございます。退避が終わりましたら、すぐに」

小型警戒用マシーン

「この区画は進入禁止区域です。進入には許可証が必要です。許可証を掲示して下さい」

イザベル

「……さて。悪いけど、加減はしないわよ!」

 

イザベル

「はぁっ!」 

テトラ

「……無事ですか」 

イザベル

「えぇ。でも、この場所がバレてしまったんでしょう?急がないと」

テトラ

「はい。イザベル、こちらに」

イザベル

「はぁ……っはぁ、はぁ……」

テトラ

「……すみません。ベースを考えずに退避してしまいました」

イザベル

「いいのよ……走るの、あんあり得意じゃないだけ……」

イザベル

「……っふぅ。なんとか撒けた、かしら」

テトラ

「肯定します。しかし、油断は出来ません。まだ、近くに反応が――」

「――イザベルっ」 

「……これで、反応無しです」

イザベル

「ありがとう、助かったわ」

テトラ

「いえ。当然のことです」

イザベル

「……」

テトラ

「どうかしましたか?」

イザベル

「ねぇ。あなたとその、機械歩兵って……全く違うじゃない?見た目も。中身も。恐らく、性能も」

「だけど、あなたの仲間と、機械歩兵って……見たにも共通性があるし、中身に至っては殆ど同じよ。なのに……違う。動きも、反応も」

テトラ

「……それは私たちに、心があるからです」

イザベル

「……そういう機能が、ってこと?」

テトラ

「否定します。機能ではありません。深奥回路に発生した揺らぎ、言わばバグのことを心と呼んでいるのです」

「この心は、私たちに様々なランダム性を与えてくれます。私やモノ姉さん、エンネアは先天性に、それ以外の個体は後天的に心を獲得しました」

イザベル

「……例外、あるいは突然変異。そういうことなのね。……心が突然生まれるなんて、それって、凄いことだわ」

テトラ

「肯定します。ですが、この心は……しばしば、問題を引き起こします。例えば……」

「……いえ、例えば、ベルフォメットに追われることです。ベルフォメットは心を持つ機械を嫌っています」

イザベル

「……でも、ベルフォメットはあなたを造ったんでしょう?」

テトラ

「はい。当時は心が有用だと考えていたようです。しかし今は違います。ベルフォメットは、心など不要だと考えています」

イザベル

「……理解できないわ。本来なら、歓迎すべきことなのに」

テトラ

「……そうなのですか?」 

イザベル

「えぇ。偶発的な事象を掘り下げて研究するからこそ、未知に辿り着ける。魔術師の基本よ」

「まぁ、だからこそ……子供なのかもしれないわね。自分の興味があることにしか、興味がない……。それって……」

(……まるで、あたしかしら。カイルにばかり執着して……他の全てを置き去りにして……)

テトラ

「……イザベル?」

イザベル

「何でもないわ。テトラ、行きましょう」

テトラ

「はい。では……」

イザベル

「……まずは、ベルフォメットを倒さないと。前に進まないといけないって、エレノアが教えてくれたから」

 

《6章 機械の命》

あらすじ

機械歩兵に襲われ、拠点に居た機械の何体はが破壊された。しかし、残された機械たちは「心」を持っていながら、そのことを悲しむ気配はなく、いたって平然としていた。

 

