ごった煮

創作用。まとめ

【個人用】リベルテ

CV:麻倉もも

人狼リベルテ

《進化前》

リベルテは駄目な子です。鼻も駄目、耳も駄目なんです。
でも、芸は……芸だけは出来るです!
火の輪潜りも、軽業も、教えられたですから!
ちょっとでも笑ってくれたら、うれしーです!

 

《進化後》

憐れな子。哀しい子。
私の前に現れた――私の罪の象徴。
……私には、貴方と関わる権利がありません。
――人狼の女王・ルーナ

衝動人狼リベルテ

《進化前》

リベルテ、とっても良い子なんです。
昔は何にもできねーって、叩かれて、怒られたけど……
今は引き裂いて、噛みちぎって、吠えるんでごぜーます!
そうしたら――もう嫌なこと、されなくなったんです!

 

《進化後》

悪い子だったリベルテは、ずーっと我慢してたです。
でも、今は良い子でごぜーますから!
嫌なことがあったら、息を変えて、目を光らせて――
――グォ、ォ、グオォォォォッッッ!

 

神バハにおけるリベルテ

 

【紹介文】

好きなもの:ルーナ

嫌いなもの:えっちな人と鞭

サーカスで見世物として過ごしてきたラウルフの少女。

サーカスで抑圧されて育ってきたこと、同族と一緒でなかったことなどから、ラウルフとしての力を十分に発揮できず、それが少々コンプレックスになっている。

 

ラウルフガール・リベルテ (SSレア)

リベルテ、眼も鼻も耳も、駄目なんです。だから、役に立てないかもですけど…でも、芸は出来ます!得意です!だからどうか…ルーナさんを助けて下さいですっ!

 

ラウルフガール・リベルテ+ (SSレア)

サーカスは、とてもつらいとこでした。…リベルテ、獣みたいに扱われてたです。そんなリベルテを助けてくれたのは、ルーナさんでした。だから、恩返ししたいんです!

 

ラウルフガール・リベルテ++ (SSレア)

ラウルフ族なのに…自分の力を、上手く使えないんです。…怖くて。リベルテ、がるるってなっちゃうと…なんでも噛むし、なんでも引っ掻いちゃうですから…。

 

[咆恐]ラウルフガール・リベルテ (レジェンド)

本能に触れる…自分の心に聞いてみる…。分かりました、やってみるです。…傷付けたら、ごめんなさい。…リベルテ、吼えます!

 

ピースフレンド・リベルテ (レジェンド)

リベルテ、おにーさんやおねーさんみたいな人以外としゃべるの、初めてです…。緊張しちゃって、うまくしゃべれなくて…本当は仲良くしたいのに…。

 

 [友愛狼]ピースフレンド・リベルテ (Sレジェンド)

ヴァンピィちゃんはリベルテのこと、友達だって言ってくれました!リベルテ、ダメなところいっぱいですけど、もっともっと仲良くなりたいです!

 

[攻友狼]ピースフレンド・リベルテ (Sレジェンド)

友達って何をしたらいいんでしょう?リベルテ、ずっとサーカスにいたからよくわからないですけど…友達が困ってたら、力になりたいって思うです!

 

[防友狼]ピースフレンド・リベルテ (Sレジェンド)

ルーナさんのおかげで、リベルテは変われたです。外に出れて、たくさんの友達ができました!だから、今度はリベルテが大切な友達を守ってあげたいです!

 

サマーラウルフガール・リベルテ (レジェンド)

リベルテ、こんな大きな水溜りを見るのもあんなにたくさんの人を見るのも初めてです。…リベルテがサーカスで見世物にされてた時のお客さん、いないですよね?

 

サマーラウルフガール・リベルテ+ (レジェンド)

きしさま、ごめんなさい。リベルテが怖がるから、人のいない場所に連れてきてくれたですよね?せっかくの休暇なのに…わっぷ!?水を掛けたのは誰ですか!?

 

サマーラウルフガール・リベルテ++ (レジェンド)

えへへ、きしさま!この子、とっても人懐っこいですよ!でもこの子の尻尾に荷札がついてるです。…そうか、お前もリベルテと同じように売られたですね。

 

 [夏優狼]サマーラウルフガール・リベルテ (Sレジェンド)

海獣さん、荷札はリベルテが取ったです。もう自由ですよ。リベルテもそうやって助けてもらった事があるです!だから行って下さい。本能のまま生きるために!

 

神バハ 関連ストーリー

[無才の姫君と幽冥の迷宮]

 

ストーリー

きしさま、一緒に来てくれてありがとうです!

この迷宮の奥にあるという《黄金の果実》

…ルーナさんにも食べさせてあげるためにも、

リベルテがんばるですよ!

 

ほうここがケルベロス姉様の仰っていた迷宮でありますか!

くんくん…なるほど、幽霊共の匂いに満ちていますな。

さくっと一掃してやるとしましょう!

オルトロス、出陣であります!

 

エルフ王族式行進曲、参ります!

すっすめ~すっすめ~え~る~ふ~!…大丈夫、わたくしならきっとできますわ…

この迷宮で、力を目覚めさせるのです!

国のため、民のためにも!

 

次回、神撃のバハムート!

 

無才の姫君と幽冥の迷宮。

 

めざせ、《黄金の果実》!

 

OP

騎士はリベルテに頼まれ、彼女と共に、《迷宮》があるという森に来ていた。

リベルテは、迷宮の最奥にあるという秘宝《黄金の果実》がどうしても欲しいそうだ…

 

リベルテ

「ここが森の迷宮…!この一番奥に、《黄金の果実》があるですね…リベルテがんばるです!」

「ウワサによると、こわーい幽霊がいっぱいいる迷宮らしいですけど…きしさまと一緒なら怖くないです!」

????

「人影!?…いえ、このような場所に誰もいるはすがありませんわ…ということは…幽霊ですわ!多分!」

「とうとうわたくしにも見えるようになりましたのね…!幽霊さん、安らかにお眠りなさい!」

「行きます!エルフ王族式短刀術!てりゃああああー!」

リベルテ

「えっ!?ぎゃー!な、なんですかぁ!?」

????

「まあ!なんと素早い動き!もしや軽業師の幽霊ですの!?わたくしのナイフを避けるとは…」

「それに…よくよく見ますと、なんと元気そうな少女の幽霊でしょうか…頬もこんなに薔薇色で美しく…」

「そちらの騎士の幽霊さんも、こう、世界を何回も救っておられそうな程風格があるお方ですのに…」

「お二人とも既に他界しているとは…何たる悲劇!このメリオーネ、涙があふれてきそうですわっ…!」

リベルテ

「ゆーれい…?もしかしてそれ、リベルテときしさまのことですか?リベルテたちは生きてるですよ!」

リオーネ

「生きてる?生きて…ええっ!?な、なんですって!?そんな…!…騎士様、少々失礼いたしますわ!」

騎士は、突然現れた謎のエルフ…メリオーネに、手をぎゅっと握られた。

リオーネ

「まあ、なんと温かくお優しい手…たくましさの中にも、繊細さが…本当に素敵な方なのですのね…ぽっ」

「…って、ハッ!!そうではなく!!このような実態があるということは幽霊さんでは、ない!?そんな…!」

「…いえ!たとえ騎士様は違ってもこちらのラウルフお嬢さんは…!」

リベルテ

「わひゃひゃひゃ!く、くすぐったいですよ~!」

リオーネ

「あらまあ、お耳がふわっふわで…うふふ、可愛いお嬢さんですわね!気持ちがほっこりといたしますわ」

「……ってそうではなく!!まさかとは思いますが…二人ともまだ生きていらっしゃいますの!?」

リベルテ

「まさかもなにも、生きてるですよ!こんなぴんぴんしてる幽霊がいたら教えてほしーくらいです!」

リオーネ

「な、なんと…!ではわたくし、お二人ともに、大変な無礼を…!申し訳ございませんっ!!」

「…しかし、幽霊ではなかったとは…やっと…やっと見えるようになった、と思いましたのに…」

リベルテ

「えと…メリオーネさん、ですっけ?よくわかんないけど元気出すです。きっといいことあるですよ」

リオーネ

「まあ…ありがとうございます。そうですわね…!王族たるもの、へこたれてはいられませんわ!」

「ラフルフのお嬢さん、騎士様、お騒がせして申し訳ございません。わたくし、失礼いたしますわね!」

リベルテ

「あ、ちょっと!…迷宮に入っていっちゃたです。あのお姉さん…大丈夫ですかね…?」

「えーっと、とりあえず…きしさま、リベルテたちも中に入るですよ!最奥目指して、がんばるです!」

リオーネの入って行った迷宮に騎士とリベルテたちも足を踏み入れた…

リベルテ

「うぅ…や、やっぱり、幽霊がいっぱいいるってだけあって不気味な迷宮ですね…」

「…あれっ?あそこにいるのって…メリオーネさん?」

リオーネ

「お父様、お母さま、国民の皆様…待っていて下さい!わたくし、必ずやり遂げてみせますわ…!」

幽霊

「コォオオオオオ…!」

リベルテ

「げっ…メリオーネさんのすぐそばに幽霊が…でもメリオーネさん、全然気づいてないみたいですよ!?」

「あのままじゃ危ないです…!きしさま、メリオーネさんを助けてあげようです!!」

>いいえ

リオーネ

「王族たるもの、常に堂々と!めげず、へこたれず、退かず!そうあるべきですわ、うんうん!」

幽霊

「ゴォオオオオオオー…!!」

リベルテ

「いやいや、やっぱり危ないですよ!放っておいちゃいけないタイプの女の人です!助けてあげようです!」

>いいえ

リベルテ

「そんな、きしさま…。もしかしてご褒美にリベルテの芸が見たいからそんなこと言ってるですか!?」

「わかったです!リベルテ、全力で剣呑みの芸を…えっ、いいですか!そうですか…?」

騎士はメリオーネのもとに駆け寄り、彼女を襲おうとしていた幽霊を斬り伏せた。

幽霊

「オオオオオ…オオオ…」

リオーネ

「え…先程の騎士様!?い、一体どうなさったんですの?そのように剣を振り回して…」

リベルテ

「どうしたって…それはこっちのセリフです!メリオーネさん、すぐ傍の幽霊が見えてなかったんですか?」

リオーネ

「ぎくぅ!?…ゆ、幽霊が?いましたの?先程?わたくしの、すぐ傍に?」

「それは…も…もももも、もろ、もちもちろ、も・ち・ろ・ん!見えておりましたともっ!」

「でも、そう!ホラ、お綺麗な女性の幽霊でしたから、ナイフで刺すのは若干忍びなく…」

リベルテ

「…さっきの幽霊、フード被ってて顔なんか見えなかったですよ?」

リオーネ

「ぎくぎくぎくぅ!?え、ええっと……わたくし、これにて失礼いたしますわっ!!」

リベルテ

「あ、いっちゃった…ていうか逃げちゃったです。しかも、またリベルテたちと同じ迷宮の奥へ…」

「…なんだか、あのおねーさんとはまた会いそうな気がするですよ…」

 

第1話 嘘つきエルフ姫

1

騎士はリベルテと共に迷宮内を進んでいた…。

リベルテ

「ぶるるっ…リベルテのダメな鼻でもわかるです。ここ、死のニオイってやつがするですよ…色んな人たちが、ここで亡くなったっぽいです。」

「みんな、迷宮のいちばん奥にあるっていう《黄金の果実》を求めてやって来て…それで、辿り着く前に死んじゃったですかね?うぅ、こわいです…」

「でも…リベルテ、頑張るです!だって、きしさまが一緒ですから…こわいけど、こわくないです!」

「《黄金の果実》は、この世のものとは思えないほど美味しいらしいですから…リベルテ、その実を使ってルーナさんにスープを作ってあげるんです。とびっきり美味しくて、とびっきり辛いスープを!」

「ルーナさんには、野生の力の使い方、たくさん教えてもらってるですから…リベルテも恩返ししたいんです。ありがとうって気持ち、いっぱい伝えたいです!」

「あ、もちろん、スープはきしさまも一緒に食べてほしいですよ、きしさまと、リベルテと、ルーナさんとで…えへへ。きっと、すっごくすっごく楽しいご飯になるです!」

「よーし、元気が出てきたですよ!どんどん奥に…って、あれ?…あっちにいるのって、もしかして…」

リオーネ

「ふう、さっきは危ないところでしたわね!あのラウルフのお嬢さんと、騎士様に、わたくしの秘密が露見してしまうかと…あのお二人とこれ以上接触するのは、避けた方が良さそうですわ」

「…でも…ラウルフのお嬢さんはとってもカワイかったですし…それに、あのお優しい手の騎士様ともう関わらないというのは…なんだかもったいないですわね…ぽっ」

幽霊

「ゴゴゴゴゴゴ…!」

リベルテ

「や、やっぱりメリオーネさんでしたね…。予想通り、また会っちゃったです。しかも、幸せそーな顔してますけど、また大ピンチじゃないですか!きしさま、早く助けてあげようです…!」

 

2

騎士とリベルテは、メリオーネに襲い掛かろうとしていた幽霊を追い払ってあげた。

リオーネ

「まあ、騎士様たち!もしや…わたくしを追って来て下さったのですか?それほどまでにわたくしに惹かれて…?うふふ、嬉しいですわ…ぽっ」

リベルテ

「いやいや、そーじゃなくて…リベルテたちは、またメリオーネさんが幽霊に襲われそうになってたから、助けてあげたですよ!」

「…あの。さっきからちょっと思ってたですけど…ひょっとしてメリオーネさん、幽霊が見えないんですか?」

リオーネ

「ぎぎぎぎくぅ!?…お、おほ、おほほほほ!そそそ、そんなバカなことは全然まったくこれっぽちもありませんでしてよ!?」

「わたくしこう見えても、エルフの大国《フォレスト・ウトヴィア》の王女でしてよ?そしてエルフの中でも、わたくしたちは特に霊的なモノ…精霊やスピリットといったものとの関りが深い一族」

「精霊たちの力を借り、大国と呼ばれるまで国を発展させてきましたのに…その一族の次期頭首たるわたくしが!まさか!霊的なモノを全く感知できないなど!」

「そんなっ、そ、そそ、そんなわけがありませんわ!ええ、先程もバッチリ見えていましたとも!その…アレ…えっと…か、かわいい子猫の幽霊でしたわよね!ですから斬るのをためらってしまい…」

リベルテ

「いや、すげー怖いオオカミのゴーストだったですよ?…メリオーネさん、ウソが下手過ぎるです…」

リオーネ

「はうぅ!?くぅ…も、最早誤魔化せませんか…こうなったら…!」

「すぅー…はぁ…。…騎士様…そして、リベルテさん、と仰ったかしら。どうか、驚かないでほしいのですけれども…実は…実は、わたくしっ…!」

「霊的なモノが…何一つ、見えないのですっ!幽霊も…そしてもちろん、精霊も!」

リベルテ

「…あ、ハイ。…いや、驚かないでほしいもなにも、最初からなんとなくわかってたですけど…」

リオーネ

「えぇぇ!?わたくし一世一代の大告白でしてよ!?国内でも知っているのはお父様と、お母様、あとは最も近しい世話役の者だけしかいない、超超超重大な秘密ですのよ!?」

「確かに、驚かないでほしいとは申しましたが!でも、せめてもう少し!多少なりとも!こう、なにか!ちょっとくらいは!あってほしかったですわよっ!?」

リベルテ

「驚くなって言ったり驚けって言ったり忙しい人ですね…」

「けどメリオーネさん、幽霊が見えないのに、どうしてこの迷宮にやって来ちゃったですか?ここ、ウワサに聞いてた通り、幽霊だらけですし…危険ですよ!」

リオーネ

「それは…やむにやまれぬ事情があるのです。わたくし、なんとしてもこの迷宮の最奥に…《黄金の果実》の所まで、辿り着きたいのです!!いえ…王族たるもの、辿り着かなければっ!!」

リベルテ

「あっ!…また行っちゃったです…でも、放っておいたらまたピンチになっちゃうですよね。…きしさま、メリオーネさんを追いかけるですよ!」

 

3

【追跡中】

ばればれだったですけど、メリオーネさんにとって、幽霊が見えないことは秘密にしたいくらい重要なことだったんですね…。

もうちょっとちゃんとお話をすれば逃げられずに済んだかもです…。

リベルテはラウルフですから、幽霊とかそーゆうのふつーに見えちゃうですよ。

気配に敏感で、鼻の利く獣人にはそういうのって結構多くて…。リベルテも、生まれた時から幽霊とか精霊は見えてました。

…だから、メリオーネさんの気持ち、よくわからなくて…メリオーネさんを追いかけちゃいましたけど、もしかしたら、そういうリベルテのこと、メリオーネさんは嫌いって思うかもしれないです…。

きらわれるのは…かなしいです…わぷっ!?わふ、わ、わ、きしさま、なんでリベルテの頭撫でるですか?フフ、くすぐったいです…!え?きっとだいじょうぶ?

…うん。きしさまがそういうなら、きっとだいじょうぶ…。

よーし、早くメリオーネさんに追いつくです!

 

第2話 果実とボス幽霊

1

危なっかしいメリオーネを追いかけ、迷宮を進んできた騎士たちは、とうとう彼女に追いつくことができた。

リオーネ

「あらまあ、リベルテさんに騎士様!そんなに息を切らしてどうしたんですの?まさか…それほどまでにわたくしを想って?まあ…実はわたくしも貴方たちのことが頭から離れず…ぽっ」

リベルテ

「いえ、想ってたっていうか…フツーに心配してたですよ。メリオーネさん、幽霊が見えないのにこんな幽霊だらけの迷宮を進むなんて…じさつこーいってやつです!」

リオーネ

リベルテさん…ご心配いただき、感謝いたしますわ。とても優しい子ですのね。…けれどわたくし、立ち止まるわけには参りませんの!なんの成果も得ず、おめおめとは帰れません!」

「騎士様、リベルテさん、この迷宮の最奥に、《黄金の果実》と呼ばれる秘宝があるのはご存じでして?」

リベルテ

「はい、知ってるですよ!ミスタルシア1美味しい果物なんですよね?リベルテは、きしさまと一緒にそれを取りに来たんです!《黄金の果実》で作ったスープを、ルーナさんに食べさせてあげるんです!」

リオーネ

「まあ、ますます優しいですわね!とても素敵な事だと思いますわ。ということは、リベルテさんたちも《黄金の果実》をお求めに…でしたら、わたくしと同じですわね」

リベルテ

「メリオーネさんも《黄金の果実》を…?えっと、じゃあ、リベルテが見つけたやつ、半分こするですか?」

リオーネ

「いえ!わたくしが求めているのは、《黄金の果実》そのものではなく、その周囲にいるはずの幽霊ですの!」

「『ミスタルシア1美味な果実』『一口食べれば幸福になれる』『匂いを嗅ぐだけで巨万の富が手に入る』などの噂を聞きつけ、多くのハンターたちがこの迷宮を訪れ…命を落としましたわ」

「そして《黄金の果実》に近づけば近づくほど、死者たちの未練はより強くなり…より強力な力を持つ幽霊が彷徨っているに違いありません!」

「ですからわたくしは、先に進まねばならないのです!だって、その強い幽霊なら、わたくしにも見えるかもしれませんから!いえ、見えるに違いありませんわ!こう…ヌシ的な存在なら!」

リベルテ

「えっ…そ、そうですかねぇ…?」

リオーネ

「そうに違いありません!だって、弱い幽霊よりも強い幽霊のほうが、こう…感知できそうでしょう!?存在に圧がありそうでしょう!?そういうことですわ!」

リベルテ

「はあ、そういうものですか…リベルテには、ちょっとよくわかんないですけど」

リオーネ

「きっと奥の幽霊さんならば、わたくしにも見えます…!王族たるもの、希望を捨ててはなりません。わたくしは、進まねばならないのです…!」

幽霊

「キィィィ…!」

リベルテ

「わ!また幽霊が出てきたです…!」

リオーネ

「なんですって!?こちらにいるのですか1?もしや。騎士様たちを襲おうと!?それは、このわたくしが許しませんわよ!王族たるもの、民を守るべき!…えいっ!やぁっ!とぉぉう!」

幽霊

「キキキ…?」

リベルテ

「わあ…見当違いのとこを斬り付けすぎて、幽霊のほうがちょっと戸惑ってるですよ…。本当に見えてないんですね。とりあえず…きしさま、追い払ってあげようです!」

 

2

騎士は、メリオーネの様子に戸惑っているようだった幽霊を追い払い、メリオーネを助けてあげた。

リオーネ

「助けるつもりが助けられてしまうとは…騎士様、リベルテさん、ありがとうございます。お二人には感謝してもしきれませんわね…国に戻りましたら、必ず恩返しをいたしますわ!」

「わたくしの国…《フォレスト・ウトヴィア》は、とても良いところですのよ。豊かな土地ですし、住民たちの心も穏やかで…わたくしの、なによりの自慢ですの!」

「たとえば…騎士様、リベルテさん、お魚はお好きでして?我が国の近くには、美しく澄んだ大きな湖がございますの。そこで獲れるお魚はまさに絶品!頬が八つは落ちましてよ!」

リベルテ

「ええっ!?リベルテのほっぺたは二つしかないですから、そんなに落ちたら困るですけど…でも、美味しそうです…!えへへ、お魚…じゅるり…」

リオーネ

「ふふっ、楽しみいしていてくださいまし!それから…お二人を招き、宴を開くのも良いですわね!わたくしの国民たちは、皆心優しく愉快な者ばかり。楽しい時を過ごせるとお約束とお約束しますわ!」

リベルテ

「パーティですか…!楽しそうです!えへへ…みんな、リベルテが芸したら、拍手してくれるですかね…?」

リオーネ

「ええ、きっと!…《フォレスト・ウトヴィア》は、本当に良い国ですわ。そして、その豊かさは、精霊たちのおかげで築かれたもの」

「なればこそ…いずれ王位を継ぐわたくしが、霊的存在を見ることができず、声も聞こえないなどというのは、お話になりませんわ。このままでは国を守れません!王族失格です…!」

リベルテ

「メリオーネさん…とっても、責任感が強いんですね」

リオーネ

「責任…そうですわね。王族たるもの、果たさねばならない責務がある…それは間違いありませんわ。…けれど、それ以上に…わたくしは、わたくしの国を、心から愛しているのです」

「わたくしは、あの国が愛おしい。森と水に囲まれた国土が、笑顔と活気に溢れる民たちが、国を守り、導いてくれる精霊たちが…《フォレスト・ウトヴィア》そのものが、大好きなのです」

「その国で、姫として生を受けたのならば!わたくし、精一杯王族としての義務を果たしたいのです!王族たるものこうあるべき、という全てを!まんべんなく!しっかりとっ!!」

「ですから…リベルテさん、騎士様。ご心配して下さったのは、とても嬉しいですわ。感謝いたします。けれどわたくし…迷宮の奥へと進むこの足を、止めるわけには参りませんの!」

リベルテ

「なるほど…事情はわかったです。それに、メリオーネさんの気持ちも。…きしさま、リベルテ、もうひとつだけお願いしてもいいですか?」

「目的地は、同じ迷宮の奥ですから…ここからは、メリオーネさんも一緒がいいです!お願いしますです!」

リベルテは必至のお願いに、騎士は頷いてあげた。

リオーネ

「えぇっ!?そんな、リベルテさん、騎士様…!よ、よろしいんですの!?でもわたくしは、霊が見えませんし…ご迷惑になってしまうのでは…?」

リベルテ

「確かにちょっぴり大変かもですけど…リベルテは、メリオーネさんのこと、応援したいって思ったですよ。…大好きな故郷を守りたいって気持ち、すごく素敵だと思うです」

「メリオーネさんが大好きな国は…そのまま、幸せに続いてほしいです。…リベルテの故郷は、もうなくなっちゃたですから。そういう悲しいこと、繰り返しちゃダメだって、リベルテは思うです」

リオーネ

リベルテさん…そうだったんですの…」

「…ありがとうございます、リベルテさん、騎士様。感謝してもしきれませんわ。ではわたくし、付いていく身として、手下らしく振舞いますわね!見ていてください…エルフ王族式手下術!」

「ヘイ、リベルテのアネゴに騎士サマ!いきやしょうでヤンス!奥へと続く道は、こちらでヤンス!案内するでヤンスよ!」

リベルテ

「えっ…い、いや、そーゆーのはいいですよ…。…きしさま、メリオーネさんってヘンなところで器用な人ですね…?…ていうか…もしかしなくても、ヘンな人ですね…?」

 

3

【エルフ王族式手下術】

リオーネリベルテのアネゴ!お荷物お持ちいたしますでヤンス!あ!騎士サマ、お疲れでしたら肩を揉むでヤンスよ!」

リベルテ「い、いいですよ!メリオーネさん!リベルテ、自分のことは自分でできるです!」

リオーネ「遠慮なさらないで下さいでヤンス!わたくしの手下っぷりはまさに王族級でヤンスよ!」

リベルテ「王族級の手下っぷりとか、よくわからないです…。うう…リベルテの知ってる言葉がすくないからですか?きしさまはわかりますか?メリオーネさんの言ってることがなんか全然わかんないのはリベルテだけですか?リベルテは王族っていうのをルーナさんでしか知らないですから…。同じ王族でも、ルーナさんとはこう…だいぶ違うですよ…!?」

リオーネリベルテのアネゴ!なんでも言って下さいでヤンス!こうみえてもわたくし、千と一のエルフ王族術を身に着けてるでヤンスから!お腹空いてないでヤンスか?このエルフ王族式手下術を用いれば、ふところから瞬時にあたたかいヤキソバパンを出す事もたやすいですわ!…あっ、でヤンスよ!」

リベルテ

「じゃ、じゃあ、メリオーネさん」

リオーネ

「なんでヤンスか?アネゴ!」

リベルテ

「その手下術ってやつ…やめてほしいです…」

リオーネ

「わかりましたでヤンス!!…って、えっ!?お気に召しませんでしたの!?くっ、わたくし…まだまだ未熟っ…!もっと手下術をを磨かなければ…!!」

リベルテ

「そ、そういうことじゃなくて~…」

 

第3話 安眠妨害行進曲

1

騎士はリベルテ・メリオーネと共に迷宮の奥を目指していた。その道中にて…。

リベルテ

「ふ~…入口から、けっこう歩いてきたと思うですけど…まだまだ先は長いっぽいですね。《黄金の果実》まで、あとどれくらいですかね…?」

リオーネ

リベルテさん、元気がなくなってしまいましたの?ふぅむ…でしたらわたくしが、リベルテさんを励まして差し上げますわ!そうですわね…行進曲でも歌えば、元気に歩けるに違いありません!」

リベルテ

「へっ…行進曲?いえ、リベルテ、そーゆーのは別に…というかメリオーネさん、さっきの演技といい、なんでちょこちょこ変わった技術を身につけてるですか?」

リオーネ

「あら、変わった技術などではございませんわよ?どれも皆、王族たるもの身につけていて当然のものばかりですわ!」

「それにわたくしには、霊的存在を感知できない、という重大な欠陥がございますから。それを補って余りある、むしろどんどん余りまくる技術を身につけずし如何しましょう!」

リベルテ

「…きしさま、リベルテは、王族ってなんなのかよくわかんなくなってきたです。メリオーネさんが一生懸命な人だ、っていうことだけは、なんとなくわかるですけど…」

リオーネ

「ともあれ!わたくしの持ちうる限りの技術で、リベルテさんの足を軽くして差し上げますわ!少々お待ちくださいませ…ンッンー!」

「それでもお聞きください…エルフ王族行進曲、第一番!…すっすめ~すっすめ~え~る~ふ~!み~みっもな~がいっがみ~ちも~なが~いっ♪」

リベルテ

「あっ!待ってくださいメリオーネさん、足元ちゃんと見てっ…!」

???

「ぷぎゃっ!?」

リオーネ

「んぎゃぁ!?…い、いたたた…なんですの?何か、柔らかいものに躓いて…」

???

「うぅ…思い切り腹を踏まれたであります…。まったく、なんでありますか?人が気持ちよく任務前のお昼寝を堪能していたというのに…!」

リオーネ

「え、獣人さん!?…いえ、このように危ない迷宮に獣人さんがいるはずがありません。ということは…幽霊ですわ!違いありませんっ!」

リベルテ

「あれ?このパターン、なんだか見覚えあるような気がするです…」

リオーネ

「わたくし、やっと力が目覚めましたのね!獣人の幽霊さん、お礼の代わりに…安らかな眠りへ導いてあげましてよっ!エルフ王族式短刀術、てぇい!!」

???

「むっ!?自分に聖なる魔法のかかったナイフを向けるなど…なかなか度胸のある長耳ではないか。だが…我が魔炎,斯様な短刀では切り裂けんぞ!」

リベルテ

「あぁぁ、ややこしいことになっちゃったです…!きしさま、二人を止めるですよ!」

 

騎士は、取っ組み合いになってしまったメリオーネオルトロスの間に割って入り、二人の争いを止めた…。

リベルテ

「はぁ、ありがとうございますきしさま…メリオーネさんっ、落ち着いてください!よく見てほしいです。わんちゃんのおねーさんは、幽霊じゃないですよ!」

リオーネ

「なんと!?幽霊さんでは…ない…!?そんなまさか…!」

リベルテ

「まさかもなにも、さっき躓いてたじゃないですか!実態があるってことは、つまり幽霊じゃないですよ。…あとこのやりとり、さっきもやったですよ…」

リオーネ

「そう…でしたか…。わたくしったら、霊を見たいあまりにまた大変失礼を…。わんちゃんの獣人さん、申し訳ございませんでした…!」

???

「いえいえ!自分は、騎士殿の同行者とは知らず、申し訳ございません。それに…幽霊ではありませんが、自分は冥界の者ですので。まあ大枠でとらえれば同じようなものでありますよ!」

リオーネ

「まあ、冥界ですか!?これはこれは、境界を越え、遠路はるばるお疲れ様でございますわ…!わたくし、エルフの大国《フォレスト・ウトヴィア》の姫、メリオーネと申します」

リベルテ

リベルテは、リベルテですよ!よろしくお願いしますです!」

オルトロス

「や、これはこれは!自分は冥界の番犬見習い、ケルベロス姉様の妹分、オルトロスと申します!メリオーネ殿、リベルテ殿、よろしくお願いいたします。騎士殿も、久方ぶりにお会いできて嬉しいであります!」

「自分は姉様より言いつかった任務がございまして、ここに訪れたのでありますが…御三方、いったいなぜこのような迷宮に?」

騎士はオルトロスに、これまでのいきさつやリベルテとメリオーネの目的などについて話をした。

オルトロス

「な…なななな…なんという…!かたや恩人に贈り物をするため…かたや己が愛する国を守るため、このように危険な迷宮へやって来たとは…!くぅ~、泣かせるでありますなぁ…!」

「決めたであります!騎士殿、リベルテ殿、メリオーネ殿!御三方に、自分も同行させてほしいであります!迷宮踏破、不肖このオルトロスがお手伝いするでありますよ!」

リベルテ

オルトロスさんも一緒に来てくれるですか!…でも、いいんですか?オルトロスさん、さっき任務があるって…」

オルトロス

「大丈夫であります!自分が姉様より与えられた任務は、幽霊の巣食う迷宮へ行ってその原因を調べ、取り除くことでありますからな」

「そして自分が姉様より伺ったところによりますと、この迷宮に幽霊共が巣食う原因は、《黄金の果実》にあります。つまり目的地は皆同じ!これも何かのご縁、共に協力いたしましょう!」

リオーネ

「まあ…!願ってもいないことですわ、オルトロスさん!これから、どうぞよろしくお願いいたしますね」

オルトロス

「ええ、よろしくであります!…お互い、しっかり協力するといたしましょう。ここの幽霊共…少々厄介な性質を抱えているそうでありますからな」

リベルテ

「やっかい…?オルトロスさん、それってどういうことです?」

オルトロス

「フム…恐らく、もう少し進めば明らかになるでありましょう。今はとにかく進軍、であります!参りましょう、騎士殿!」

 

3

リベルテの『ルーナさん』】

リベルテリベルテもきしさまも、幽霊の姿は見えるですけどなにを言っているかまではわからないですから…オルトロスさんがいてくれてとっても助かるです!きしさまもそう言ってたですよ!」

オルトロス「ありがとうございます、騎士殿、リベルテ殿。しかし、これは冥界の番犬であれば至極当然のことでありますんで…呼吸していることを褒められているようで、なんとも面映ゆい気持ちになるでありますな」

リベルテ「そうですか…オルトロスさん。リベルテもいつかオルトロスさんみたいに幽霊の声を聴けるようになれるですか?」

オルトロス「うぅむ、そうでありますなあ…。リベルテ殿は神狼族。霊的な力は普通の人間などよりもずっと上でしょうから、修練次第でできるようになるかもしれませんな!それに、上位の獣人などは神や政令に近い存在になるというであります」

リベルテ「上位の獣人?」

オルトロス「ええ。非常い長く生きた者たち、神や魔人の遣い、それらの眷属…それから、力の強い王族などがそれにあたりますな!」

リベルテ「王族…!じゃあじゃあ、ルーナさんもですか?…あっ、ルーナさんは狼人族の女王様です!リベルテにいろいろ教えてくれて、あったかくて、ふわふわで、いいにおいがするんですよ!」

オルトロス「おお!リベルテ殿がそう仰られるならば、その方はさぞ立派な方なのでしょうな!」

リベルテ「はいです!なるほど、さすがルーナさんです…ルーナさんならきっと、なんでもできちゃうですね!幽霊相手にすべらない話だって、きっと…!」

オルトロス「…う、うぅむ…。見ず知らずのルーナ殿、なにやらすまないであります…自分のせいでリベルテ殿の中のルーナ殿の像がとても高いことに…」

 

第4話 苦の連鎖を断て

1

オルトロスも加わり、より一層賑やかになった一行。時折行進曲を歌いだそうとするメリオーネを止めつつ、順調に迷宮内を進んでいた…。

…かに見えたのだが。

オルトロス

「…やはり。これは…嵌められている、でありますな。皆様!足を止めてほしいであります!」

リベルテ

「ん…?オルトロスさん、どうしたですか?急に立ち止まって…疲れちゃったです?」

リオーネ

「まあ、そうですの…でしたら、わたくしにお任せくださいまし!わたくしのエルフ王族式マッサージ術で、オルトロスの足のコリなどをほぐしにほぐして…」

オルトロス

「いえいえ、そういうのではなく…!皆様、前方にありますあの木を見てほしいであります。あの、三つ又に分かれた枝…見覚えがないでありますか?」

リベルテ

「あれ!?あの木って…!お、おかしいですよ、きしさま!リベルテたち、ついさっきもあの木の前を通ったです!なのに、どうして…!?」

リオーネ

「奥へ奥へと進んでいたようでしたのに…わたくしたち、いつの間にか道を戻っていたんですの!?まったく気づきませんでしたわ…!」

オルトロス

「やはり…この迷宮の幽霊共、一筋縄ではいかないようでありますな」

リベルテ

「そういえオルトロスさん、さっきもそんな感じのこと言ってたですね。どういうことなんです…?リベルテたちがぐるぐる同じ道を歩かされてるのって、ここの幽霊たちの仕業なんですか?」

オルトロス

「勘が鋭いですな、リベルテ殿!仰る通り…個々の迷宮に住まう幽霊たちは、人を惑わし、道に迷わせる呪いを用いるであります」

「未練を抱え地に留まった霊というのは、己と同じ苦しみお生者にも味わわせようとするもの。この地の幽霊共は皆、《黄金の果実》を目指して迷い果て、力尽きた者ばかりでありますから…」

リベルテ

リベルテたちにもその苦しみをあじわえーって、リベルテたちを迷わせてるですか!?むむむ…これじゃ先に進めないです!いったいどうしたらいいですか…!?」

リオーネ

「ふむむ…未練…苦しみ…生者を巻き込む…。…はっ!そうですわ、思いつきました!!騎士様、皆様、わたくし一度その幽霊さんとお話したいんですわ!なんとかなりませんか…!?」

オルトロス

「話、でありますか?ふむ。別段こちらから探さずとも…」

幽霊

「ォオオオオ…!!」

オルトロス

「…やはり、向こうから出てきたでありますな。とはいえ、話をするには、まず落ち着かせねばならないようであります。騎士殿!やってしまいましょう!」

 

2

騎士はオルトロスと共に、暴れる幽霊を大人しくさせた。

オルトロス

「さあ、大人しくしてもらおうか。痴愚に時間を割いてやる暇はない…灰燼と化したく無くば、その魯鈍な口、速やかに開け」

リベルテ

オルトロスさん、なんだか雰囲気が違いませんか…?」

オルトロス

「や!これは、お見苦しいところを。しかしメリオーネ殿、これで幽霊と話ができるようになりましたぞ!」

リオーネ

「ありがとうございます、オルトロスさん!では、失礼いたしまして…コホン。幽霊さん?手荒い真似をしてしまい、すみません。わたくし、エルフの姫、メリオーネと申す者ですわ」 

幽霊

「……?」

リベルテ

「あの…メリオーネさん。今、幽霊のお腹に話しかけちゃってるですよ。もうちょっと上に話した方ほうがいいと思います」

リオーネ

「まあ!リベルテさん、ありがとうございます!…このくらい、かしら?すみません幽霊さん、わたくし、貴方のことが見えていないものでして」

「けれど、わたくしは、貴方の未練を晴らすお手伝いをしたいと考えておりますの!わたくしでよければ、なんでも力になりますわ。どうぞ、望みを仰って!」

リベルテ

「ええっ!?あの、メリオーネさん?幽霊の未練を晴らすって、なんで急にそんなこと言いだしたですか!?」

オルトロス

「いや…!メリオーネ殿、なかなかの慧眼かもしれないでありますよ!」

「幽霊共が自分たちのことを迷わせるのは、苦痛の記憶や未練があるゆえ。つまりそれを解消してやれば、連中の呪いは止まるやもしれません!」

リオーネ

「ええ。幸福な者が疎ましいのならば、同様の幸福を与えて差し上げればよろしいのですわ!さ、幽霊さん、なんでも仰ってくださいまし!」

幽霊

「ゴ…ォォォ…ォォォ…!」

オルトロス

「では、僭越ながら、自分が通訳を。ふむふむ…ふむ…え、なんですと?…生前は、幾度も舞台を沸かせたバレエダンサーだった?」

「ダイエットに効くと聞き、《黄金の果実》を求めて迷宮へ潜り…そして命を落としたと…ふむ。つまり、召される前にもう一度だけ、皆とバレエを踊りたい…それが貴様の願いなのだな」