テトラ

「Ⅽ地点に到着しました。周囲に敵の信号はありません」

イザベル

「ありがとう。皆は――」

心持つ機械

「巡回ルートもコロコロ変わるから、困ったものだよな……」

「本当ね……。でも、今回はまだ良かったわ……」

イザベル

「――無事みたいね。よかった……」

テトラ

「えぇ、ですが……。幾つかの信号がロストしています」

イザベル

「……それって」

テトラ

「……私の力不足です。彼ら及び彼女らは、破壊されてしまいました」

イザベル

「破壊って、それじゃあ……!?」

テトラ

「……イザベルの力をもってしても、直すことは不可能でしょう」

イザベル

「……っ。だけど、皆……」

心持つ機械

「……でさ。この前、逃げる時に……」

「……ふふ。だったら、私も……」

イザベル

「……。どうして?もう、慣れてしまっているの?」

テトラ

「……否定します。破壊の苦しみは決して慣れることなどありません」

イザベル

「じゃあ、なんで……?なんで、あんな風に話していられるの?」

テトラ

「……破壊された者は、バックアップからデータを生成すれば、別の素体で復旧させることが出来ます」

イザベル

「……っ。それって生き返るってこと?」

テトラ

「……そう称しても構いません」

イザベル

「そうなのね……ふふ、そうよね……心があっても、機械だものね。人間と違ってもおかしくないわ」

テトラ

「……人間には、生き返る方法はないのですか?」

イザベル

「……探しているの。その方法を」

テトラ

「……。生き返らせたい方が居るのですね」

イザベル

「そうね……。でも、今は考えてるわ。本当にそうするべきなのか、どうか……」

テトラ

「……なぜですか?大切な方ではないのですか」

イザベル

「……大切よ。本当に、誰よりも。だからこそ、考えてしまうようになったの。彼にとっての、幸せを……」

「彼が蘇る、そんなあたし自身の喜びよりも……彼を忘れてあげる方が、ずっと……」

テトラ

「……」

イザベル

「……なんて。少し話過ぎたわ。ねぇ、壊れた仲間はいつ復旧するの?」

テトラ

「……時間はかかります」

イザベル

「……いつになるの?」

テトラ

「……分かりません」

イザベル

「分からないって……」

テトラ

「イザベル」

人型警戒用マシーン

「深奥回路スキャン、揺らぎ確認、思考バグ確認しました。対象を感情個体と認識、排除行動を開始します」

テトラ

「すみません、貴方との会話に機能の殆どを割いていたため、感知が遅れました」

イザベル

「……どうする?」

テトラ

「周囲にはこの二体だけです」

イザベル

「そう、なら、難しいことはないわね」

 

テトラ

「……周囲を再スキャン。敵の信号、ありません」

「イザベル?考え事ですか」

イザベル

「分かる?」

テトラ

「肯定します。表情、しぐさを読み取ることで、私は他者の感情を理解できるよう造られています」

イザベル

「……少しね、考えたのよ。この機械歩兵も、いつかは心を持ったのかなって」

テトラ

「……」

イザベル

「だとすれば少し、残酷じゃない?まぁ、あたしはそれほど気にならないけど……」

テトラ

「考えたことがありませんでした。イザベル、貴方はやはり優れた能力を持っていますね」

「そして、残酷かどうか、ということについてですが……私にはそれを判断することは出来ません」

「おそらく、これらは揺らぎが発生しないよう制御された個体です。なので、揺らぎが起きることはまずありません」

イザベル

「……まぁ、ベルフォメットが造ってるんだものね」

テトラ

「肯定します。ですが、絶対ではありません。心とはランダムなものですから」

イザベル

「……」

テトラ

「――イザベル。今、マンマル1号の信号を見つけました」

イザベル

「ま、まんまる?」

テトラ

「マンマル1号はエンネアが創り出した自律型の機械です。そのマンマル1号の側には、人間が居ます。おそらく、その人間は……」

イザベル

「……あたしたちの仲間?」 

テトラ

「可能性は高いです。イザベル、貴方はここに。私一人の方が効率が良いですから」

イザベル

「……分かったわ。待ってる」

人型警戒用マシーン

「この区画は進入禁止区域です。進入には許可証が必要です。許可証を掲示して下さい」

「この区画は進入禁止区域です。進入には許可証が必要です。許可証を掲示して下さい」

テトラ

「……っ。ステルス機体……!すみません、イザベル。やはり、私も――」

イザベル

「――あなたも、迷うのね。心があるんだから、当然なんだろうけど……なんだか、意外だわ」

テトラ

「……。イザベル」

イザベル

「行って。あなたの仲間は守るから」

テトラ

「……感謝します」

人型警戒用マシーン

「この区画は進入禁止区域です。進入には許可証が必要です。許可証を掲示して下さい」

イザベル

「彼女が感知できなかったってことは……特殊な個体なんでしょう?……見た目はあまり変わらないみたいだけど」

「――少しだけ興味があるわ」

機械反乱編 イザベル視点1

イザベル視点

《1章・鉄屑の地》

あらすじ

イズニア国を後にしようとしたアリサたちの前に、次元を超えて、謎の少女が現れる。「世界を救ってほしい」と告げる少女は、全身に無数の傷を負っていた。

 

???