リオーネ

「バレエですか?でしたら任せてくださいまし!わたくしが、エルフ王族式バレエダンス術でお相手いたしますわ!」

リベルテ

「バレエダンス術って…メリオーネさん、ほんとにいろいろ器用ですね…」

リオーネ

「よろしければ、騎士様もご一緒にいかがです?…まあ、なんと華麗なステップ!わたくし、惚れ惚れしてしまいそうですわ…ぽっ」

こうして騎士とメリオーネは、幽霊と共にバレエを踊った。すると霊はいたく満足したようで、騎士たちを迷わせるのをやめ、先に進ませてくれるのだった。

 

3

【冥界の番犬見習いとエルフの国の半熟王女】

リオーネ「この迷宮の幽霊たちも色々な理由でここへきて、命を無くしたのですわね…」

オルトロス「そうでありますなあ。見ず知らずの他人を引きずり落としたくなるほどに、濁った未練を魂に抱えているのでありましょう。そういう臭いがぷんぷんするであります」

リオーネ「大丈夫ですわよ、幽霊さまがた…わたくしが彼らのの望みを叶えて差し上げますから。…それがわたくしの王族としての使命ですわ!」

オルトロス「フム。メリオーネ殿、ずいぶん身を粉になさいますが…彼らはメリオーネ殿の国の民草なのでありますか?」

リオーネ「いいえ、どことも知れぬ国の者ばかりだと思いますわ」

オルトロス「…なぜそのようにしてまで?」

リオーネ「当然ですわ、オルトロスさん!…わたくしは精霊と共にあるエルフの国、《フォレスト・ウトヴィア》の王女ですのよ?つまるところ…精霊の声を聴くのも、彷徨える霊の魂の声を聴くのもだいたいは同じこと!無視するわけには参りませんわっ!」

オルトロス「んん!?途中から大いに論理が飛躍したでありますな!?いえまあ確かに、前進するためには彼奴等の未練を晴らすことが大切ではありますが…!」

リオーネ「それもありますがそれ以上にっ!困っている方々を見過ごすなど、王族のやることではありません。ささ、どんどん霊たちの話を聞いていきましょう!そしてばんばん解決して差し上げましょう!」

オルトロス「いやはや…はは。メリオーネ殿には敵わないでありますなあ」

 

第5話 リベルテ一発芸

1

騎士たちの迷宮探索は続く…。

オルトロス

「それにしても、先程のバレエダンスは素晴らしかったでありますなあ!あまり芸術を介さない自分ですら、胸にジーンとくる美しさだったであります!」

リベルテ

「メリオーネさんもですけど、きしさまがバレエを踊れちゃうなんて驚きだったです…!もしかして、どこかで踊ったこととかあるですか?」

騎士は、バレエではないがそれに近いモノを踊って、サタンと対決したことがある…と話してあげた。

オルトロス

「なんと、サタン様でありますか!?…騎士様は相変わらずすごい経験をお持ちでありますなぁ…。あと自分、氷獄の王の以外にひょうきんな面を知ってしまい、驚きが隠せないであります」

リオーネ

「そのような経験をお持ちの方とご一緒できたなんて、光栄ですわ!ご協力頂きありがとうございます、騎士様。初めての共同作業…でしたわね…。ぽっ」

オルトロス

「さて、そんな皆様の努力の甲斐あって、ここまで順調に進んでこられた…で、ありますが…」

リベルテ

オルトロスさん、もしかして…リベルテたち、また惑わされてるですか?」

オルトロス

「どうやら、そのようでありますなぁ…。まったく厄介な迷宮であります。また幽霊の未練を解消してやらねば、先に進むのは困難かと」

「自分の炎で幽霊共を焼き尽くして事が済むのなら、いっそ楽なのですが。そうしたら別の連中が呪いをかけに来るだけでありますからなぁ…」

リベルテ

「こうやって、この迷宮全部の幽霊を相手にする羽目になるよりは、味方につけて、道を開けてもらったほうがいいってことですよね

リオーネ

「ではさっそく、幽霊さんを探す事にいたしましょう!…幽霊さん、お話しましょーう!出てきてくださいましー!!」

幽霊

「ゴーッ!!ォォオオーッ!!」

リオーネ

「出~てきてくださいましーっ!幽霊さーん!えーっと、どうしたら出て来やすいかしら…あっ、そうですわ!わたくし、実は貴方がたの仲間でしてよー!…エルフ王族式物真似術!…コォオオオー!」

リベルテ

「…意外と似てますけど、もう後ろに出てきてることには気づけないですね…」

オルトロス

「霊的存在がまったく感知できない、でありますか…メリオーネ殿の抱える問題は、なかなか根深いようでありますなぁ」

「…ともあれ、騎士殿!まずはあの幽霊を大人しくさせるでありますよ!」

 

2

騎士たちは幽霊を大人しくさせ、道を開けてもらうため、彼の未練について聞き出すことにした。

オルトロス

「ふむふむ…ふむ。どうやらこの幽霊は、子どもの頃に両親とサーカスを見に来た時の、楽しい思い出が忘れられないようでありますな」

「栄誉と称賛を求め、《黄金の果実》狩りにこの迷宮までやって来たはよいものの、命を落とし…地位や名誉以外にも大切なものがあったと、死んでから気づいたそうであります」

「ふむ…真に大切なことは、最初に見失ってしまう所にこそ隠れている。畢竟、そういうものでありますなぁ」

リオーネ

「グスッ…泣かせますわ…!大丈夫ですわよ、幽霊さん。心配なさらずとも、わたくしたちが貴方の大切な思い出を取り戻して差し上げます!」

リベルテ

「ってことは…サーカスをやるですか?わかったです!じゃあリベルテ、少しだけ役に立てると思うです。リベルテ、芸なら教え込まれてるですから!たとえば…ほら!」

そう言うと、リベルテは地面に落ちていた丸い石を拾って、華麗なジャグリングをしてみせた!

オルトロス

「おおおおお!?七つ、八つ…十!これほどの数の石を自在に…!!どどど、どうやったらそんなんことができるでありますか!?リベルテ殿、すごいであります…!」

リオーネ

「わたくしも、エルフ王族式かくし芸術を披露しようかと考えておりましたが…リベルテさんの芸は数段、いえ、圧倒的に上ですわ!手が勝手に惜しみない拍手を贈ってしまいます…!パチパチパチパチ!」

リベルテ

「いやメリオーネさん、手じゃなくて口も動いてるですけど…あとかくし芸って、エルフはそんなことまでできないとなんですか…?」

リベルテの芸は確かに凄い。騎士もメリオーネに同意し、惜しみない拍手を贈る…するとリベルテは、照れくさそうに頬を真っ赤に染めた。

リベルテ

「きしさままで…そ、そんなに褒められるとヘンな気持ちですね。サーカスにいた頃は、芸をやっても褒められることって全然なくて…だいたい、おっきな声で叱られたばかりでしたから」

オルトロス

「…リベルテ殿は、なかなか壮絶な幼少期を過ごされてきたのですな。その素晴らしい芸の裏にも…悲しい想い出が多々あるのでありましょう」

「しかし成り立ちは悲しくとも、リベルテ殿の芸は今、自分たちの助けとなってくれました!自分たちはただ、今のリベルテ殿を称賛したいであります!」

リベルテ

オルトロスさん…そう言ってもらえると…リベルテも、芸ができてよかったなぁって思えます!」

オルトロス

「ふむ、となると…思いついたであります!リベルテ殿、自分にも芸を教えて頂けないでありますか!?そうですなぁ…例えば、火の輪くぐりなど!なに、自分なら多少焦げても平気でありますので!」

リベルテ

「えっ…芸を教える、ですか!?リベルテが、オルトロスさんに…!?」

オルトロス

「お願いであります、リベルテ殿!!いえ、今だけはこう呼ばせていただきましょう…リベルテ師匠!!」

リベルテ

「し、ししょー!?はわわ…そ、そんな、やめてくださいです!なんだかすごく恥ずかしくなってきたです…これじゃ、芸を失敗しちゃうですよ~!」

と、賑やかなことになりつつも、騎士たちは無事サーカス芸を成功させ、幽霊を満足させて、次に進むことができたのだった…。

だが、オルトロスリベルテが楽しそうにしている、その一方で…。

リオーネ

リベルテさん…貴方は、そのように辛いことがあっても…今は前を向いて…」

「…えっ?あ、騎士様!いえ、なんでもございませんわ。さあ、先に進むといたしましょう!エルフ王族式行進術で、元気よく!いち、にー!いち、にー!…ですわっ!」」

 

3

【エルフ王族式軍隊行進曲】

リオーネ「えっるふーえっるふー、なーがっきみーみっはかーざりっにあらず!エルフイヤーは冥界耳っ!エルフアイは収束魔法っ!」

オルトロス「なんと…!エルフ族には斯様な能力が!?自分、無知でありました!」

リオーネ「いいえ、オルトロスさん。これは太古から伝わるエルフ王族式軍隊行進曲の唄…。伝説のエルフ族のみが身に着けていたと言われる能力ですわ!我ら現存のエルフ族は、このようなエルフになるため、日々精進しているのです!」

オルトロス「なんとっ!?」

リベルテ「ぜったい違う気がしますですが…。でも、さっきからちょっと元気ないメリオーネさんが、空元気だとしても…それで前進してるならいいですよね、きしさま?」

リオーネ「えっるふーえっるふー、もーりっをまーもりっしけーだかっきせんし!エルフウイングは天界を飛びっ!エルフカッターは悪即斬っ!!」

オルトロス「エルフ族…侮りがたし!!」

リベルテ「いい…ですよね…?」

 

第6話 王族の通過儀礼

1

多くの幽霊の心を癒し、騎士たちは徐々に迷宮の最奥…《黄金の果実》の元へ近づいて来ていた。

リベルテ

「くんくん、くんくん…確かに、近づいてる…と思うです!そんなニオイがするです!」

「…えへへ。きしさま、リベルテがちゃんと鼻を利かせてて、びっくりしたですか?匂いのかぎ分けかた、さっきオルトロスさんに教えてもらったですよ!ちょっとだけ、コツがつかめてきたです!」

オルトロス

リベルテ殿は筋がいいでありますよ!冥界第二位の鼻を持つ自分が言うのでありますから、間違いありません。この調子で磨いていけば、いずれは立派に獣の力を扱えるようになるであります!」

リベルテ

「ほんとですか!?じゃあ…じゃあオルトロスさんっ、リベルテにもっといろいろ教えてほしいですよ!それで、きっときしさまやルーナさんに、ちゃんと恩返しできるリベルテになりたいです…!」

オルトロス

「もちろん構いませんとも!自分も騎士様には大恩がありますし、もっとケルベロス姉様のお役に立てれば…といつも考えているであります。ですからリベルテ殿の気持ち、よくわかるでありますよ!」

「せっかくですからこの迷宮で、自分と一緒に秘密の特訓をいたしましょう。これを」機に大きく成長し、騎士殿やルーナ殿をびっくりさせるでありますよ!」

リベルテ

「きしさまや、ルーナさんを…!えへへ…リベルテ、頑張るです!きしさまやルーナさんがびっくりして、わーって褒めたくなる、そんなリベルテに、なるですよ…!」

リオーネ

「…リベルテさん、貴方は…わたくしが考えていた以上に、とても立派な方なのですね。わたくしには、貴方のことが…とても、眩しく映りますわ」

リベルテ

「へっ?メリオーネさん、急にどう…」

幽霊

「キィィィィ…!!」

オルトロス

「はっ!リベルテ殿、後ろであります!」

リオーネ

「え!?ど、どこに…!!」

リベルテの背後に現れた幽霊が、今まさにリベルテ目がけて攻撃の手を振り下ろそうとする。リベルテのすぐ隣にいるのはメリオーネだが、彼女には霊が見えていない!

――騎士は急ぎリベルテの傍まで駆け寄り、幽霊目がけて剣を抜き放った!

 

2

危うくリベルテを傷つけられてしまうところだったが、間に合ったようだ。騎士は無事、幽霊を討ち払うことに成功した。

オルトロス

「危ないところでありました…リベルテ殿、お怪我はないでありますか!?」

リベルテ

「きしさまが守ってくれたですから、平気です!きしさま、本当にありがとうございます」

リオーネ

「くっ…!リベルテさん、申し訳ございませんっ!わたくしがちゃんと気づいていれば…いえ、そもそもちゃんと見えていれば、貴方の身を危険に晒すこともなかったというのに…!」

リベルテ

「え…い、いえいえ!メリオーネさんのせいじゃないですよ!突然後ろにわーってきて、リベルテも全然気づいてなかったですし…」

リオーネ

「いえ。国民どころか、目の前の友人一人守れぬとは…王族失格も甚だしいですわ…!ぐぬぬ…!!」

オルトロス

「うぅむ…メリオーネ殿の抱える事情は、やはり深刻でありますな」

「しかし、皆が精霊の輩として暮らしている《フォレスト・ウトヴィア》の中で、何故メリオーネ殿だけが霊的存在を感知できないのでありましょうか?」

リオーネ

「それは、恐らく…というか間違いなく、通過儀礼を失敗してしまったからですわ」

「《フォレスト・ウトヴィア》で生まれたエルフたちは、皆ある程度成熟すると、聖域と呼ばれる森へ向かうことになっています。聖域にて祈りを捧げて初めて、精霊たちの輩と認められるのですわ」

「ただし、お祈りに行けるのは一生に一度だけ。朝これより聖域に参りますと神に宣言し、その日の日没までに聖域へ辿り着かなければ…通過儀礼に失敗した、とみなされてしまうのです」

リベルテ

「えっと、じゃあ…メリオーネさんだけ、日没までに聖域へお祈りに行けなかったですか?でも、どうして…?」

リオーネ

「それが、聖域に向かう途中、火がついたように泣いている迷子の子どもがおりまして」

「エルフ王族式あやし術を用いても、泣きやむまでに長い時間がかかり…それからもエルフ王族式拡声術や、エルフ王族式似顔絵術をフル活用してその子の母親探しに明け暮れ…気づけば、日没に」

オルトロス

「なるほど、それは…なんとmp、メリオーネ殿らしい失敗のしかたでありますなぁ…」

リオーネ

「無論、当時のわたくしの行動に関し、後悔などはしておりませんわ!幼子一人も笑顔にできずして、国民の幸せなど守れるはずもありません。わたくしは姫として当然の義務を果たしたまで!」

「しかし…結果として、王族とは名ばかりのできそこないに成り果ててしまったことには、やはりやりきれない思いを抱えてしまうのです」

「このままでは、『王』族など名乗れません…せいぜい『土』族止まりですわっ!!」

オルトロス

(リベルテ殿、無知な自分に教えて頂きたいのですが…メリオーネ殿はいったい何を仰っているので…?)

リベルテ

(う、うーん…あとちょっと、っていうかあと一本足りない!みたいな感じですかね…?ともあれメリオーネさんは、すごく悩んでるみたいです…) 

リオーネ

「…すみません、そんなことよりも先に進むのでしたわね。《黄金の果実》の元へ、向かわねばなりません!…きっと…そこまで辿り着けば、わたくしにも、きっと…!!」

 

3

【メリオーネの抱える事情】

王女でありながら、まさか通過儀礼を失敗してしまうとは…!
これでは精霊たちと絆を取り結ぶなど到底無理な話…。
そんな出来損ないが、国を背負うことなどできましょうか…?
これまで王冠を引き継いできたのは王族直系の子孫ばかりでしたし、お父様とお母様の間に生まれた子はわたくし一人…。
となるとわたくしが王位を継ぐほかないと考えていましたが、話が変わってきてしまったのでは…?
わたくしのような失格者でなく…国内からでも国外からでも、精霊と立派に絆を育める方を、新たな王位継承者としてお迎えするのが国にとって良いのでは…!?

…いえ…いえ!よく考えるのよメリオーネ!
それはわたくしに与えられたこの責任を、この尊き名を、ただただ放り捨てることに他なりませんわ…!
ここで折れてしまっては…わたくしだけでなく、わたくしまで血筋を繋いでくださったご先祖様方の魂の尊厳を損ないます!
この世に生を受け産声を上げたそのときから、わたくしの背負うべきものは決まっていた…今更尻尾を巻いて逃げることは許されません!
なにより…逃げたくありませんわ!!
わたくしは、この国を愛していますもの…!!