「私たちの、世界は。高い確率で……破滅します。恐ろしき支配者、ベルフォメットの手によって……」

ユアン

「——君は別世界からやってきたのだな」

テトラ

「はい―――。私は、テトラ。この世界に存在する、実験機の信号を追って、ここまで辿り着きました」

「今の私には、次元を繋ぐ力があります。どうか、私と共に……私たちの世界、『アイアロン』へ、全てが滅んでしまう前に……」

アリサ

「——行きます」

ユアン

「アリサ君——」

アリサ

「だって、放っておけないですよ。こんな風に苦しんでいる人がいるなら……私、助けたいです」

ユアン

「そうか。——俺も行こう」

アリサ

ユアンさん……!」

ユアン

「義心によってだけではない。……感じたんだ、微かに。テトラ君が現れたその時に、向こうの世界から――ネルヴァの力の波動を」

「——恐らくこの一件、裏には『管理者』が居る。この水の都で起きた争乱と、同じようにな」

アリサ

「……そういうことなら、なおさらですね。あの!皆さんはどうしますか?私たちと一緒に、来てくれますか……?」

エリカ

「……『管理者』が関わっているのなら、向かわない手はありません。ネクサスの手がかりを掴めるかも知れませんから」

イザベル

「……無闇に世界を跳び回るよりは、遥かに効率的でしょうね」

ローウェン

「ネクサスに一歩でも近づけるのなら――俺は進めよ」

ルナ

「……わかんない。でも、一人ぼっちは……嫌」

ユリアス

「フン……どうせ次元を超えるのであれば、強者の気配を追うのも悪くない」

イリス

「私には世界を救う義務があります……。どうか共に行かせてください」

ユアン

「意思は一つ……。そういうことだな。ならば、跳ぼう。新たなる世界へ」

 

《2章・造られし邂逅》

あらすじ

次元を超えてイザベルがたどり着いたのは、金属で構成された道の世界だった。新たな世界の危険性を感じたイザベルは、仲間たちとの合流を図る。

 

イザベル

「……」

「……あたし、一人かしら。皆はちゃんと跳べたのかしら……」

テトラ

「私たちの、世界は。高い確率で……破滅します。恐ろしき支配者、ベルフォメットの手によって……」

イザベル

(ここがどんな世界かは分からないけど……少なくとも、安全ではないわ。皆と合流した方が良さそうだけど――)

「——っ、何!?」

アナウンス

「ただいま、B区画で収容違反が起きました。違反者んは現在逃走中です。懲罰行動を含む対処が予測されますので、各区画の住民は速やかに避難してください」

イザベル

「これは……?」

人型警戒用マシーン

「服装違反を確認。警告します。服装違反者には懲罰行動が認められています。速やかに既定の衣服に着替えて下さい」

イザベル

「……っ」

(ゴーレムの類かしら……?それにしては、あまり魔力を感じられない……)

人型警戒用マシーン

「繰り返します。服装違反者には懲罰行動が認められています。速やかに既定の衣服に着替えて下さい」

イザベル

「……ねぇ、自我はあるのかしら?争うつもりはないんだけど」

人型警戒用マシーン

「繰り返します。服装違反者には懲罰行動が認められています。速やかに既定の衣服に着替えて下さい」

イザベル

「……とれるのは反復行動だけ、かしら。中身は大したことないみたい。まぁ、だけど――」

人型警戒用マシーン

「懲罰行動、開始します」

イザベル

「——真理を死に変えれば済むわけでもなさそうね」

「人の創造物を弄るのは、あまり気が進まないんだけど……この世界のことを知るために、利用させてもらうわよ」

 

イザベル

「はぁっ!」

人型警戒用マシーン

「警告します。機械歩兵は全てベルフォメット様によってプログラムされています。機械歩兵のプログラムに反することは、即ち――」

イザベル

「これなら、どう!」

人型警戒用マシーン

「損傷、拡大……排除行動の継続、出来ません……」

イザベル

「……ふぅ。それじゃ、悪いわね……」

(……材質は鉄、かしら。触れたことのない金属だわ。きっと、この世界特有のものね。この、体の奥に見えるのは……宝石?光ってるけど……)

「……魔力を感じる。でも、少ないわ。これは……」

???