そうと決まれば…今以上に、王族として様々な技術を身につけなければ!
そもそも迷子の子をご案内した時とて、もっと優秀なエルフ王族式案内術を身に着けていれば良かったのですわ!
未熟!ただただ未熟!すなわち必要なのは修練!!
とにかく、王族として必要そうなことはなんでも身に着けて参りますわよ!
よぉ~し、頑張りますわ~…!!」

 

第7話 王族式何とか術

1

ここまで色々ありつつm、迷宮探索を進められてきた騎士たち。幽霊たちの懐柔も、騎士やリベルテオルトロス、そしてメリオーネの頑張りで順調に進み、もはや道を阻むものはなにもない…。

…かに思えていたのだが。

幽霊

「コォォオォ…キィィィ…」

オルトロス

「ふむ。ふむふむ。…ふむ」

リオーネ

「あの、リベルテさん、騎士様。わたくし色々と見えていないものですから。よくはわからないのですが…オルトロスさんと幽霊さん、今回はなんだか長くお話していらっしゃるのですね?」

リベルテ

「そうですね…お話してる幽霊のほうは、なんだかちゃんとしてるっていうか…貴族さまみたいな恰好をしてるですから…未練を聞き出すとかより前に、話が弾んでる…とかですかね?」

リオーネ

「…どうなのでしょう?なんだかその割には、オルトロスさんのこめかみが、こう。ピクピクしていらっしゃるような…?」

オルトロス

「――散れ」

リベルテ

「へっ?…あ、あの、オルトロスさん?どうしちゃったですか?」

リオーネ

「あっちぃ!?いけませんわっ、エルフ王族式消化術!…ふー、ふー…!!」

「あの、オルトロスさん!?炎が!貴方の炎がチロッと、いえむしろボワッと漏れてしまいましてよ!?いったいどうなさったんですの!?」

オルトロス

「愚に愚を重ねた凡愚めが…貴様に身の程という言葉を教えてやろう。我が魔炎で、その腐り果てた頭に文字通り焼き付けてやる…!」

リベルテ

「わわわ!?なんだかオルトロスさんが怒り狂っちゃってるですよ!?」

リオーネ

「し、しかし、ここで幽霊さんと事を構えるのはよろしくないのですわよね!?」

リベルテ

「そうです!リベルテたちせっかくここまで来たのに、あの幽霊のごきげんを損ねたら、また迷子の呪いをかけられちゃうですよ!きしさま、オルトロスさんを止めてくださ~い!!」

 

2

騎士は興奮状態に陥ってしまったオルトロスをなだめてあげた。

オルトロス

「はっ…!お、お手間をおかけして申し訳ございません騎士殿!ただ、そこの輩があまりに無礼なことばかり言うものでして…!!」

リベルテ

「落ち着いてほしいですよ、オルトロスさん。リベルテたち、道を開けてもらわないとなんですから…。それで、今度はなにが未練な幽霊さんだったですか?」

オルトロス

「…わかりました、お話いたします。実はそちらの幽霊…召される前にもう一度、舌のとろけるようなフルコース料理が食べたいとのことでして」

リベルテ

「フルコース、ですか?うぅーん…迷宮の中で叶えるのは、ちょっとむずかしいお願いですね」

オルトロス

「それだけではないのであります!フルコース料理も食べたいが天蓋つきベッドでゆっくり眠りたい、それから煌びやかな装飾品で身を飾りたいなどと!もう!どこまでわがままなのかと!」

「――やはりここは我が魔炎で消し炭にっ!!」

リベルテ

「わー!だから、落ち着いてくださいですー!…気持ちはだいぶよくわかるですけど!!」

リオーネ

「なるほど…姿こそは見えませんが、事情はお察しいたしましたわ。ここはわたくしにお任せくださいませ、皆様!!」

オルトロス

「なんですとっ!?メリオーネ殿、まさか…!!」

リオーネ

「ふふふ…まずはフルコース料理、と仰いましたわね!それでは…エルフ王族式料理術による『迷宮フルコース』、ご賞味あれ!!」

オルトロス

「こ、これは…!前菜は《ソノヘンゴケのソテー~ミスタルシア魔海風~》、続いて《ミノマダラムシの肝吸い》…!迷宮内の少ない材料で、まさかこれほどのコース料理が!?」

リオーネ

「まだまだですわ!続いて…エルフ王族式大工術、およびベッドメイキング術による、『天蓋付ベッド』!!」

オルトロス

「おおおお~!!落ち葉の中でも選び抜かれたもの…即ち最高峰落ち葉と言っても過言ではないものを敷き詰められ作られたベッド!そして視界を優しく覆うクモの巣の天蓋!か、完璧であります…!」

リオーネ

「そして…これが最後ですわ!エルフ王族式アクセサリー生成術…照覧あれっ!!」

オルトロス

「くぅぅっ…!な、なんという眩しさ…なんという美しさ!道端の小石も、ありえない速度で磨くことによってまさかこれほどの輝きを得るとは…!不肖オルトロス…感激であります…!」

リベルテ

「……きしさま……王族って…王族って、なんなんですか…!?リベルテは、わからなくなってしまったですよ…!!」

リオーネ

「ふう…!幽霊さん、ご満足頂けましたか。…しかし貴方、貴族とはいえあまりわがままを言うものではなくてよ!人の上に立つとは、威張り散らかすことを言うのではありませんわ」

「綺麗なアクセサリーは他に脅かされぬ威厳のため!大きなベッドは国中奔走した身体を癒すため!豪華な食事は倒れず働き続けるため…!全ては民のために在るその身にこそ、与えられるのですから」

幽霊

「オォォォォ…」

オルトロス

「…とても満足そうな顔で逝ったでありますな。ひょっとすると彼の者が真に求めていたのは、メリオーネ殿が仰ったような言葉なのやもしれませぬ」

リベルテ

「…あの、メリオーネさん。リベルテ、王族のことはよくわかんないですけど…でも、メリオーネさんなら、今のままでも…!」

リオーネ

「えっ?なにか仰いましたか、リベルテさん?…もしかして、疲れてしまいまして?たくさん進んできましたものね!」

「でも《黄金の果実》はきっともう目の前ですわ。どんどん参りましょう!エルフ王族式行進曲…第二番!すっすめ~すっすめ~え~る~ふ~、ひ~とみ~はま~っすぐや~~のよ~うに~!」

リベルテ

「いえ、そうじゃなくて…!」

オルトロス

リベルテ殿…お気持ちはわかりますが、今は進むでありますよ。良き言葉は、良き時にこそ、メリオーネ殿に贈ってさしあげましょう。…さあ騎士殿、我々もメリオーネ殿の後に続くであります!」

 

3

【《フォレスト・ウトヴィア》王族付き魔導師長と近衛兵長の会話】

フォレスト・ウトヴィア近衛兵長「魔導師長、姫様を見ていないか?いつもならそろそろ『王族たるもの剣技は身に着けて当然!さあ、丸太を一太刀にて両断する方法を教えてくださいませ!』なんて言ってくるはずなんだが…」

フォレスト・ウトヴィア魔導師長「…なるほど、最近妙に姫様の腕力が上がっていると思ったらそのせいだったのね。…それはともかく、姫様ならいないわよ。なんでも、森の迷宮に行ったらしいわ…」

近衛兵長「なに!?あの亡者どもが蔓延る危険な場所にか!?なぜそのような…!王と王妃はその件についてご存じなのか!?そうでないなら姫様が危ないと早くお伝えせねば…!」

魔導師長「待って。王と王妃にはもう私からお伝えしてあるわ…そのうえで、このままお一人にしておくということになっているの」

近衛兵長「馬鹿な!?霊の類が一切見えぬ姫様をあのような場所に置いておけばどんな悲惨なことになるか…!王はご自分の娘が可愛くないのか!?」

魔導師長「…あなたそれ、命が惜しくないから言ってるの?お二人がどれほどメリオーネ様を可愛がられているか知らないわけじゃないでしょう?今の発言、聞かれていたら耳にピアス開けて大樹から吊るされても文句は言えないわよ」

近衛兵長「う…す、すまん、失言だった。確かにそうだな…目に入れても、いやさ毛穴に入れても痛くないほど王は姫様を可愛がっておられる…しかし、だとすればなぜ放置を…?」

魔導師長「王位継承者だけが声を聴ける大精霊様がいらっしゃるでしょう?あの方が仰ったそうよ。姫様は心強い仲間と共にいるから大丈夫、姫様の成長のため今は見守るべき…と」

近衛兵長「む…姫様をたいへん可愛がってらっしゃる大精霊様たちのお言葉ならば…そうなのだろう。…不安は残るが…」

魔導師長「そうね。王や王妃も大精霊のお言葉だけに無視はできないけれど、不安過ぎて涙を流していたわ。大量に、それはもう滝のようにね」

近衛兵長「…突如出現した謎の滝の処理に侍女たちが追われていたのは、そういうわけか。しかし…大精霊様達は自分たちの姿が見えないのに、どうしてあんなに姫様を可愛がってるんだろうな?」

魔導師長「…見えないのに、国や民や精霊たちのために全力で頑張ってるんだもの。それは可愛がりたくもなるでしょう。実際…ウチの姫様ミスタルシア一可愛いし?」

近衛兵長「なるほど、同感だ。まったくもって同感だ。頷くことしかできない」

魔導師長「でしょう?…でも、だからこそ…」

近衛兵長「そうだな。だからこそ…」

二人『俺(私)たちも、心配ですよ、姫様…』

 

第8話 黄金の果実の間

1

無数の幽霊たちが蔓延る迷宮の中、長い長い道のりを進んできた騎士たち。そして、ついに…!

オルトロス

「お!なにやら広い場所に出たでありますな。これはもしや…!」

リベルテ

「きしさまきさしさま、見てください!広間の真ん中にある木!ぴっかぴかの果実があるですよ…!きっとあれが《黄金の果実》です!間違いないです!リベルテたち、ついにやったですね!」

「えへへ…ルーナさん、喜んでくれるですかね…?」

オルトロス

「きっと大丈夫であります!自分も、残った果実を回収すれば任務完了であります。騎士殿、皆様、ご協力誠にありがとうございました!」

リベルテオルトロスの二人が果実をもいでいく。二人は達成感からか、嬉しそうに微笑みあっていた。だが、その一方で、メリオーネは…。

リオーネ

「あれが《黄金の果実》…では、ここが迷宮の最奥…?」

「で、では…わたくしの霊的感応力は…結局…」

リベルテ

「あ…あのっ、メリオーネさん!リベルテは…!」

愕然とするメリオーネリベルテが声をかけようとした、その時…突如、大きな振動が騎士たちを襲う!!

リベルテ

「ひゃあっ!?な、なんですかぁ!?」

幽霊たち

「キェェェェ…!!」

オルトロス

「大量の幽霊共が…!?くっ…騎士殿!一掃するでありますよ!!」

「有象無象めが…灰燼成り果てたい者から其処に並べ!」

 

2

騎士はオルトロスと協力し、あふれ出てきた幽霊たちを追い払った。しかし、迷宮内の異様な気配はいまだ消え去っていない!

リベルテ

「うぅぅ…ずっとイやな感じがするですよ…なんだか、尻尾のあたりがぞぞぞって…!いったいなにが起きているですか…?」

オルトロス

「これは、まさか…!騎士殿!自分たちが先程通ってきた道は、どうなっているでありますか!?」

オルトロスに言われ、振り返ってみると…ついさっきまであったはずの道が、なくなっている!

リオーネ

「そんな…!他に道はございませんし…わたくしたち、ここに閉じ込められてしまいましたの!?」

オルトロス

ぐぬぬ…不覚を取ったであります!自分は、この迷宮に幽霊が溢れている原因は《黄金の果実》であり、それさえ取り除けば幽霊共は大人しくここを去ると踏んでいましたが…」

「真実は、その逆でありました…!《黄金の果実》こそ、この迷宮に渦巻く最大の呪いの引き金!《果実》を奪い去ろうとする自分たちに対し、迷宮の全幽霊が牙を剥いたのでありましょう…!」

リベルテ

「そんな…な、なんとか出られないんですか!?」

オルトロス

「我が魔炎にて力づくで…!と言いたいところでありますが…現在は、この場所のみが非常な強大な呪力によって、異界に切り離されている状態であります」

「そのような状況に会って暴れようものなら…生身で異界に放り出されてしまうことも考えられます。最悪、そのまま消滅という末路も…」

リベルテ

「ひぃっ…!き、きしさまぁ…リベルテ、こわいですよ…!」

オルトロス

「ああっ、申し訳ありません!リベルテ殿!!真実をお伝えせねばと焦るばかりに…!うぅ、自分はなんという駄犬でありましょうか…!よく考えれば気づけたはずだというのに!」

リオーネ

「と…ともあれ、出口を探しましょう!最早、霊を見える力が目覚めなかった程度で落ち込んでいる場合ではございませんわ…王族たるもの、このような所で息絶えるわけには参りません!」

こうして騎士たちは、迷宮の最奥から脱出する方法を探ることとなった…。

 

3

【月光の森の女王】

手元のティーカップの中にはもう、何も残っていないにもかかわらず、女王はじっとそれを見つめていた。
その清艶な瞳がふと我に返り、それから自分の足元へと流れていく。

フィガロ?どうしたの?」

そこではすり寄った小さなふわふわの毛玉が、どこか心配そうに女王を見上げていた。

「…大丈夫。リベルテはもう、ただの小さな仔狼ではないのだから。…ふふ、それとも、ただ遊び相手がいなくて寂しいだけかしら?」

女王の手が小さな頭を撫で…止まる。
小さな頭を撫でる感触で、何かを思い出したかのようにその瞳が優しく細められた。

「…それとも…本当は、寂しがっているのは…」

美しき女王はどこか少女めいた仕草で肩をすくめ、微苦笑を浮かべる。

「いいえ、なんでもないわ、フィガロ。…あ、こら…なんでもないって言っているでしょう?こら、舐めないの…ふふっ、もう」

 

第9話 王族式脱出術?

1

《黄金の果実》を手にしたことで最大の呪いが発動し、迷宮どころか異界に閉じ込められてしまった騎士たち。

一致協力して脱出の方法を探し回るも、その成果は芳しくなかった…。

オルトロス

「参ったでありますなぁ…リベルテ殿と隅々まで嗅ぎ回ったでありますが、出口らしきものは見当たらないであります…」

リベルテ

「うぅ…リベルテ、そろそろお腹が空いてきちゃったですよ…。でもでも《黄金の果実》を食べるわけには…だって、これはルーナさんに…!」

リオーネ

「皆様、申し訳ありません。わたくしが国の者たちと同じように、霊的存在と自在にコンタクトが取れれば、状況を打破する方法も見つかったかもしれませんのに…」

オルトロス

「いえ、そんな!メリオーネ殿が謝るようなことは、なにもないでありますよ」

リオーネ

「けれど、わたくしが不甲斐ないばかりに、皆様へご負担を…まったく、ここまでくると自分の役立たずぶりが腹立たしいですわ!ムキー!」

リベルテ

「ムキーって…あの、メリオーネさん?ちょっと落ち着いた方がいいですよ…」

リオーネ

「落ち着いていられませんわ!ムキキー!恩人たる皆様をここでお救いできずして!何が王族!何が王女!ムキキキー!!」

「わたくしなんて、霊が見えず声も聞こえず、必死に身につけた技術でそれを補うこともできず…」

「扱える力といったら、うっかりどなたから与えられた『運命を少々変える力』だけ!ああ、役立たず!こんなの『王』族でも『土』族でもなく、ただの『一』族ですわ!ムッキャー!」

リベルテ

「…んっ?え?…メリオーネさん…なんだか今、さらっとすごいこと言いませんでしたか?」

オルトロス

「…自分にも聞こえましたな。メリオーネ殿、ちょっと今の台詞、繰り返して頂けないでありますか?」

リオーネ

「ですからっ!!こんなの『王』族でも『土』族でもなく、ただの『一』族だと申し上げたのです!ウキャー!!」

リベルテ

「あのー、メリオーネさん!?ちょっと落ち着いてほしいですよ1?なんか全然まともに話ができないです!」

オルトロス

「自責の念のあまり、何かのタカが外れてしまったのかもしれませんなぁ。責任感が強いというのも大変であります。…ともあれ騎士殿!まずはちょっとメリオーネ殿を落ち着かせるでありますよ!」

 

2

騎士たちは、ムキムキと怒るメリオーネを協力してなだめた。

リオーネ

「はあはあ…た、大変申し訳ございませんわ、騎士様方…わたくし、お見苦しいところを…」

リベルテ

「大丈夫ですよ!それよりメリオーネさん、さっきの話の続きです。なんか、スゴイこと言ってたですよね?『運命を変える』とかなんとか…」

 

途中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【シャドウバース】フレーバーテキスト【ロイヤル】其の弐

兵士徴集

質を問わず、数を問え。

渾身一振

我が一刀で、戦場を斬り拓く!

火遁

「針蜥蜴の体毛一本に、竜の鱗を粉末状にしたものをまぶし、一昼夜置いた後に、魔力を込めて着火すべし。」―『忍術秘伝書』、炎の項

天より墜ちた星の欠片は、炎と鎚にて鎧と化した。
其の輝きは黒鉄にあらず。
天の光を示すものなり。

簒奪蛇剣

飢えなさい。
飢えたのならば奪いなさい。
さすれば世界は進むでしょう。

神速歩法

開戦の号笛は、終戦の凱歌となった。

 

私はただお前の注意を
削ぐだけでよかった。

白刃剣舞

野に咲く花は、平穏と陽光の下に花開く。
戦場に咲く華は、勝利と栄光の上に咲き誇る。

 

全力全開!
細切れですよ――プリンセスストライク!

分身

その壱、手順に基づき然るべき印を結ぶ。
その弐、遍く分身に意思の分配を為す。
その参、分身と喧嘩しない。
――『分身の巻物』

わぬ

その屋敷から出る者は、必ずお詫びの品を持たされる。

シールドフォーメーション

貴き誇りを構えて耐えよ。
生きている限り、敗北ではない。

老練なる教鞭

怠るな!勝利の道を斬り拓くのは、常に前線の一兵よ!
――老いたる先導者

戦果のオークション

【刃鼠が齧った剣:エヴァン平原(131年戦利品)】
【華の騎士の髪飾:オズボーン要塞(96年戦利品)】
【旅ガエルの荷物:道端(詳細は不明)】
――『オークションカタログ』、12頁

隠伏記憶

真実の月に、再びの栄光を。……その理由が増えていた。
任務に昂揚せぬ男は、父である時だけ満たされた。
救う国に、民に拒まれても。掌の繋がりが、孤独を癒す。
――イズニアの軌跡・2

値引交渉

商人の戦争は、交渉という形で行われる。

 

パジャマで~す。
――ポシェットの鎧さん

手裏剣術

全てを闇に葬れば、忍ぶ必要はない。

鉄壁城塞

鋼鉄の鎧と鋼鉄の意志で護られし、不落の要塞。

歴戦武具

愛を詠うは詩人の生き様、剣に愛を込めるが戦士。
愛に酔っては貴族の結末、盾にて愛を護るが戦士。
――『戦の道』、第一章

アセンティックナイト

鍛え抜かれた剣よりも、命を護る甲冑よりも、信頼出来る仲間の方が大事なんだぜ。

一人じゃないから、助け合える。一人じゃないから、高め合える。信じられる仲間がいたから、俺はここまで生き抜いてこれたのさ。

フェンサー

こら!そこのアナタ、へばってるじゃないですの!誇り高き騎士だというのに、情けないですわよ!しゃきっとして下さいませ!

あんまりだらけているようなら、ワタクシのレイピアできつーく指導いたしますからね!…この戦いが終わったら休みをとっていいですから、今は頑張って下さいませ!

ノーヴィストルーパー

この子と一緒に、戦場を駆ける風となるわ!

この子と一緒なら何も怖くない!どんな相手にだって、立ち向かえるわ!

スニッピーガーデナー

…旦那様、ご心配なく。侵入者など、自慢の大鋏で刈り取ってお見せします。しばしお待ちを…。

我が屋敷、自慢の薔薇が…どうしてこうも赤いのかお分かりになられますか?…貴方の鮮血は、きっと素晴らしい養分となることでしょう。

ネイビールテナント

我ら海軍の使命はただ一つ。この雄大なる海に秩序を齎すことである。海の法を守る者だけが、海の自由を謳歌できるのだ。

自由と無法を履き違えた海賊共に、我らは正義の鉄槌を下す。血の制裁をもって、我ら海軍が海の平穏を護るのだ!旗を掲げよ!この海の覇者が誰であるのか示すのだ!

わがままプリンセス

ワタクシこそ、王国を総べる女王なり!さぁ、我が臣下よ…お行きなさい!ワタクシに刃向う者らの首を、地に落とすのです!

ワタクシは平等なる者。故にワタクシは、人にも神にも等しく、恐怖を与えます!さぁ、我が臣下よ…奏でなさい!痛みと苦しみのレクイエムを!オーッホッホッホ!

宝杖司令官

我らはこの国の剣であり盾である!押し寄せる敵を抑え…斬り伏せ、斬り裂き、斬り刻め!それが我らの持つ、たった一つの存在価値だ!

我が宝玉が、諸君らを一騎当千の猛者へと変える!瞼を閉じ、この宝玉に強く願うが良い!王国の守護者たちよ…諸君らは今日、英雄となるのだ!