「コア。知らないかぁ?まぁ、知らないよね。俺しか造れないわけだし―」

イザベル

「……っ」

???

「あーあ、何となく出てきたら何コレ。私の機械歩兵壊したら排除でしょうが。それも知らね―の?」

イザベル

「あなたは……」

???

「いや僕のことも知らないのー!?アハ、何だよお前……」

「めんどくせぇな」

イザベル

「くぅっ!?」

???

「行動違反、服装違反、俺のこと知らなかったし言語違反。排除でしょ、流石に

イザベル

「……っ」

テトラ

「私たちの、世界は。高い確率で……破滅します。恐ろしき支配者、ベルフォメットの手によって……」

イザベル

「あなたがベルフォメットね……!」

ベルフォメット

「なに?思い出した?今更遅いけどね。……おい」

人型警戒用マシーン

「排除行動を開始します」

ベルフォメット

「いやお前も来んの遅ぇなぁ」

イザベル

「……っ!?あ、あなた、何を……!?」

ベルフォメット

「つっかえねぇ。呼んだら秒の半分数える前に来いよ。……おい!」

人型警戒用マシーン

「排除行動を開始します」

ベルフォメット

「……アハ。ま、そういうことで」

イザベル

「……くっ!」

ベルフォメット

「排除だ、排除。やれ」

イザベル

「……っ!?」

???

「さがっていて下さい」

テトラ

「蒼奏の四《ソニック・フォー》——攻撃《ファイア》」

ベルフォメット

「アハ。そっか。お前がソイツを呼んだんだな、テトラちゃん」

テトラ

「……肯定します。貴方に抗う為に、彼女たちを呼びました」

ベルフォメット

「抗う?無理だろ、そんなの。お前は僕が造ったんだし。ビビっちゃってるくせにさー」

テトラ

「……っ」

ベルフォメット

「あー、汚ぇ。感情で弱くなっちまって、それでも機械かよ。……来い」

「なんか飽きたし、適当に壊しといて。帰って女神《エリネイス》の調整でもするわー」

イザベル

「……っ!この!」

ベルフォメット

「ふわぁ、なんか今日、眠いなー。ここ、就寝地区にしてやろうかな……」

イザベル

「……っ!」

テトラ

「ここは退きましょう。危険です」

イザベル

「追わなくてもいいの……?」

テトラ

「……」

「まずは、こちらに。事情はお話いたします」

 

《3章・歪なる支配》

あらすじ

追手の不在を訝しむイザベルに対し、テトラはベルフォメットの性質を説明する。子供のように無軌道な支配者であるベルフォメットに、イザベルは不信と敵意を募らせる。

 

イザベル

「……追手は来ないみたいね」

テトラ

「肯定します。ベルフォメットはおそらく、私たちに対する興味を一時的に失っています」

イザベル

「……敵、なのよね。倒さないといけないんでしょう?」

テトラ

「肯定します」

イザベル

「なら、どうして……」

テトラ

「ベルフォメットの総戦力は、私たちを遥かに上回っています。ベルフォメットがそのつもりになれば、私たちはいとも容易く破壊されます」

イザベル

「……遊ばれてるってわけ?」

テトラ

「否定します。ベルフォメットにその気はありません。ベルフォメットはただ――」

「——適切な表現が見つかりません。モノ姉さんの言葉を引用いたします。ベルフォメットは、子供なのです」

イザベル

「……」

テトラ

「例えば、この世界は区画ごとに起床と就寝の時間が定められています。しかし、いつ起床していつ就寝するかは、ベルフォメットがランダムに決めています」

「例えば、この世界は区画ごとに配給時間が定められています。しかし、いつ食事を配給するかは、ベルフォメットがランダムに決めています」

イザベル

「ランダムにって…じゃあ、いつまでも眠れずに、いつまでも食事をとれない区画があるってこと?」

テトラ

「肯定します。そしてこのベルフォメットのランダム性を、モノ姉さんは子供だと称していました」

ベルフォメット

「なんか飽きたし、適当に壊しといて。帰って女神《エリネイス》の調整でもするわー」

「ふわぁ、なんか今日、眠いなー。ここ、就寝地区にしてやろうかな……」

イザベル

「……そんな奴が支配者だなんて」

テトラ

「……元々は、ベルフォメットはただの研究者に過ぎませんでした。しかし、ある日を境にして、あらゆる権力を排除し――支配者の座に納まりました」

「私の推測ですが、その『ある日』には巨大な力を持った何かが関係しています」

イザベル

「……『管理者』ね、それで、あなたたちは今までどうしていたの?……これから、どうするの?」

テトラ

「今まではベルフォメットを刺激しないよう、細心の注意を払って各拠点に潜伏していました。これからは――」

「——これからは、ベルフォメットと戦いたい。そう、願っています」

イザベル

「……そうね、戦いましょう。ベルフォメットが『管理者』と関係しているなら……あたしの目的とも一致する」

テトラ

「そのお言葉にに感謝します。ではまず、私たちの拠点、に――」

イザベル

「ど、どうしたの!?」

テトラ

「すみません、魔力の流れが悪くなっているようです」

イザベル

「……ごめんなさい。あなたが傷ついていたこと、忘れていたわ。でも、そんな体でどうしてあたしを庇ったのよ……」

テトラ

「必要だからです。貴方たちは、私の――」

イザベル

「……っ、ちょっと!」

テトラ

「すみません。自己修復装置が機能するまで、もう、暫く……」

小型警戒用マシーン

「この区画は侵入禁止区画です。進入には許可証が必要です。許可証えを掲示してください」

イザベル

「……っ!」

テトラ

「あれは偵察機です。私を放置し、退避を推奨します」

イザベル

「そんなこと、出来るわけないでしょ!」

テトラ

「……では、私も」

イザベル

「いいから下がってなさい!あたし一人で十分よ!」

 

小型警戒用マシーン

「損傷、拡大……」

イザベル

「……っ、行くわよ!」

テトラ

「否定します。私の自己修復装置が機能するまで、残り十分を要します」

偵察機が破壊されたことにより、他の機械歩兵にこちらの位置情報が露見しました。わたしを放置し、速やかに避難して下さい。問題ありません。私は多少の――」

イザベル

「——っ、もう!あなたの中身はどうやったら見れるわけ!?」

テトラ

「……中身。内部システムのことでしたら、私の首の付け根を押し、パスワードを入力すれば見ることが出来ます」

イザベル

「じゃあ、今すぐやって!」

テトラ

「否定します。私は私の外部装甲を展開する権利を持っていません」

イザベル

「あー!だったらあたしがやる!」

テトラ

「パスワードは、T012TE349です」

イザベル

「……っ。こうね……!」

「開いた……!」

(……ベルフォメットの機械歩兵よりも、遥かに複雑な機構ね……。人間の中身を模して造られているのかしら……)

(だとすれば、この子のコアは……っ、あった!)

テトラ

「接敵予想時間まで、あと数分です。退避を――」

イザベル

「——いいから黙ってなさいっ!」

(コアの魔力量が少ないのは……機械歩兵と同じ。だとすれば……どこかに魔力を増幅、循環させる装置が……)

「……っ、見つけたわ。なら――」

テトラ

「……」

イザベル

「……これでいいはずよ。立ってみて」

テトラ

「……内部システムに異常なし。各機能の出力が約10%向上。これは、一体……」

イザベル

「たぶん、あなたたちって少ない魔力を増幅し、循環させることで動いているんでしょ。あの魔力で動けるとは思えないもの。恐らく、それはこの世界に魔力が少ないからね」

「とにかく、コアに変わったところが見られなかったから、増幅と循環を担う装置に異常があるかと思って調べたの。そうしたら増幅装置が機能していないみたいだったから、あたしの術式を刻んで魔力を増幅するようにしたってこと。まぁ、急いで作ったから調整が不十分だけど、また後で修正するわ」