スウィフトペネトレーター

音も無く貫いてやろう。我が剣こそが貴様の墓標だ。

音も無く貫いてやろう。貴様への手向け…我が剣だけで十分だ。

冷酷なる暗殺者

命じて下さるのなら、迅速にお応え致しましょう…。

いつの世も、汚れ役は必要とされるもの。いいですわ…血を浴びるのは嫌いではないですから。

ホワイトパラディン

聖堂騎士は、神に仕えし聖女を護るのが役目。聖女に危機あらば、我らは剣を持ちて参じよう。

我らが居る限り、聖女には一片の汚れも与えない。この命に代えても、聖女を護り抜くと誓おう。

ブリッツランサー

要塞を破壊してくればいいんですね!了解であります隊長殿!一瞬でやって来ますよ!

どんな苦境に陥っても、心配は無用です!アタシが敵将の首、持ってきますから!

シーフ

あーあー、どこに目ぇ付けて歩いてんだか。そんなんじゃ盗んでくれって言ってるようなもんだぜ?

あーあー、どこに目ぇ付けて歩いてんだか。財布だけじゃなくて命までとられないように気を付けろよ?

キャプテン・リーシャ

私、どんなことがあったって諦めたりなんかしない!絶対に、絶対に、みんなを守る守護神になってみせるんだから…!

私、わかったの!父の名とか……誇りとか……そんなのは大事じゃない!大事なのは、共に戦う仲間なの!だから、仲間を傷付けるなら許さないわ!

兎耳従者

あなたはコッチ、あなたはアッチ……さぁ、みんな急いでね?宴の準備が遅れたら、女王様に首をはねられちゃうわよ?

あちらこちらに跳ね回って……ようやくココも片付きそうね。それじゃあ、次の仕事を始めましょう。サボってると女王様に首をはねられちゃうわ。

鬼狩人・モモ

モモの将来の夢は、じっじとばっばのような立派なオーガハンターになることでござる!

モモをかわいい子供だと思ってゆだんしない方がいいでござるよ!なんせモモには、この鬼斬丸がついているでござるから!

さんとおさん

昔々ある所に、おじいさんとおばあさんが暮らしていました。おじいさんは山へ鬼狩りへ、おばあさんは鬼の皮を洗いに川へと向かいました。

肉は日に干し保存食、骨は砕いて粉薬、皮は洗って物入れに。「鬼に余すところなし」は二人の口癖。おじいさんとおばあさんは、幾つになっても仲睦まじく、二人で鬼を追いかけ回したそうな。めでたしめでたし。

シンデレラ

素敵なドレス、綺麗な宝石、透き通ったガラスの靴。そう、私はお姫様。十二時の鐘が鳴るまでは……。

魔法はいつか解ける。いいの、分かっていたことだから。……でも、一つだけワガママを言わせて。このガラスの靴を見たら思い出して欲しいの。一夜限りの私が、ここにいたことを……。

フレイルナイト

我が鉄球は破壊の星。
流星が如く風を切り――瞬く間に全てを壊す!

我が鉄球は絆の星。
亡き父より受け継ぎしこの剛技――とくと味わうがいい!

プリンセス・ジュリエット

許されぬ所業、罪深き邂逅。
己が敵たる魔将に救われ、少女の想いは激しき炎と化す。
嗚呼、愛とは甘き毒。
飲み干せば最後、冥府の底まで墜ちる毒――。

己が心を許したとして、千の兵が許すだろうか。
二人の出逢いは、あまりに遅く、残酷で。
嗚呼、これは悲劇か喜劇か。
全てに幕を下ろすべく、少女の剣が凛と哭く――。

ロードジェネラル・ロミオ

許されぬ所業、罪深き邂逅。
己が敵たる少女の涙で、魔将の想いは静かな炎と化す。
嗚呼、愛とは甘き毒。
飲み干した先に待つは、逃れ得ぬ絶望のみ――。

己が心を許したとして、千の業が許さぬだろう。
二人の距離は、あまりに遠く、残酷で。
嗚呼、これは悲劇か喜劇か。
全てに幕を下ろすべく、魔将の剣が吼え猛る――。

かなる炎将・マーズ

アタシの炎は高まり続ける。
静かに。ただ、静かに。
――そう、アタシは待ってるんだ。
燃え尽きるに相応しい、最高の戦場を――。

アタシは待ってたんだ。
この瞬間――この時を!
さぁ、もう我慢はナシだよ!アタシはアツく燃え上がる!
塵と化し、灰となって消えるまで!

マーチャントガール

おやすくしますよー!
おかいどくですよー!
たたかいに行かれる前に、はいどうぞ!

おやすくしますよー!
おかいどくですよー!
たたかいが終わった体に、たらふくどうぞ!

槍使

瞬息万変。
お前如きに捉えられるものか。

電光石火。
駆け抜けた戦場に、塵一つ残さない。

マスターサムライ

戦場とは、命を食らう化生のようなもの。
老人一人倒せないようでは、
この場に立つ資格さえないというもの。
――若造よ、我が二刀を超えてみせよ!

剣で知り得たものは、剣にて教える。
これぞ、戦場の流儀なり。
若造よ、この儂に立ち向かってみせよ!
もしくは――我が二刀の前に散れぃ!

かなるメイド・ノーニャ

華麗なるプリム様を傷付ける者は、
何人たりとも許しません。
下がりなさい。さもなくば相手になりますよ。

天の頂きなるプリム様……
その可憐さはとどまるところを知りません……。
あまりの愛らしさに、ノーニャは……の、ノーニャは……
ぶ、ぶふぁっ!?鼻血がっ……!?

魔導狙撃士・ワルツ

人の善意を貪って、食い散らかして、
もう十分楽しんだろう?
俺が優しく寝かしつけてやるよ。

悪いことばっかりしてるとな、
もっと悪いモンを引き寄せちまうのさ。
金のために人を撃つ、俺みたいな奴をな。
――さぁ、地面にキスしな。

シャドウエンフォーサー・ターニャ

君は……?いや、ここにいるということは……
……すまないが、
私の前から消えてもらえないか。

……早とちりして、悪かった。それと、その……
さっきのは、逃げてくれという意味で……
……いや、すまない。
私は口が、その、上手くなくて……。

さな聖騎士シャルロッテ

シャルロッテ、推して参るであります!
リュミエール聖騎士団団長の名は
伊達ではないことをお見せするであります!

ふふんっ、どうでありますか!
この程度の相手、取るに足らないのであります。
……えっ?ちっちゃいのに良く頑張った……?
じ、自分はこれでも大人であります!

いたる先導者

私に名誉はなく、栄誉はない。
白髭たくわえる年になっても、未だ前線の一兵よ。
だからこそ、この剣――衰えを知らず。
若き勇士たちよ、我が剣に続くがいい。

幾つもの戦場を超え、幾つもの死地を潜り抜けた。
白髪にまみれる年になっても、未だ前線の狼よ。
だからこそ、この腕――境地に至る。
若き勇士たちよ、我が剣を焼き付けるがいい。

豪快海賊

幼い日のゴミ溜めの中で、俺は宝の地図を拾った。
それは市民の戯れで書かれた、偽の地図だった。
だが不自由だった俺には、命を賭けるに足る道標だった!
――ある海賊の自伝

偽の地図が示す宝の在処。未知なる海の果ての果て。
海賊になった俺は、船を乗り継いでそこへ辿り着いた。
何も無い自由な大地。俺にとっての宝が、そこにあった!
――ある海賊の自伝

簒奪信者

奪い尽くせ、取り戻せ。
この渇きを贖わせるのだ。
富める者、肥える者、そうでない者にも全て。
頂くよ、何もかも。

流儀の二、飢えて渇け。
自己は砂漠。果てなき砂地。
故に渇き、飢えることこそ当然と知れ。
――『簒奪の賊』、使徒の言葉

簒奪絶傑・オクトリス

満ちることは世界の敵。
飢えれば欲す、欲せば進む。
故に簒奪、よって略奪。そして餓え、渇きなさい。
――それでは、世界に試練を与えます。

永劫の飢えが自己を高める。
永遠の渇きが意志を生み出す。
心も天地も人の自由も、全ては我が懐に。
――それでは、世界に試練を与えます。

ウォードッグ

あいつは捨て犬だったのさ。
生き残るために、オレが戦い方を教えてやった。
噛みつかれたら結構痛ぇぞ。
――育て親の兵士

今じゃ、あいつの方が優秀な兵士さ。
戦場で出会ったら覚悟しな。
なまくらなんざ噛み砕くぜ。
――育て親の兵士

ウェポンディーラー・イルミスナ

戦場にこそ商機あり。
アナタには素敵な武器を、アナタの敵にも素敵な武器を。
さぁ!殺し合いなさい!それが私の《興行》になる!

戦場にこそ狂喜あり。
武器を売るための《興行》が終われば、後はお楽しみ。
兵士を狙撃し、子供の背を撃ち、青年の頭を吹き飛ばす。
うふ!うふふっ!さぁ、私と踊りましょうか!

白翼戦神・アイテール

人の争いに意味など無い。
零れた命も、硝煙も、焼けた大地も全ては無意味。
ならばせめて……我が子らに勝利を。
幾何かの栄光で、其の心を癒しましょう。

抗おうと護ろうと、人は傷つけ合うことをやめはしない。
ならばせめて、安らかに眠りなさい。
案ずることはありません……。
例え体躯を捨てようと、私は皆と共に居る。

ファントムアサシン

この世は修羅、終わらぬ地獄よ。
歩んできた道のりに人の山が積み重なろうとも、
他に望める生き方も無い。
――生き残るためには、殺さねばならぬ。

人を護るとは、何と難儀なことであろうか。
獣も人間も、差別なく手にかけてきたが……
親無き童を育て抜くは、一筋縄ではいかぬ所業。
――奪うは一瞬、護るは一生か。

ハーゲルベルグ雷槌トロイア

寂しくないと言えば嘘になります。けれど虚しくはない。
罪深き任務で穢れた私は、誰かに近寄る資格など――
――ひゃぁっ!?あ、ああああの、
そのように急に近づかれては、驚いてしまいます……!

《ハーゲルベルグの雷槌》……今も捨てきれぬ悪名です。
それでも、私は――きゃぁっ!?で、ですから私は
穢れた身でして……そ、そもそも恥ずかしいのです、
人との距離が近いのは……!あううぅぅっ……!

歴戦ガエル

静かな旅もいいけれど、寄り道だって悪くない。
風は気まぐれ。ゆらゆら揺蕩い、流れるもの。
――さあ、ゆるりと行こうか。

旅人が救い出したのは、囚われのお姫様。
人でも蛙でもない。彼は騎士としての己を見出したのだ。
姿を隠す技能を活かし、陰の騎士として悪を討つ。
――『じぶんを見つける旅人』

機械刃斥候

核による変質の影響は、新たな先鋭化を生み出していた。
トランプルフォートレスが集団戦に特化した兵器ならば、
この刃は、個を刈り取ることに特化した兵器と言える。
――戦士長の報告書

この素敵な要塞、ド派手で私好みなんだけど……
今は武力だけじゃない。情報も大事な要素なんだって。
でもさ……この仕事、なんか地味じゃない?
――機械刃の斥候からトランプルフォートレスへ

シーフガール

目には目を、盗賊には盗賊を!
悪いね、同業者さん。依頼されちゃったからさ。
……王家のお宝、返してもらうねっ!

盗賊をもって盗賊を制す!
……たまには人の役に立つのもいいなぁ。
感謝や称賛も、立派なお宝だもんっ!

妖刀・ツバキ

夜桜舞い散る帝の都。妖しき刃が舞い踊る。
纏うは嘆き、込めるは宿怨。
数多の障碍、斬り捨てて。
「――泪の刃文、その身に刻みなさい」

磨いた奥義は底知れず。溜めた嘆きは果てしなく。
明かりが照らす、刃の軌跡。
ひらりきらりと、瞬いて。
「――朧の刃文、それが最期の景色です」

フォックスランサー

「その広大なる間合いは、獲物に飛び掛かる脚の如し!」
「隙を穿つ戦法は、敵を容易く手玉にとる!」
「ただ示すのだ!」「野生を持つ者の戦いを!」
――戦士を讃える群れ

「その広大なる間合いは、獲物に飛び掛かる脚の如し!」
「優れた肉体は、獲物が果てるまで脚を止めず!」
「掌握せよ!」「野生が有する力を以て!」
――戦士を送り出す群れ

空腹姫君・ペコリーヌ

おいっす~☆
お腹ペコペコのペコリーヌです!
このあだ名、お気に入りなんですよ~。やばいですね☆

大好きな人たちと、大好きなご飯をいっぱい食べる……
そのためだったら、いくらだって頑張れちゃいます!
全力全開で行きますよー☆

スラッシュアサシン

街が俺の隠れ蓑。
隙間に抜け道用いれば、不意を衝くなど容易きこと。
逃げても無駄だ。街がお前を逃がさない。

人々の噂話。足取り。視線。
舌はなくとも街は語る。標的の姿を炙り出す。
お前を討つのは俺じゃない……この街だ。

猛然たる騎士・ゲルト

白銀の軌跡は眩く、美しく。力と想いが漲り滾る。
勇敢なる騎士団に向けて、副団長は高らかに叫んだ。
「ここで応えねぇと、オトコが廃る!」

ゲルトさんは私も団員も、皆が頼りに思ってますよ。
――白銀の閃き・エミリア
よしてください、エミリアお嬢サン。照れちまう!
――猛然たる騎士・ゲルト

流麗なる槍術士

ご機嫌よう、戦場の同胞たち。
我らが隊長より賜りし作戦をご説明いたします。
イイ感じによろしく……とのことです。

散開し各個撃破。指定ルートで敵拠点に侵入し制圧せよ。
――ある王国の戦術家な隊長
承知しました。イイ感じにやっときます。
――伝達を請け負った流麗なる槍術士

らぎの女王

――其は《女帝》、示すは《母性》。
慈しむこと、育むこと、見届けることを尊ぶ者。
慈愛の中に育ちし子らは、敵意を包む盾となる。

――其は産み出す者、慈愛を以て包む者。
戦場という揺り籠に、母性に満ちた眼差し注ぐ。
真に厳しき場所にこそ、真に健やかな子が育つ。

戦車》・オルオーン

背の荷は卿、其れ引く馬は『我』なり!
我こそは《戦車》!司るは『卿の』《直進》!
今、戦場は直線の覇道!『武器に』彩られし道!
ならば往かんいざ往かん!『あらざる』栄光を現実に!

前線教官

素振り千本。稽古千本。今日中に。
出来ないならば、実戦には出るな。
……訓練なくして、実戦はない。

……かつて私が甘やかした生徒は、戦場に散った。
厳しき訓練で、実戦経験を積まねば……生き残れない。
今、お前たちは訓練を越えた。さぁ、行け!実戦の時だ!

アウトローガンナー

【懸賞金額:10000ゴールド】
【罪状一覧:窃盗、密輸、改造拳銃の違法所持】
【補足情報:酒場での目撃情報が多い】
――アウトローガンナー・手配書

【懸賞条件:生死不問。盗品の在処の情報は必須】
【注意事項:路地裏に詳しく、追跡の回避を得意とする】
【特記項目:射撃の腕は警戒に値しない】
――アウトローガンナー・手配書

ブレードバンデッド

さて、本日の被害者はこの方!俺と出会って可哀そうに!
じゃ、いくら出す?その命、ご本人の評価額は果たして!

強盗とは命の鑑定!自己評価と相場、擦り合わせようぜ?
じゃ、俺の番ね。行きましょう、貴方の鑑定額はコチラ!

アームドバトラー

お忙しい戦の最中、お時間をいただき恐縮でございます。
我が主の仰せにより、贈り物を届けに罷り越しました。
心ばかりの品ですが、どうぞお納めくださいませ。

ワタクシの一閃を避けるとは、御見逸れ致しました。
敵将の首を勲章に変えていた、あの頃の疼きが蘇ります。
とはいえ今は主の為です。少し、殺る気を出しましょう。

乙女・セラ

聖女の信に不屈の忠で報いた、悲しき乙女の物語。
高潔なる志は精兵を呼び、やがて万夫不当の団を興す。
しかし時の宰相はその力を畏れ、曙の乙女を追放した。
――慰霊塔『曙の乙女』、碑文上段

迫る国難。王都の危機に揚がった、朝焼けの旗印。
乙女は死して聖女を守り、最後は英雄になりましたとさ。
「……曙の乙女は死んじゃったの?お婆ちゃん」
「ふふ……『朝焼けは来た』、誰の言葉だったかねぇ」

ヴァローナディーラー

やー忙しい忙しい。本日も当商会は、商売大繁盛さ。
あれは西の国からのご注文、あっちは東の村の反乱軍用。
そんでこっそり包むのは、帳簿に残らん小遣い用っと!

お見事。君の業績は、ヴァローナの理念そのものだ。
不当に安くばら撒かれた武器は、計算外の火種を生んだ。
成果も確認するといい。見ておいで、戦火の最前線を。
――戦争商人・アルヤスカ

麻倉 葉

行くとすっか阿弥陀
――麻倉 葉

月光執行者・リオード

すべては運河の煌めきの為に。
我らは月……イズニアの闇を刈り取る刃。
この国の未来を照らせるのなら、喜んで闇に潜もう。
雫の淀みは月が正す――後悔は命と置いてゆけ。

歴史に堕とされた真実。太陽と共に在った、正義の月。
それは、イズニアを裏から支えた暗殺部隊。
かつて常闇を生きた男が身命を賭し、誇りを預けた場所。
歴史に葬られても、その功績は雫の輝きに刻まれている。

忠義剣士・エリカ

主の剣にして主の盾。刃に宿るは曇りし忠義。
過去から逃げ、偽称を被り。彷徨い、果てに、心を掴む。
求めしは強さ。並び立つ意思。賜りしは、大地の愛。
未来を刻む忠義の誉れ。深緑の背に乗り、悪を斬る。

戦う意味。善悪の在処。……私にはまだ、分かりません。
私の剣は濡れている。汚れた過去で染まっています。
それでも……後ろは向きません。諦めることはしません。
仲間がいますから。これからもずっと、仲間が……。

レイピアダンディ

初めまして。そして聞きたまえ、娘のボォイフレンド君。
美しき貴族の品格を問うもの……それはホコリ。
我が誇りにかけて、あらゆる埃をこの刃先は見逃さぬ。

キェェェェェェーッ!我が花に纏わりつく埃めがッ!
娘と付き合いたいなら、私との突き合いに勝ってからッ!