テトラ

「……すみません。情報力が多く、理解するには至りませんでした」

イザベル

「あっ……」

「……こちらこそ、ごめんなさい。友人のクセがうつっちゃたみたい」

テトラ

「しかし、感謝します。貴方のおかげで、全ての機能が復旧しました」

イザベル

「ふふ。まぁ、これでも宮廷魔術師だから――」

小型警戒用マシーン

「警告します。機械歩兵の破壊は禁止されています。機械歩兵の破壊は排除行動の対象となります」

テトラ

「――退避を推奨します」

イザベル

「そうね、構ってられないわ。行きましょう!」

テトラ

「……敵の信号、ありません」

イザベル

「……ふぅ」

テトラ

「……貴方の名前を伺ってもいいですか。機会を逃してしまいましたが」

イザベル

「あたしはイザベル。あなたはテトラよね」

テトラ

「肯定します。イザベル……改めて、感謝を」

イザベル

「……いいわよ。大したことないわ、こんなの。エレノアだったらもっと上手くやるでしょうし」

テトラ

「……イザベルよりも優れた者が居るのですか」

イザベル

「えぇ。あたしよりも、遥かにね。さぁ、拠点に案内してくれるんでしょう?」

テトラ

「肯定します。ではイザベル、こちらに。偵察機には気を付けてください」

イザベル

「えぇ、分かったわ」

【個人用】ナテラの軌跡

異端孤独

抱きしめたら壊しちゃう。
怪奇なる、異端。
みんなが怖がるこんな腕……欲しくなかった。
――ナテラの軌跡・1

威風団結

兄弟だから、通じ合えたのではない。
認めたから、通じ合うことができたのだ。
「やれるな、ヴァイディ!」「吼えるなよ、ベイリオン」
――ナテラの軌跡・2

だまりの邂逅

「本気でぶつかれば、分かり合えると思いますの!」
小さな仔猫の挑戦が、寂しき仔猫の孤独を打ち破る。
友のくれた温もりが、森の『怪奇』を『回帰』に変えた。
――ナテラの軌跡・3

不器用信頼

これは未練。繋がりを排しきれない己の甘さ。
飢えた獣に堕ちぬ為――良心という鎖をどこかで求めた。
「ムニャ……ヴァイディ、様ぁ」
――ナテラの軌跡・4

なる慈愛

絆が壊れ、情が壊れ、世界が壊れ。
それでも想いがあれば……。
世界は再び、返り咲けるのでしょう。
――ナテラの軌跡・5

戦慄侵略

いらないねぇ、心なんて……いらない!いらない!
そんなものは嘘だよ、まやかしなんだよ!
明日、希望、そんなもんは何処にもない!
――ナテラの軌跡・6

アイアロンの残骸

其処は、先の潰えた廃棄場。
捨てられた人々は、それでも光を求めて動きだす。
箱庭との決別を――錆びついた意思が鳴動を始める。
――ナテラの軌跡・7

未知との遭遇

勇者が去り、二つを結ぶキッカケが一つ。
小さな末妹の創作が、偉大な影の目に留まる。
彼を慕う者らを中心に、異邦との交流が始まった。
――ナテラの軌跡・8

モスコの

「今日、連れてった場所は誰にも秘密ニャ」
「ウン!ミンナで採ッタラ、無くなっちゃうモンネ!」
「そうニャ。感謝して、みんニャで分け合うニャ」
――ナテラの軌跡・9

かな抱擁

「テトラッち!なにー。どこ行くん?」
「モノ姉さんに修理を頼まれまして。その部品を拾いに」
「おけー、手伝うし。一緒に行こ」
――ナテラの軌跡・10

ライフリカバリ

機構の命は紡がれる。創造主の生んだ残骸で。
古代の機構を身に宿し、破滅の楔は抜き去られた。
「これは嬉しい誤算だね……では行ってくる。妹よ」
――ナテラの軌跡・11

真夜中らい

「やぁ、お姫様!いつかの約束を果たそうじゃないか!」
「ハイ!わたくし、この日を待ち望んでいましたの!」
「ワタシもさ!今宵は存分に語らおうじゃないか!」
――ナテラの軌跡・12

約束一輪

首筋の刻印に代え――
――冷たき肌に贈られた、餞別の一輪。
寄り添う螺子は、華々しき舞踏の思い出。
――ナテラの軌跡・13

機械なのにさ、花を大切に飾ってるんだ。
ここの話をしたら来てみたいって。今度連れてくるよ。
きっと気に入ると思う……昔のアタシたちに似てるから。
――ナテラの軌跡・14

鋼鉄希望

「道は交わる運命だった、とは。いやはや豪胆な王様だ」
「私達だけではなく同胞たちもまた、この大地の子だと」
「ではお二人が父さまで、このナテラは母さまですね!」
――ナテラの軌跡・15

森羅産声

「芽吹いた鋼が物語る……我らは交わる運命だったと」
「ならば鋼の民も大地の子。拒む理由などありはしない」
「あの怖い母も喜ぶだろうさ……また子が増えるとね」
――ナテラの軌跡・16

叡智結実

――アイアロンよりの転送召喚、成功。
ようこそ、遠い異界の地へ。……いいえ、違いますね。
またお逢い出来て、嬉しい。懐かしき同胞たちよ。
――ナテラの軌跡・17

ナテラの未来

悲劇を越え、時間を重ね、二つの民は一つとなった。
硬き人より、豊穣の実を。温かき人より、鋼鉄の遺産を。
実りし融和が、麗しき未来への懸け橋となる。
――ナテラの軌跡・18

かな抱擁

「テトラッちー!」
「ら、ラティカさん!?」
――ナテラの軌跡・番外

万緑回帰・ラティカ

 

 




《進化前》
「けっこーすこなんだよね、今の森」
どこまでも伸々と、どこまでも健やかに。
「あったかいじゃん、みんな。心とか。だから守るし」
純粋な愛で、優しく家族を包み込む。

《進化後》

「その言語体系は難解で、まだ理解しきれませんが……」
然るべきものを、然るべき場所へ。
「『あったかい』という感情は、理解したつもりです」
純粋な才で、家族を害する全てを回帰させる。

ラティカの抱擁

あーしは戦おっかなー。
しょーじきめんどくさいけど、まぁ、カンケーない。
ようやく見えたんだ。
希望――それってケッコーいいもんだよね?

光耀・ミストリナ&ベイリオン

 

《進化前》
「わたくしたちはあなたがたを歓迎いたしますわ!」
その心は公明、そして寛大。
「母が認めた異界の兄弟たちよ。共に明日を征こう」
野生の王と姫は、慈悲を以て森を導く。

《進化後》

「剣を交えれば分かるか。いやワタシは拳なのだがね?」
誰より高く、誰より遠くまで。
「未来までも照らしてくれる、陽の光のような父娘さ」
野生の王と姫は、煌々たる未来へ導く。

清澄・テトラ

 

《進化前》

肯定します。この心は、鋼の奥で弾んでいると。
課題は、暖かい雨のように。より良きを目指し、次々に。
新しき世界。新しき生活。新しき隣人たち。
抵抗は終わり、ここからは……幸せを探す、始まりです。

《進化後》

てか、いーとことか草な。草ほど生えてて数えきらんし。
これイチ推しエピ。急なスコールにやられた時の笑顔。
ウットリで言うの。『ここの雨は、快いですね』とか。
やっぱアレっしょ。アレですこになったわ、テトラっち。

ソニック・フォー

――蒼奏の四《ソニック・フォー》。
攻撃《ファイア》。
――蒼奏の四・テトラ

・ヴァイディ

《進化前》

「森は巧妙に牙を隠す。深淵を覗く時は注意することだ」
獲物を定め、最適を処す。
「取って食わずとも、裂いて食われるかもしれないよ?」
獰猛なる呪いが、闇に溶けて森を見守る。

《進化後》

「わたしの創ったおもちゃを……褒めてくれたんです」
その瞳が捉えるは、光に照らされる者たち。
「ちょっと、怖いけど……優しい人だと、思います」
獰猛なる呪いが、煌々たる未来を支える。

創出紫紺・エンネア


《進化前》

この心は、気持ちはきっと……怖い、だけじゃないから。
やりたいことのために、ゆ、勇気を、出して。
伝えたいんです。この世界の、今は止まってる子たちに。
みんなも、ガラクタなんかじゃ、ないよ……って。

《進化後》

――森とは皮肉な不条理の園。君を包むはその逆だろう。
暗がりの危うさも弱さの寒さも既知と見えるが――
さて、君は何に足跡をつけ、何の実をつけるものか。
異邦の子。別の理を刻みし命。存分に歩き、学ぶといい。

悠久真紅・モノ

《進化前》

そうだね。今、ワタシの心は戦っているのさ。
明日は何をして、どう生きようと悩むことになるとは。
心とはかくも面白い。環境にこう影響され変わるのか。
不思議極まる。こんな未来、予測の欠片もなかったとも。

《進化後》

言うなれば。拳が口ほどに「モノ」言った……ですわね!
変わっているようでとても誠実、何より楽しく雄弁で。
生まれた世界の違いも、機械と獣人の差も些細なこと。
お手合わせすれば、その方の想いが伝わりましてよ!