ゴールデンウォーリアー

ンオーーーッホッホッホ!
富!名声!権力!三拍子が揃い踏み!
さぁさ!身の程を教えてさしあげます!
――財善寺ミヤビ

ンオーーーッホッホッホ!
財力と権力が掛け合わされば、まさに無敵!
さぁさ!格の違いを教えてさしあげます!
――財善寺ミヤビ

簒奪隠者

奪い尽くせ、取り戻せ。
思い出せ。飢えて渇け。
枯らしてしまえ。貴賤なし。
流儀のままに、簒奪を為せ。

世界が授かり戴いたのは、青き石板。その左方。
記されしは簒奪なるもの。多くの者が魅入られる。
だが災いが砕けた時、石板もまた砕けて散った。
流れを汲む賊は流儀を抱いて、栄華の都より逃亡する。

ロストサムライ・カゲミツ

戦に満ちた世界は、我ら侍を研いでくれることでしょう。
飢え、欲しようとも鞘より抜かれず。進む先すらなく。
飽くほど戦に飢え、渇いた今。我が刃に底はなし。
――簒奪の試練、有難く。

刀と修めた道を奪おうと、尽きぬ闘志を刃に変える。
戦への飢えと渇き。空虚なる懐をも満たす、無限の欲求。
――簒奪の試練を越え、ここに福音は齎された。
「刀なければ心にて。抜き身ゆえ、斬り捨て御免」

空絶簒奪・オクトリス

満ちることは世界の友。
返せば慄く、慄けば進む。
故に返還、よって返戻。そして怯え、渇きなさい。
──それでは、次なる試練を与えます。

遍くもの、懐へと返す。還して満たす。
簒奪は返す。空虚。空洞。空の器へと。
満たされし者、再びの喪失を恐怖する。
故に欲す。決して奪われぬ高みに渇く。

達人芸者

ペンペペン、と。……あら旦那様、拍手を有難う。
命こそ一番の宝です。アタ……わたくしの曲で安らいで。
……安らぎはいらない?『命より大事な本物がある』?
――都外れの怪しい宿にて、二日目

都外れの宿で二日目、三味線の芸者に符牒を告げる事。
……よく調べたモンだ。どう見ても表の素人さんなのに。
アタイもやっと猫を脱げる。さて、久方ぶりの本業さね!
――座の次席・猫足のお銀(隠し名)の独白

ブレイズフレア・マーズ

さぁ、始めよう。いますぐに。
小さな昂りは燃え広がって、冷えた戦場だって温める。
アタシは熱気で更に燃える。更に昂ってまた戦場を熱す。
体が疼く。待ちきれないよ。あぁ、タップリ燃え盛ろう。

焼け落ちるまで、焦げ墜ちるまで!
アタシの炎は高まり続ける。戦場を焼き尽くす!
果てはないよ!達しない!昂りは大火に育った!
あぁ……最高にアツい戦場が、此処にある!

光灯すルミナスメイジ

私たちはその名を捨てた――そして新たに得たのです。
この暗き時代に終止符を打つための名を。
ルミナス騎士団。この名を以て、時代に光を灯します。

人々に届けましょう!わたくしめたちの光を!
――ルミナスヒーラー・リララ
援護頼むぜ!ピッカピカに輝いてやるからよ!
――ルミナスランサー

武装強化

へへ、一丁上がり!

 

オレ、もっともっと強くなるじゃんね!
やってやるじゃんね!武装強化!
――進藤カズキ

ジャイアントスレイヤー

細かいことは苦手だぜ…ですっ!

ニンジャアーツ

死人に口なし。

プリンセスキス

美しき姫のキスは、蛙を人に、凡兵を英雄に変える。

暗殺術

這い寄ること、影の如し。
締め付けること、蛇の如し。
忍びの術とは華美にあらず。
殺意を秘めたるものなり。

貴族舞踏

ようこそ、貴族の戦場へ。

商人鑑定

曇りなき眼は、原石の曇りを晴らす。

信念剣閃

自然の世界に溢れる穢れ。
咆哮せしは、母なる者。
「私の過去は血塗られている。だけど、今は――」

盗賊奇襲

そこのお前!有り金か命を……
……やっぱり面倒だから、どっちも置いていけ!

しき美技

貴様らのみすぼらしき人生に、
せめて美しき幕引きを!
――レイピアマスター

入念支度

一瞬の完遂には、百の熟慮を要している。

 

あ、あれっ?
次のシーンの衣装、どれでしたっけ……
プ、プロデューサーさ~んっ!
――島村卯月

モノクロのエンドゲーム

打ち果たすべきは、白に非ず、黒に非ず。
永遠の争いを強いる、ゲーム盤を砕く為――
王《キング》と女王《クイーン》は剣を重ねる。

盗賊極意

息を殺し、気配を殺し、獲物を殺す。

天空城

大地を睥睨す、天空の城。超常の力を抱き、今はまだ眠る。

ルミナス騎士団旗印

ルミナス騎士団、進行開始!

グローリー・コア

齎されしは核たる武装
栄光を求む者たちが、その力に魅入られる。

 

曜ちゃんの策で圧倒しちゃう!

【シャドウバース】フレーバーテキスト【ロイヤル】其の壱

不朽王城

城は戦火を断つ。兵は悲しみを断つ。

クイックブレーダー

はっ、鈍いな。そんなスピードじゃ、一生かかったって俺には追いつけねぇぜ…!

ふん…うすのろ共が。囲んだって無駄なんだよ。瞬きの間に斬り裂いてやる…!

 

何故戦うのか。そう考える事自体が遅い。
あの滅龍に刃を突き立てるのが先だ。
ー混沌の終焉には希望があるー
戯言を……言うな!!

この世に聖と邪があるとしよう。
ならば、より強い方を斬るだけだ。
その為の刃があり、自分の力がある。
望むところだ……決着を!!

ニンジャエッグ

俺たちの里に入りたいならこの俺様を倒してからにしてもらおうかァ!オイ、今ちっちゃいって言ったのはどいつだァ!俺様の手裏剣がキサマを…、ちょっ、動くなァ!

俺たちの里に入りたいならこの俺様を倒してからにしてもらおうかァ!俺様の秘伝忍術、ガマガエルとの同時攻撃を見せてやる!ちょっ、う、動くなってばー!そして話を聞けー!

ヴァンガード

優秀な戦士は、いかなる時も先陣を切る。

優秀な戦士は、いかなる時も退路を断つ。

ペルセウス

俺は人か、それとも神か。
――まぁ、どっちだって同じコトだ!
どうせオレは伝説になって、
人々に讃えられちまうんだからな

どんな試練でも乗り越えてやる!
どんな苦難も倒してやるさ!
オレの伝説はここから始まる――
讃える準備をしておけよ!

狼牙剣士

一族のみんなに認められるためには、
どうしたって勝たなきゃいけないんだ!
集中するんだ……そうすればっ!

一族のみんなと一緒に戦うためには、
この戦場で結果を出さなきゃいけないんだ!
集中しろ……絶対に勝て!

アックスプリンセス

わたくし、お姫様は苦手ですのよー。
礼儀ただしく、美しく、うーん向いてませんのよー。
でも、こっちの方ならお役に立てますのよー。

わたくし、けっこう雑ですのよー。
ダンスも、編み物も、得意じゃありませんのよー。
でも、叩き潰すだけなら大得意ですのよー。

マーセナリー・ルシウス

ゴブリンと戦い、磨いたこの剣技……
おそらく戦でも通用するだろう。
だが、人を相手に振るうのは気が進まないな。

俺の剣で切り拓く未来が在るのなら、
傭兵として戦うのも悪くはない。
暫時、磨かれし斬撃の応酬を味わうとしよう……。

レイピアマスター

汚泥に塗れ、砂埃に汚れる。
実にみすぼらしいな、お前たちは。
本物の剣には美しさが宿る。
我が美技を見て、学ぶがいいさ。

実に粗野、実に醜悪。
しかし喜べ。
貴様のみすぼらしい生涯の果ては……
我が美技によって彩られるだろう!

ヴィオンの見習い・ルネス

《行くぞ!迅雷が如く!》
見ててください、ボクがやっつけますから!
とうっ!くらえ、雷……あばばばっ!し、痺れるー!

その1、アルベール団長のように格好よく登場すること!
その2、雷で騎士団の敵をやっつけること!
その3、自分を痺れさせないように注意すること!
――『ルネスの研究ノート』、実戦的な名言編

無敗剣聖・カゲミツ

平和という鞘より、抜き放って頂きました。
我ら侍、かたじけのうござります。
抜き身ゆえ、斬り捨て御免。
――生きるとは、斬ることと見つけたり。

畳の上で錆びるは名折れ。侍の恥にございます。
戦場にて折れるこそ、誉れなれば。
故に斬る。斬り捨てる。
――生きるとは、斬ることと見つけたり。

武器商人・エルネスタ

武器とは、言葉なき契約だよ。
触れればタダでは済まないぞ、と伝えている訳だが……
それでもと言うならその喧嘩、買おうじゃないか。

我々商人にとって、契約は絶対だ。
何時、何処、何者であろうと――必ず履行させるのさ。
……勉強代は、少しばかり高くついたようだね?

シノビタヌキ

化け忍法、皮算用の術!
ふふふ……当たったと見せかけ、ヒラリと躱す術なのだ!

化け忍法、寝入りの術!
ふふふ……眠ったと見せかけ、グワッと襲う術なのだ!

ラディカルガンスリンガー

【懸賞金額:50000ゴールド】
【罪状一覧:貴族の襲撃、窃盗、及び牢獄からの脱走】
【補足情報:貴族より財宝を略奪した疑いあり】
――ラディカルガンスリンガー・手配書

【懸賞条件:死亡のみ。必ず殺害すること】
【注意事項:銃撃は正確無比。一人で戦うことなかれ】
【特記項目:目撃情報少なく、移動手段持つ可能性大】
――ラディカルガンスリンガー・手配書

生還突撃兵

あの勇猛な突撃兵。彼の槍が開戦の突端を開くだろう――
後列の兵達はその雄姿を瞼に焼き、敵陣へと雪崩込んだ。

其の突撃兵は、栄達と生還の術に長けていた。
一番槍で誉れを飾ると、混乱に乗じて人知れず退却する。
「もっと要領よくやれよ……じゃあな」

 

可憐なる突撃兵。彼女の槍は常に、開戦の狼煙となる。
後列の兵達は彼女に追い縋らんと、敵陣へと雪崩込んだ。
「さーて、楽しい戦争のはじまりはじまり~!」

其の突撃兵は、栄達と生還の術に長けていた。
一番槍で誉れを飾ると、混乱に乗じて人知れず退却する。
「お家に帰るまでが戦争!ってね!」

アックスパイレーツ

うざってぇんだ。
どいつも、こいつも、下らねぇ。
ぶっ潰してやるよ……。
――牙倉タクマ

 

オレは強い。お前は弱い。
なぁ、知ってるか?教えてやるよ。
弱いヤツにシャドバをする資格はねぇ……!
――牙倉タクマ

ペンギンガーディアン

怖さ?それ知らないペン!オレっちには盾があるペン!
敵に盾を向けるだけで、心に羽が生えたみたいだペンッ!

あの子も鳥さん~?鳥さん~、だよね~?
翼もないのに~、頑張ってるね~。えらいえらい~。
――アラエル

空絶崇拝者

返し尽くせ、全てを還せ。
忘れるな。満ちて渇け。
潤してしまえ。貴賤に準じて。
流儀のままに、空絶を為せ。

次なる災いが訪れた時、石板もまた現れた。
世界が新たに授かったのは、青き石板。その右方。
記されしは空絶なるもの。多くの者がまた集う。
流れを汲む賊は流儀を掲げて、都に舞い戻り空絶を為す。

辺境騎士見習

凱旋の紙吹雪の下で、腰布をつけた少年に見上げられた。
彼は頬を火照らせ、どうすれば私の様に成れるか尋ねた。
ああ……よく似ている。あの村にいた頃の、幼い私に。
――ある王国の騎士団長

紅蓮のかっこいい腰布は、団長の故郷の名産だったとか。
真似て青い腰布をつけ、僕は同じ様に成れるかと尋ねた。
「君は成らない。君の故郷も家族も、私が守るからだ」
――ある王国の少年と騎士団長

辺境騎士見習

昔、この村に……すっごい騎士が居たんだって!
真っ赤な腰布身につけて、誰にも負けなかったって!
いいなぁ、すっごいなぁ!ボクも、騎士になれるかな!?

「女の子だから」なんて言葉、聞き飽きてるよっ!
ボクの夢はボクのものだ!誰にも止められるもんかっ!
待ってて騎士様!すぐに、アナタの隣に並んでみせるっ!

サージェントキャット

猫は戦場での日々で己というものを二つ知った。
一つ。丸くなると、熱だけではなく勝機も逃さないこと。
二つ。猫もまた、猫を被ることができるということ。

「同胞よ見るニャ!あいつ己の武器を知ってる猫ニャ!」
「上司の前で丸くなっただけで三階級特進したニャ!」
「猫を被ったあざといやつニャ!これだから陸の猫は!」
――キャットアドミラルと船員たち

ブレイブヴァンガード

先陣を切る者が戦うのは、目の前の兵士だけに非ず。
先陣という、最も多くの敵と相対する恐怖とも戦うのだ。

優秀な戦士とは、恐怖を乗り越え自ら先陣を切る者。
その背中には、信頼という名の勲章が贈られる。

疾風怒濤

無数の蹄音が、無限の勇気となる。

 

我が双剣よ、栄光の道を切り開け!

愛しき我が子よ。お前に、この過酷なる世界を生き抜く強さを。そして、あらゆる過酷から仲間を護る、優しさを…。

騎士号授与

二本の足で立つは人。
二本の足と意志で立つが騎士。
――立ちなさい。
貴方こそ、騎士に相応しい。

決闘

「黒の女王よ、決着です!」
「白の王よ、チェックメイトだ!」
――白の王、黒の女王

大安売

僅かでも安く、僅かでも高く――
売り手と買い手の火花散る、そこはまさしく戦場だった。

優雅なもてなし

武勲を手にした者には、須らく品格を求められますの!
品格こそが皆の標。戦場の士気にも繋がりますのよ!
――麗しきフェンサー

 

「今日のラムの仕事は、前庭と庭園の手入れ。
昼食の準備を手伝って、その後、銀食器を磨き。
寝台の布団干し。洗濯と浴室の掃除。」
――ラム

ヴィオンシスターズ登場

「とにかく殴ればいいんだよね!?」
「作戦を聞いてない子には、後でお仕置きですね♪」
「二人とも、私語は慎め!作戦行動中だぞ!?」
――レヴィオン三姉妹

ブレイブ・マナ

母より子らへの贈り物。
群れが受け取ったのは、野生が滾る勇猛のマナ。
獣と人を兼備するために、マナは彼らに力を齎す。

ヴィオンの正義

「多くの人を救ってみせる。それが俺の使命だ」
――レヴィオンの英雄・アルベール
「使命を果たそう。それが多くの人の救いとなる」
――レヴィオンデューク・ユリウス

やかな奪取

奴は、買い付けに来た商人と同じだ。
悠々と品定めをし、気に入った品を手にとって――
唯一の違いとして、対価を支払うことなく帰る。
――王城の警備

わがままな

「姫が俺たちに、命令をすることはない」
痩せこけた頬の兵士は言った。
「ただ、お願いをするだけだ」

鎧袖一触

彼こそが、この戦場の台風の目。

 

エス、ユアマジェスティ。
誰にも譲るつもりはない。
ゼロを殺すのは……自分だ。

劇的撤退

撤退とは敗北ではなく、次なる戦への前進である。

威風団結

兄弟だから、通じ合えたのではない。
認めたから、通じ合うことができたのだ。
「やれるな、ヴァイディ!」「吼えるなよ、ベイリオン」
――ナテラの軌跡・2

だまりの邂逅

「本気でぶつかれば、分かり合えると思いますの!」
小さな仔猫の挑戦が、寂しき仔猫の孤独を打ち破る。
友のくれた温もりが、森の『怪奇』を『回帰』に変えた。
――ナテラの軌跡・3

戦地への

戦場より一番に届くのは、刃でなく弾でなく文字である。

戦技斬刀

「客人よ、感謝する。あぁ、なんと素晴らしき戦場か」
――無敗の剣聖・カゲミツ
「渇きに研がれ、磨かれし技。まさに達人、なれど奪う」
――簒奪の絶傑・オクトリス

極意たる空絶

「満たされる感覚を。貴方に返し、教えましょう」
――空絶の簒奪・オクトリス
「善き哉、善き哉。強者よ、再び刃を交えようぞ」
――ロストサムライ・カゲミツ

死地からの生還

死んで得る誉れもある。しかし勝者は、常に生者だ。

盗賊乱飛

だはっ!すっとこどっこいか!ダチに騙されたんだって?
奉行も話を聞かねぇか!……だが度胸は確かみてぇだな。
いいぜ、盗って来てやらぁ。おめぇら、仕事だぜ!
――都外れの怪しい宿にて、三日目

最前線

背中の傷は騎士の恥。我らは前進するのみだ。

大掃除

お掃除開始ですっ!

オースレスナイト

前線を支えるのは我らの役目だ!同志よ、行くぞ!我らが剣技で、活路を開こう!

戦場に果てはなく、戦争に終わりはない。ならば我らは、この身が朽ちるまで戦い続けるのみよ!

クノイチエッグ

あんな奴と一緒にしないでよ!アタシは里でも有望なクノイチ…の卵!半人前と思って甘く見ていると痛い目に遭うよ!さぁかかってき…ちょっと!話聞きなさいよぉ!こらぁ!

もう怒ったわ!そんなにアイツと比べたいならアタシも本気を出してあげる!クノイチの最強の武器、お色気の術で…な、なによ、その反応!アタシの方がアイツより絶対優秀なんだから!

不屈兵士

私は戦うわ!祖国のため、家族のため、何よりも…大切な仲間のために!

戦友が最期に残した、「生きろ」という言葉…。私は生かされた責任を果たさなければならないの!だから私は戦うわ。…この命が尽きるまで!

パレスフェンサー

貴族は生まれながらにして、民を護る責任がある。皆、私に続け!今こそ我らの正義を示すのだ!

この先にいかなる地獄が待ち受けていようと、私は決して恐れない!我が体を巡る高貴なる血にかけて…私は悪を討ち滅ぼす!

サイクロンソルジャー

私の剣には風の力が宿っているの!魔物なんてイチコロなんだからね!

毎日毎日訓練して、やぁっと風を操れるようになったのよ。私の努力の成果、受けて見なさい!

ケンタウロスヴァンガード

同志を率い、戦場の最前線を疾走するケンタウロス族の特攻兵。彼の槍は、頑強な鱗を持つ魔竜の身体や、難攻不落の要塞でさえも貫き砕く。

ただ一本の槍となり、彼は敵陣へ特攻する。その勇猛なる突進により、悪しき軍勢が次々と蹴散らされた。彼の揺るぎなき矛と、揺るぎなき信念が、迅速なる勝利を齎した。

歴戦のランサー

この槍は戦場を切り拓く道しるべ!常に前に立ち続けるのがアタシの役目さ!

この槍は仲間たちを勝利へ導く道しるべ!アタシが立ち続ける限り、恐れるものは何もないよ!

メイドリーダー

もうすぐご主人様がお帰りになられます!皆さん、準備はよろしいですか?

皆さん、ご主人様がお帰りになられましたよ!さぁ、最高の笑顔でお迎え致しましょう!

アサシン

戦争には表と裏がある。…裏のやり方を知らないと、足元を掬われるわよ?

音も無く忍び込み、影も無く敵を討つ。…これもまた、戦争よ。あなたに出来るかしら?

ルミナスナイト

闇の勢力を滅ぼすべく、我ら光の騎士はこの戦いに挑む!我は祝福を受けし光の騎士の一人。暗き時代を終わらせるため、希望の剣を掲げよう!

聖なる光を鎧と剣に宿し、闇の勢力に立ち向かおう!託された人々の祈りと、共に戦うものたちの願いを光の剣に託し、闇の勢力を迎え撃つのだ!