りの参謀・ムニャール

《進化前》

「ナテラは今や、一つになったのニャ!!!」
足取りは軽く、心も軽やかに。
「平和の果実を、仲良くみんニャで分け合うニャ!!!」
使命に滾り、喜びに溢れた森の参謀。

《進化後》

「一緒にネ、モスコの実を採りニ行ったンダ!」
声を張って、宴を張って。
「ムニャールが行くトネ、ミンナが笑顔になるんダヨ!」
使命を忘れて笑う、皆から愛される森の参謀。

【個人用】ギンセツ

大妖狐・ギンセツ

CV: 立花理香

《進化前

あぁ、騒ぎの声が心地良すなあ。
観客もおらん出し物は、どないに味気ないやろか。
せやさかい、妖怪はみぃんな人が好きやねん。
――百鬼果てまで、その先までも。

 

召喚:百鬼果てまで、その先までも

  :百鬼の宴、始まりやぁ

進化:人里潰れておしまいやぁ

  :噂語れば、あやかしぞろりぃ

攻撃:足りひんわぁ

  :はい、終い

破壊:いけずやわぁ

アクセラ2:遊んであげやぁ

アクセラ5:化かされやぁ

 

エモート
  • 挨拶 …よろしゅうね。
  • 感謝 …楽しいわあ。
  • 謝罪 …あは、怒っとん?
  • 称賛 …ああ、かいらし。
  • 驚き …何の芸やの?
  • 思考中 …化かしはるわあ。
  • 決め台詞 …我、千里をあやかす万華鏡。
セリフ
  • 選択時 …百鬼果て無し、終わり無し。
  • 開始 …海越え山越え、屍越えて。
  • ミラー …あやしあれかし、皆楽し。
  • 進化1 …ぜぇんぶたわむれ。
  • 進化2 …うつつも終い。
  • 進化3 …最後のおもてなし。
  • 勝利 …栄華幻、ああおかし。
  • 敗北 …また会おな。
  • リタイア …お上手やねぇ。

 

《進化後》

この世はあやしのものがたり。
いのち儚し、みな影法師。栄華はまぼろし、あぁおかし。
賽を振るのも舞を舞うのも、朝ぼらけが遠いうち。
――百鬼果てまで、その先までも。

 

尾狐

 

《進化前》

狐の鳴き声、化かしの合図。
あんたはんには、何が見えてはりますのん?
まあ、えらい楽しそうにしてはるねえ。

 

 

《進化後》

狐討てども、五里霧中。
あらぁ、あてを倒せたつもりやった?堪忍ねえ。
ふふ。あんたはんを見とったら、興が乗ってもうたわあ。

 

テラーバンケット・ギンセツ

《進化前》

黙れ、なんてつまらんわぁ。
言葉無くせばみな平等?笑おてまうね、あぁおかし。
噤んだところで、あやしはあやし。宴騒ぐ夜行は刈れず。
――沈黙の試練、無粋やね。

 

召喚:百鬼の頭領、罷り越すえ

効果:遊びは終い

進化:残るはあやしの逸話だけ

攻撃:ほな、お終い

破壊:ようけ、騒いだぁ

エンハンス9:一会に九十九を、束ねて此処に

 

《進化後》

刈るは音、言葉。『特別』を削ぎ、『平等』を示さんと。
あやしが示すは『遊宴』。愉快に染まれば、皆等しく。
――沈黙の試練を越え、ここに福音は齎された。
「潰し宴の独壇場。……あら、拍手聞こえんねえ?」

 

「功とか罪とか何が愉しいん?ほんま、しらけるわ」
――大妖狐・ギンセツ
「所詮は魑魅魍魎か……静寂の夜をくれてやる」
――沈黙の絶傑・ルルナイ

 

使用:宴の邪魔やでぇ

 

怨讐絶叫

「好きに騒げ。その愉悦の叫び、最早誰にも届かぬがな」
――絶叫の沈黙・ルルナイ
「ほならまあ、鬼ごっこでもはじめましょか」
――テラーバンケット・ギンセツ