プリンセスヴァンガード

新兵よ、貴様…もうヘバったのか?…情けないな。そんな有様では、立派な騎士にはなれんぞ?

戦場は残酷だ。貴様が一人前になるのを待ってはくれんぞ。そら、立て。私と共に往くぞ!

勇敢なる旗手

勇敢なる戦士たちよ!我が旗の下に集うがいい!

勇猛果敢なる戦士たちよ!我が旗と共に突き進むがいい!

ガンナーメイド・セリエ

私の仕事は姫様のお側にいること!旅に出てしまった姫様を放ってはおけないわ!

姫様、きっと困っているはずよ。…私、姫様の元へ行くわ!この銃で、姫様をお守りしてみせる!

サムライ

何人束になってこようが、俺にかかればみんな刀のサビだ!

俺の太刀筋はそう簡単には見切れないぜ!さァ大将、覚悟を決めたらかかってこいよ!

サブリーダー・ゲルト

エミリアお嬢サンは、懸命に俺たちを引っ張ろうとしてくれてるんです。その気持ちに応えられなきゃ、オトコが廃るってモンでさァ!

俺たちゃみんな、エミリアお嬢サンの支えになりてぇのさ。そのためには毎日修行修行!エミリア騎士団、頑張りまさァ!

ネイビーガード・シモーヌ

蒼き海は我らの海!この制服と剣に誓って、海に蔓延る化け物たちを打ち倒してみせましょう!

王国海軍の精鋭たる私にかかれば、化け物たちなど恐るるに足りません!蒼海において、私に並ぶ者などおりません!

ネズミ

戦場に立つ戦士たちが忌み嫌うその鼠の背には針の代わりに刃が生えている。世にも不思議な剣を食らう鼠らしい。

上質な刃を求めて戦場に集まる剣鼠。大繁殖した時、剣鼠の刃を踏みつけて戦線離脱する戦士も多かったらしい。

ずきん・メイジー

私、おばあさんのところにパンとワインを届けに行くの。森はちょっと暗くて恐いけど、親切な狼さんがいてくれるから大丈夫!ありがとう、狼さん!

親切な狼さん!ここまで連れて来てくれてありがとう!……お礼に一瞬でカタをつけてやるよ!おっと、抵抗するんじゃねぇ。余計に苦しむことになるぜ!

クーフーリン

神の血を継ぐ戦士にして、命知らずの猛犬。
ルーンの秘法と槍術にて、無窮の戦場を渡り歩いた。

彼が携えし魔槍は、ゲイ・ボルク。
絶対必中、神すら貫く必殺の槍。
彼がそれを抜き放った時、
敵は栄誉の死を遂げることになるだろう。

ランサー

槍兵には最速の英雄が選ばれると言うが、
君は、その中でもよりすぐりだ。
これほどの槍手は世界に三人といまい。
――サーヴァント、アーチャー

穿つは心臓、狙いは必中――
であれば、正面から受けて立つ他はない。
――サーヴァント、アーチャー

太陽・ルー

空が雲に覆い隠されたとしても、
その裏では必ず太陽が輝いています。
暗雲に怯えず、輝きを信じるのならば……
私はあなたの戦に力を貸しましょう。

太陽の鼓動を感じて下さい。
それがあなたの力となるでしょう。
さぁ、今こそ輝きを放つ時!
戦場を包み込む暗雲を、私とあなたで切り裂くのです!

傭兵帰還者

金のためなら死んでもよかった。
けど、家族のためには死ねねぇんだ。
――生きて国に帰らなきゃいけねぇんだよ。

傭兵から兵士になって、面倒事ばっかりだ。
けど、俺はこの国を好きになっちまった。
アイツを好きになっちまった。
これが惚れた弱みってヤツかねぇ――。

高潔なる大臣

この国のために死んだ者たちがいる。
この国のために生きる者たちがいる。
――民の上に立つ者として、私は誓おう。
死した者には安寧を、生ける者には繁栄を。

この国には悪しきもある。良きもある。
だが総じて、私はこの国を愛している。
――全ての民に、私は誓おう。
この身が朽ちるその日まで、力を尽くし、前へ進むと。

ホーリーナイトベア

道すがらに拾ったんで、
ちょっとした芸でも仕込んでやろうと思ったんだが……
剣まで覚えるたぁ驚いたよ。
――騎士団の男

何の気なしに拾ったんだが、こいつは大したモンだぜ。
こんな芸当、人間だって出来るかどうか。
俺もうかうかしてられねぇな。
――騎士団の男

粗暴豪剣士

オラは田舎もんだけんどよぉ!
おやじ譲りの腕っぷしにゃあ、
ちょーいとばかし、自信があんだぁ!

オラは田舎もんだけんどよぉ!
おふくろがたぁんと食わせてくれたんで、
体の強さにゃ自信があんだ!
都会モンには負けねぇどぉ!

イノセントプリンセス・プリム

わたしは王女です。
王女なんですけれど、未熟者で……
まだお城からも出してもらえないんです。

今はまだ、未熟ものですけど……
でも、いつかは!いつかは立派なリーダーになって!
この国の皆さんを導きたい、そう思ってるんです!

悪魔伯爵・ダリオ

私が死ねば伯爵家は終わりだ……
そんなこと、許せるものか!
人ならざる身になろうとも、私は生き残ってみせる!

私は生まれながらにして選ばれたのだ……
そこらの馬の骨とはわけが違う!
寿命、天命、知ったことか!
私は全てを捻じ伏せてやる!

指揮官・セリア

私が指揮を執る以上、既に結果は決まっています。
誰一人欠かずに勝ってごらんにいれましょう。
それでは――作戦開始!

この空挺団を指揮出来るのは名誉なこと。
キャプテン・ヴァルフリートが残した無敗の伝説を、
今、ここに呼び覚ましますわ!

大商人

昔のオレは痩せっぽっちのガキで、何もかもに怯えてた。
今は違う。オレはもう、何も恐れない!
さぁ拾え!くれてやる!そしてオレに跪け!

オレを蔑み、嘲り笑った連中が……
今はオレを敬い、愛想笑いを浮かべてやがる。
金は力だ……誰も逆らえない絶対の力なんだ!

簒奪従者

奪い尽くせ、取り戻せ。
元より其の価値、其の黄金、全ては我らが所有物。
頂くぜ、何もかも。

流儀の一、思い出せ。
世に溢れるもの、世に潜むもの、
全ては元より我らのものと知るべし。
――『簒奪の賊』、使徒の言葉

マジックディーラー・エルネスタ

一口に商人と言っても、色々な奴らがいる。
服を売る者、果実を売る者、家を売る者。
私はそのどれでもない。
私が売るのは暴力だ。つまるところ、戦争屋さ。

世界に平和を齎すには、
調和、均衡を作り出す力が必要だ。
……武器商人が語ることではないと、鼻で笑うのは結構。
この戦場を生き抜いた時、君も私に感謝するさ。

・リオード

我が刃こそ真実。
掲げられた正義こそ虚偽。
――我ら無暁、ただ一つの意思に集う。
――偽りの太陽を堕とし、真実の月に再びの栄光を。

あの日から、俺は反逆者ではなくなった。
転がった其れは、俺の娘だったもの。
――俺を照らした月光は最早ない。
――俺は復讐者。太陽を堕とす者。

キャノンスマッシャー

核による変質の発端は、戦場の兵士だった。
大砲に組み込まれた奇妙な部品は、
驚くべき性能を発揮した。
――指揮官のレポート・1

偶然ではあったが、新兵器は予想以上の
戦果を挙げてくれたよ。現状の改善点は、
装填の隙に敵の接近を許すことだな。
――戦場での記録・1

不屈司令官

狼狽えるな!勝機はある。
今はただ耐える時。
この戦の果て、必ずや太平の世が訪れるであろう!

畏れるな!己を信じよ。
戦場の傷こそ、戦士の誉。
平和への道は、忍耐と不屈の精神にあり!

ヴィオンの弓使

イケメンの団長さんと一緒に戦えるって聞いたから、
《雷迅卿の騎士団》に入ったのに。
……後方支援なんて聞いてないわよぉ!

前線の団長さんは、背中しか見えないし。
視界に入るのは、間抜けな獲物の顔ばっかり……!
はぁ……幸せが遠のくわぁ……。

しきフェンサー

「誇りに懸けて、正々堂々と参りますわ!」
謀略を用いた敵を前に、彼女は毅然とした態度を崩さず。
その姿に、教え子たる兵は闘志を燃やす。
「卑劣な連中に、我らが師は討たせない!」

「さあ皆さん、ここからは優雅に参りますわよ!」
師の呼びかけに兵は応える。
窮地は覆され、堂々たる勝利を経て凱旋を果たす。
「我らが師に喝采を!」

ヴィオンの猛者・ジェノ

我らが為すべきことは唯一つ。
勇気の光を胸に灯し、この戦局を切り開くのみ!

力強く振るわれる剛斧が仲間の往く道をこじ開ける。
前線で雄々しく戦う彼の姿は、団員の胸に勇気を与える。
――『レヴィオンの英雄たち』、第四章

ハルバードウルフ

「その剛力なる一撃は、獲物を狩る爪の如し!」
「力強く刃を振るい、荒々しく断ち切る!」
「我ら獣人!勝りし者!」「野生に目覚めし者である!」
――戦士を讃える群れ

「その剛力なる一撃は、獲物を狩る爪の如し!」
「ヒトは知恵を持つが、その行いは愚かである!」
「我々は理性を併せ持ち!」「野生に還りし者である!」
――戦士を送り出す群れ

必中狙撃士・ワルツ

俺は一途な男でね、狙うと決めれば逃さない。
さぁ、麗しきレイディ……お手を拝借。
鉛のキスをくれてやる。

ステップを合わせるように、呼吸を合わせる。
腰に手を回すみたいに、トリガーに触れる。
怯える君は、まるで子供だ。
おでこにキスをくれてやろうか。

無頼野武士

――『武長元年:激戦の陣』
いざや、合戦。大小合わせ、参拾の戦が巻き起こらん。
各地、各軍の侍に流儀有り。また各々に秘剣有り。

――『破徳陸年:混迷の相』
参拾の戦は拾に収まり、軍勢激しきこと、更なれり。
無慈悲なる戦乱、秘剣を鍛えし金床となるか。

デュアルブレイダー

――『永和元年:不戦の掟』
将軍もすげ変わり、長き戦も今は昔。
永久の平和を願う時代に、不戦の掟が下されん。

――『永和壱年:平和の報』
不戦とは、永久に戦なきこと。戦なき世に侍は不要。
将軍は命ず。刀を捨て、名を捨てよと。

ペインレスサムライ

――『永和伍拾捌年:戦時の果』
かつて、この世に侍あり。今や、鈍間の残るのみ。
其の身に名無く、刀無く。将軍の命に従う、屍なり。

――『永和伍拾玖年:鈍間の願』
鍛えた其の身、何するものぞ。童の歌に笑われん。
されど彼ら、鍛え続けし。徒に、為すべきを為すが如く。

機械輸送者

核による変質の一端は、後方の兵士にも発見された。
部品は兵器だけではなく、運搬具にも組み込まれたのだ。
これにより、補給効率は飛躍的に上昇するだろう。
――熟練指揮官の最新レポート

獣人達のように、各々の個性に頼り切った勝利は脆弱だ。
だが、替えの効く均一の兵力はその欠点を解消する。
戦争とは、量産し数を揃えた者が勝者となるのだから。
――栄光の進軍

黒豹偵察者

「その密かなる暗躍は、躰を覆う毛皮の如し!」
「どれほど探りを入れようと、不利な真実を覆い隠す!」
「存分に発揮するがいい!」「野生が持つ柔軟さを!」
――戦士を讃える群れ

鋼の武具を用いる者達は、恐ろしく均一化された存在。
個性は群れの可能性を広げる。それを削るとは愚だ。
戦争とは、個を尊重し活かす者が勝者となるのだから。
――野生の咆哮

ヴィオンの魔獣使

「魔獣とは入団後からの仲だが、今では私にベッタリさ」
「グルルル……」

グルルル……。
(方向音痴だし、油断は多いし、余所見ばかりするし……
コイツはオレが世話してやらないとって思ったんだよな)

栄華のプリンス

「不要だと判断した者は、この国から切り捨てる」
私を騎士に任命した日、王子は冷淡に告げた。
つまり彼は、罪人の子である私を必要としてくれたのだ。
――王子を警護する騎士の日誌

「私が治めるこの国に、不要な者がいるはずもない」
その言葉に国中の民が笑い、彼の戴冠を祝福した。
私の主は、素直になることを覚えたようだ。
――国王を警護する騎士の日誌

オネストシーフ

「明晩、月が最も高く昇った頃、宝物を頂きに伺います。
正門より侵入し、玉座の間より隠し通路を通りますので、
王様、警備の皆様、よろしくお願いいたします」
――オネストシーフからの予告状

「あの正直な盗賊は放っておけ。警備をするだけ無駄だ。
あれほど丁寧に予告をして、盗む自信があるのだから」
――ある国の領主

動乱商人・イルミスナ

誰かが武器を手にしたならば、己も備える人の性。
敵を疑い、味方を疑い、引き金に指をかけたなら――
――うふ!うふふっ!素敵な《興行》の時間です!

恐怖が悲鳴に、悲鳴が銃声に!
平和は脆くも崩れ去り、命の値段が覆る!
さぁ、靴底の焼けつくまで――私と踊り明かしましょう!

ナハトの私兵

【懸賞金額:5000ゴールド/1人】
【罪状一覧:第二市民街のごろつきの統率、酒場の襲撃】
【補足情報:揃いの制服を纏い、威圧的な風貌】
――ナハトの私兵・手配書

【懸賞条件:生け捕りのみ。決して殺すな】
【注意事項:集団戦闘において、高度な統制を見せる】
【特記項目:彼らの元締めは、手配の対象外】
――ナハトの私兵・手配書

れる輝竜・アーサー

ランスロット団長、強いしかっこいいし本当にすごい!
よーし!どっちが早く騎士団長になれるか……
勝負だ、モルドレッド!

俺はなりたい。あんな風に、強い騎士団長に。
そして、守るんだ。
皆が安心して、笑顔でいられるように!

れる獅子・モルドレッド

ランスロット団長……バケモンかって思うほど、強い男。
……どっちが早く騎士団長になれるか、勝負だって?
望むところだ。オマエには負けないぜ、アーサー!

オレはなってやる。あんな風に、強い騎士団長に。
そして、変えてやる。
オレ達みたいな戦災孤児が、生まれない良い世界に……。

サムライドリーマー・ミリン

諸国漫遊、異国浪漫!
見聞を広げるため、ご一緒させてください!
旅の隠し味になれるよう、頑張ります!ござるー!

主食でもおかずでもないけれど、料理に必須の存在。
それが故郷に伝わる隠し味……「みりん」!
名に恥じぬよう、精一杯お役に立ちましょう!ござるー!

ドレスアサシン

輝くシャンデリア。色めくダンスホール
壁に一輪、添えられる微笑――射止めたのは標的の心。

息づくステップ。蠱惑的なシェイプとメーキャップ。
夢見の男、煌めく殺意――射止めたのは標的の心臓。

王城司令官

何とか前線送りは免れたぞ。兵士とかムリムリ。
配属替えをしてもらったけど、参謀って何やるんだろう?
……ま!ソレっぽく命令すれば大丈夫か!

作戦は……『よく眠り』『よく食べ』『よく眠る』です。
――王城の司令官の暗号
参謀殿の作戦は『深夜』『兵糧に』『毒を仕込む』だ!
――暗号を解いた、有能な伝令

キャットアドミラル

「同胞よ!錨を上げる……ニャ?もう出航できるニャ?」
「錨が上がってたニャ」「船長、また錨持ってるニャ」
「うるさいニャ!キャッツネイビーズ号……抜錨ニャ!」
――キャットアドミラルと船員たち

「海賊が来たニャ!総員……ニャ?敵が慌ててるニャ!」
「船長が錨投げたからニャ!」「船体に穴開いたニャ!」
「好機ニャ!敵艦に衝角を、ぶち込んでやるニャァア!」
――キャットアドミラルと船員たち

無暁残党

同胞を殺され、未来を貶められた恨み、忘れはせん。
だが、堕ちた太陽は新たな道を進み始めた。
我らはそれを見定める……この国の明日の為に。

満月の下、彼らは街に潜む外道を排すべく暗躍する。
たとえ人々に恨まれても、復興のために悪を除く。
その名はイズニアの月――無暁。

ムササビの伝令兵

森林のムササビが乗るのは、ただの風。
戦場のムササビが乗るのは、勝利への追い風。
――戦場の動物から学ぶ指揮官入門書

「隊長!ムササビが動きません!」
「今は逆風ってことだ!」
――ある戦場の隊長と部下の忙しない会話

ブレイドライツの小隊長

真実の月とか偽りの太陽とか、簡単に確執は拭えねぇよ。
けど、ずっといがみ合ってるのも違う気がする。
だって、この国を好きな気持ちは同じなんだからよ。

太陽の下、彼らは困ってる人々に声をかけて活躍する。
時に厳しい叱責を受けても、復興のために善を積む。
その名はイズニアの太陽――ブレイドライツ騎士団。

結束騎兵

騎馬の利点は盛り沢山だ。荷運び、偵察、奇襲に伝令。
なんといっても……仲間の元へ駆け付けられるのがいい。

俺は単なる、何処にでもいる兵士だけど。
こいつのおかげで、たまには勇者みたいな台詞を吐ける。
――よう。お困りのようだな、助けに来たぜ。

アサルトナイト

行くじゃんね!やるじゃんね!
とにかく前に進めば何とかなるっ!
――進藤カズキ

こーげきは最大のぼーぎょ!
攻めて攻めて攻めれば、いつかきっと勝てるじゃんねぇ!
――進藤カズキ

アサルトバンデッド

貴族どもには猫に小判!オレが手本を見せてやるぜ!
一等イカした、金のバラ撒き方ってやつをな!

猫に鰹節ってね!ダメだぜ、使わず貯め込んじゃ!
やっぱ金は、世の為、人の為、猫の為に使わなきゃ!

アルセーヌ・ルパン

熱砂の涙はいただいた。
――アルセーヌ・ルパン

亡き母君より、16のお祝いを。 
――母君の友人より

帳場ガエル

都人は毎日大忙し。だけど命が一番のお宝ゲコよ?
そこの旦那、疲れた顔ゲコ。当旅館で安らいでってゲコ。
……噂は聞いてる?そら嬉しいゲコ。では一名様ご案内!
――都外れの怪しい宿にて、一日目

では、ごゆっくりー。……あーダル。最近平和過ぎゲコ。
安らぎじゃなくて、本物が欲しい客はまだかゲコ―?
いまの旦那はどっちゲコなぁ。いい加減腕鈍るゲコ……。
――座の三席・カエル小僧(隠し名)の独白

大将・タケツミ

仏頂面を引っ提げて、今日も今日とて偉丈夫が行く。
さすれば不思議、いやいや当然。たちまち宴の大所帯。
花弁の如くに集まる人の、中心、彼は大いに笑う。
「っか!仕方ねえ、折角咲いた場、盛り上げてやるか!」

ぶっきらぼうですけど、とっても優しくて、格好良くて。
どんな騒動も、その手にかかれば見物の華に早変わり!
だから皆さん、タケツミさんが好きなんです!わふーっ!
――憧れの飛躍・イツルギ

グレートシーフ

王族ってのは、どこに目ぇ付けて座ってるんだか。
頭に気を取られてるから、足元がお留守になるんだ。

「地下の宝物庫から、国宝が盗まれていた!?」
「冠を盗まれた際の騒動の隙を突かれていたようで……」
――ある王宮の宝物庫警備担当者たち

ルミナスヒーラー・リララ

お待たせしました、お姉さま方!
単独任務を終えて帰還いたしました!
ルミナス騎士団として、わたくしめも戦線に合流します!

これでようやく、私たちの力を発揮できます。
――光灯すルミナスメイジ
もはや恐れるものはない!ルミナス騎士団、進行開始!
――剣戟のルミナスナイト

ルミナスランサー

待ってましたぁ!よーやくアタシの出番だな!
これまでじぃーっとしてた分、思いっきり突っ込むぜ!
ルミナス騎士団は、こっからが本気の全力だぁぁー!

ま、待てランサー!あまり一人で突っ込み過ぎるな!
――剣戟のルミナスナイト
作戦で大人しくしてた分の反動が出ているようですね。
――光灯すルミナスメイジ

神速のクイックブレーダー

止まって見えるぜ!
へぇ。瞬きなんかしてるとは余裕だな?
その呑気な顔面に、何発叩き込んでやろうかね!

俺の速さに痺れな!
お前が一歩進んだ時点で、そいつはもう周回遅れだ!
瞬きの間に、俺の速さは先へと進む!

剣戟のルミナスナイト

貴公らがこの名を忘れることはない!
我らは断ち斬る光!闇ある限り、戦い続ける者!
いくぞ、皆!ルミナス騎士団、進行継続!

よっしゃ!アタシがいくらでもブッ飛ばしてやる!
――ルミナスランサー
何度でも、いつまでも!わたくしめたちは戦い続けます!
――ルミナスヒーラー・リララ

機械反乱編 イザベル視点3

イザベル視点

《7章 連番個体》

あらすじ

感知した信号を追ったテトラは、ルナを連れて戻ってきた。イザベルはルナがテトラの連番個体、妹に当たる存在と行動を共にしていることを知る。

 

イザベル

「はぁっ!」

「……ふぅ。もう安全かしら?」

「なら……内部構造を調べてみようかしら……」

テトラ

「おぞらく、これらは揺らぎが発生しないよう制御された個体です。なので、揺らぎが起こることはまずありません」

イザベル

「……まぁ、ベルフォメットが造ってるんだものね」

テトラ

「肯定します。ですが、絶対ではありません。心とはランダムなものですから」

イザベル

「……」

「……あまり、気分が乗らないわね」

(……生物を解体するのなら、気にもならないんだけど。人間になったかもしれないものだって、考えると……その可能性を摘み取ってるみたいで……)

「少しだけ…可哀想」

テトラ

「……イザベル。お待たせしました」

イザベル

「お帰りなさい」

ルナ

「……お姉さん?」

イザベル

「ル、ルナちゃん!?」

マンマル1号

「うワ!もしかしテ、ルナの友達?」

イザベル

「……」

(まんまるいわ……)

ルナ

「違うよ。お姉さんは、ルナの……なかま、だよ」

テトラ

「マンマル1号の信号と共にいたのは、彼女、ルナでした。機械歩兵と交戦中でしたが、問題なくお連れすることが出来ました」

イザベル

「そうだったのね……」

(ユアン、ルナちゃん、ユリアス・フォルモンド……テトラの言葉が正しければ、この世界に来れたのはこれで全員ね)

イザベル

「……ルナちゃん、大丈夫?怪我はない?」

ルナ

「……うん、平気だよ。あのね、ルナ……機械のお姉さんとお話ししたいの」

イザベル

「……テトラと?」

ルナ

「うん。ルナね、あの子とトンネル作って遊んだんだ。冒険ごっこもしたよ。あの子と、あとガシャガシャと」

イザベル

「……」

テトラ

「……あの子とは、私の妹、エンネアのことでしょう。ガシャガシャ、と称する個体はこの世界には居ませんが……」

マンマル1号

「んン?」

テトラ

「……おそらくは、彼のことかと」

イザベル

「なるほどね」

テトラ

「ルナ、私と何が話したいのですか?」

ルナ

「えっとね……。スクラップ山の、あの子のことなの」

テトラ

「――なるほど。つまり、なぜ私とエンネアが離れた場所に居るのか。どうして会ってはいけないのか、それを聞きたいのですね」

ルナ

「うん……。ねぇ、どうして?」

テトラ

「……エンネアは、私たちの中では最も優れた才能を持つ、最新型です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

眷属への

ヴァンピィちゃんのけんぞくぅにしてあげよっか?
――吸血姫・ヴァンピィ

不穏なる

夢に抱かれて眠るなら、夜はお前を包んだだろう。
闇を恐れて隠れるならば、夜はお前を許しただろう。
嗚呼、夜を知らぬ愚か者よ。相応しき結末を知れ。

死霊

人々の憎しみから産まれた負の影。人間の心に寄生し、歪みと生命を吸い上げ、昏い力を蓄える。

世界に憎悪が在る限り、昏き影は高まり、肥え続ける。やがて其の体躯は巨大な恐怖となり、光や希望を闇の中へ葬り去るだろう。

呪剣吸血鬼

夥しい程の死が、溺れる程の血が、この魔剣を目覚めさせるの。だから殺す。もっと、もっとね。

あぁ、死が…血が溢れる。今こそ、目覚めの時。じゃあ、殺戮を続けましょう?魔なる切っ先が赴くままに、夥しい程の死を、溺れる程の血を!

ギルティブラッドメイデン・ブラー

我が翼、その真実の姿は狭間の中に。
即ち、この身は聖別の乙女《セイントメイデン》!
されど、この身は堕落の乙女《ダークネスメイデン》!

「純白との契約、漆黒との密約……
我は今、運命を選ばん……!」
「はぁ……今度は何にハマったのかにゃ?」

姦淫信者

今、掻き回せ。
恋愛運命、人への感情、それ即ち幻覚、幻の刻印。
事に及べば理性も消える。
愛好、差別、区別無し。

約定の二、好くことなかれ。
同好の士、生涯の伴侶、大義の妨げに他ならない。
愛好は捨て去り、ただ、己が相手を知れ。
――『姦淫の城』、使徒の言葉

ヴァンパイアスレイヤー・ルシウス

最初の戦いは、ゴブリンへの復讐だった。
次の戦いは、傭兵として戦に身を投じた。
戦いから逃れ得ぬなら、この剣、怪物を屠る白刃とする!

「兄さん、いつも危ないことばっかりして心配だな……」
「少し落ち着いたらいいって、フィーナちゃん思うなー」
――ティナとフィーナ

銀矢狩人

知っているか、吸血鬼。人は弱いが、独りじゃない。
連なる人間の執念が、いつか貴様を滅ぼすぞ。

認めるよ、吸血鬼。貴様は、矢の一本など意に介さない。
しかし。俺の次、その次の矢が、貴様を狙い続けるぞ。

ルージュヴァンパイア

一刺しはルージュの口付け。満足したかい?
……足りないのかい。じゃあ、もっと紅くなろうか。

刀身はリビドーの鼓動。今夜は吸ったね。
あれ……吸ったのは君?刺したのはボク?忘れちゃった。

吸血鬼

恥ずかしながら欲張りなの。一滴一口、とても足りない。
ですからこの棘、薔薇の牙……一度に沢山流しましょう。

薔薇の棘こそ私の牙。全身啜って差し上げます。
ああ、花にやる血はないわ。咲くのは私、そうでしょう?

愛絶崇拝者

次なる災いが訪れた時、石板もまた現れた。
世界が新たに授かったのは、青き石板。その右方。
記されしは愛絶なるもの。多くの者がまた集う。
城の者たちは約定を掲げて、攫った贄を積み愛絶を為す。

ドアマンバット

――天上を超える、悪魔の奉仕《ホスピタリティ》――
欲を知り尽くしたエキスパートが、天井なき欲に応える。
今、抱えきれぬ望みと対価が、幸福に換わる。
――アンダーグランドホテル、紹介文①

風格はある、品格も良し――まあまあのホテルだな。
どれ。悪魔の歓待が如何程か、評判を確かめるとしよう。
対価なら潤沢だ。領民より集めた血税があるのでね。
――ふんぞりかえる諸侯

沼地大蠍

あー大丈夫大丈夫!あいつの毒なら気にしなくていい!
あんなのに襲われたら、毒とか関係なく死ぬからね!
――手慣れた現地ガイド

現地ガイドは手早く死んだ。見つかり狙われ、諦めて。
残された魔物研究者は、迫る鋏を見て思う。
……せめて。苦しまず、毒であっさり死にたかった。

魔刃吸血鬼

血よ、死よ、痛みよ。溶けて混ざりし、呪いの全てよ。
今こそ、新たな目覚めの時。開いた瞼が二度開く。
私たちの殺戮は、ここからまた始まるの!

貴方が私を選んだように、私も貴方を選んだの。
離さない。ずっと一緒。血も死も痛みも、全部山分け。
呪われるなら諸共に――さあ、行きましょう!私の魔剣!

血牙

貴き血を注げば、影は眷属と化す。

処刑人

あぁ!やっと血が吸えるって斧が喜んでらぁ!

変装

「業深い婆さんだとは思ってたが、ここまで毛深かったかね?」―赤ずきん・メイジー

血統発現

その血、喰らうに値せず。

姦淫口付

さぁ、目を閉じて。
パトスの海に種を堕とそう。

インサニティ・マナ

母より子らへの贈り物。
夜の住人が受け取ったのは、狂気を象る衝動のマナ。
正気を蝕み変貌させるために、マナは彼らに力を齎す。

禍々しき侵食

微かでも人々を脅かすなら、あの吸血鬼は看過できない。
きにナるのは、やつのきミョうなチかラ。
あレはイッたイ……ソウカ。リカイ。モタラス。狂気ヲ。
――あるヴァンパイアハンターの走り書き

バットノイズ

牙より速き、魔の音波。

ブラッドフォール

せいぜい、笑える死に様を見せてみろ。
――血餓の女帝

 

この力、お姉様のために!
――狂恋の華鎧・ヴィーラ

銀矢乱射

「あのバケモノ共に弱点はない」
そう言って、狩人は笑った。
「だから、狙いを定める必要もないのさ」

ライフリカバリ

機構の命は紡がれる。創造主の生んだ残骸で。
古代の機構を身に宿し、破滅の楔は抜き去られた。
「これは嬉しい誤算だね……では行ってくる。妹よ」
――ナテラの軌跡・11

憎悪する愛絶

「私は私、君は君。この憎しみも、交じるがために」
――愛絶の姦淫・ヴァーナレク
「あれこれ理屈、好かねえこと。野暮ったくて困りんす」
――ブラッドロード・ユヅキ

殺意塗布

施された術は、命と尊厳を奪う悪魔の誘い。
悪魔のせいにしてもよい、という言い訳だ。

底無しの契約

最も飢え、最も渇き、最も満ちぬ、素晴らしきお客様。
貴方様の欲と器が本物ならば、是非、この契約に同意を。
本物の、極上の、比類無きサービス、提供致しますわ。
――アンダーグランドホテル、総支配人の誘い

残酷

残酷な最期に、覚悟を決める暇があるとは限らない。

 

つったかたー。
――モモンガ

鮮血花園

鮮血により、魔界の薔薇は赤くなる。

約束一輪

首筋の刻印に代え――
――冷たき肌に贈られた、餞別の一輪。
寄り添う螺子は、華々しき舞踏の思い出。
――ナテラの軌跡・13

鮮血首飾

眼を眩ます輝きなど、喉を刺す渇きに比べるべくもない。
吸血鬼の社交界に於いて、美よりも美味こそ格式高い。

ナイトメア

夢の中でまでつらいコトを思い出すなんて、かわいそうな子…。アタシがその呪いごと、アナタの夢をじっくり食べてあ・げ・る!

夢の中でまで怖いコトに悩まされるなんて、カワイイ子…。アタシがその悪夢を、優しく美味しく食べてあ・げ・る!大丈夫、もう何も残らないけど、苦しむ必要もなくなるんだから…!

スウィートヴァンパイア

今晩は何を頂こうかしら?私の飢えを満たすのは、人間の生き生きとした…ふふ…分かる?

そう…輝きに満ちた人間の命ほど、素晴らしいご馳走はないわ…!明日への希望、人を愛する気持ち…全部食べてあげる…!

リリム

ねぇ、アナタちょっといいカンジだねっ。アタシとイイことしようよっ。みんなには内緒…よ?

ねぇ、アナタちょっといいカンジだねっ。アタシとアンナコトやコンナコトしようよっ。ね?そのまま目を閉じて。動いちゃダーメ。

ヴェノムコブラ

傷付いた鱗から流れ出るは、猛毒の血。その毒蛇を仕留めるならば、一撃で済ませることだ。

毒蛇の体内に流れる血は、肉を、骨を、鉄をも熔かす。仕留め損なえば、死が待ち受けるだろう。

レイニーデビル

誰もが私を雨の悪魔と忌み嫌うわ…。雨は時に、恵みを齎すと言うのにね…。

止まない雨に打たれ続けて…凍えてしまったわ。…ねぇ、貴方の暖かな命の炎を下さらない?

ブラッドウルフ

間違っても、魔狼を手懐けようなどと思わぬことだ。下手に近寄れば、手どころか腕を噛み千切られることになるだろう。

魔狼は冷徹なる狩人だ。獲物の匂いを嗅ぎつければ、地の果てまでも追いかける。その腹が血と肉で満たされるまで、疾走を止めることはない。

モルモ

なぁに?迷子なの?フフ…ニンゲンってアタシ大好きよ。可愛くって、いい匂いがして…何より血が甘くておいしいもの…。

ごちそうさま…貴方の血、クセになりそうなぐらいおいしい♪このまま使い魔になってついて行くのもいいわね…フフ。

ダークサモナー

私ね…悪魔に禁術を教えてもらったの…ねぇ、どんな術なのか…知りたくない?

ほら、見てよ!…ふふ!禁術ってすごいわね。力が溢れてくるわ!…え?私の姿?…どうかした?

享楽悪魔

むむ?楽しそうなことをしているな?わらわも混ぜるがよいぞ!

ふはは!雑魚の命で遊ぶのは実に愉快じゃ!どれ、もっと楽しませてもらうかの!

サーペントチャーマー

ワタシの蛇は狂暴なの。変なコトしない方が身のためよ?

ワタシの蛇は狂暴なの。変なコトしたら噛み殺しちゃうからね?

吸血姫・ヴァンピィ

こらー!ヴァンピィちゃんのけんぞくぅをいじめたらダメなんだからね!

ヴァンピィちゃんが来たからもーだいじょーぶ!ヴァンピィちゃん、最強ですので!

ヴィオンデューク・ユリウス

私は《雷迅卿の騎士団》の一人…とは言っても、剣術に秀でているわけではないんだ。研究を主としている学者、と考えてくれ。

この研究の果てに…私は人智を超えた力を手に入れるのだ。そして私は…自分の使命を果たす。…どんな使命かって?ふふっ…多くの人の救いとなることだよ。

糸蜘蛛悪魔

我が庭を護りしは、貴く真白き我が粘糸。絡まったモノが何であれ、それは等しく我が敵、我が餌よ。

我が粘糸が貴様の行く末を決める。絞め殺すか、絡み潰すか……選ぶのはこの私なのだよ。

バフォメット

山羊の頭を持ち屈強な肉体を誇る魔人戦士は、魔神に祈りを捧げ多数の悪魔を呼び醒ます敬虔な神官でもあった。

魔人は自身も強大な力を有していた。杖ともなる三叉の槍を一振りするだけで、大国は業火に包まれ灰燼と帰した。

悪魔・ガレット

キミの笑顔を守ってあげるよ。運命だって、俺だって、たまには気紛れを起こすものさ。

俺とキミの間にあるのは、きっと永遠の運命じゃあない。けれど、それもまた運命さ。

トーヴ

「ねばらかなるや、その体躯。くるりくるりと、きり穿ち、鳴くがよい、遊ぶがよい」―『在らぬものの詩』

「おさなごのように邪気なく、ふらふらと踏む足よ、異形ながらに愛おしきものか」―『在らぬものの詩』

狼少年

「あるところに少年一人。生まれながらの嘘つきで、「狼来たぞ」と叫んで回る。街の者たち散り散りになり、残った少年、街を荒らした」―『虚偽の末路』、第一章

「金銀財宝盗みとり、少年一人で高笑い。遠方より蹄鉄の音、狼退治の騎馬隊あらわる。少年慌てど時遅く、狼少年その日に討たれり」―『虚偽の末路』、最終章

スコルピオ

狩りとは大地から恩恵を受け取る儀式。
故に敬意を払い、いかなる時も謙虚であれ。
さもなくば、汝を狩る者が現れるであろう。
――『オリオンの蠍』、第五章

数多くの獣を狩りし英傑も、その毒には敵わない。
痺れ、眩暈、吐き気に頭痛。
頭の痛みが消えた後には、二度と目覚めぬ眠りが待つ。
――『オリオンの蠍』、第八章

デビルシープ

夢で羊を数えていると、時折ソレが紛れ込む。
姿形は羊に似るが、草は食わずに心を食らう……。
――悪魔の子守歌

夜を重ねて年月重ね、お前の心は消えていく。
黒き悪夢も今宵で終わる、残るは虚ろなお前だけ。
――悪魔の子守歌

硝子刃悪魔

私が力を貸してやろう!
……何っ、必要ないだと!?
ど、どうせ私なんて、私なんてっ……!

私が力を貸してやろう!
……何っ、もう間に合っているだと!?
そ、そんなことを言うなっ……役に立つぞ……!?

いのカカシ

ほ、本当に動いたんだって!
嘘じゃない!
見ろよ!あいつに噛まれた傷だ!
――農村の男

だから俺は言ったのに!
嘘じゃないって言ったのに!
見ろよ!あいつが何もかもを奪っちまった!
――農村の男

銀鎖使徒

吸血鬼よ。穢らわしき種族よ。
その偽りの不死、我が銀鎖を以て暴いてやろう。
哭け、白銀の鎖!

巻き付き、絡みとり、その身体を浄化する。
女神の祝福を受けし銀鎖の前では……
貴様らは、狩られるべき獲物に過ぎん!

吸血鬼・ヴァーニア

今夜はずっと、貴方と共に。
貴方がもし、望むのならば……
貴方の色に染まりましょう。

今夜はずっと、貴方と共に。
貴方がもし、願うのならば……
この夜を、貴方の色に染めましょう。

しのサキュバス

「男漁りも飽き飽きね、楽しいことないかしら?」
「お嬢様、ダンスなどはいかがでしょうか」
「コウモリと踊ってどうするのよ」

「惚れられるのも飽き飽きね、楽しいことないかしら?」
「お嬢様、歌を歌いましょうか」
「歌じゃなくて鳴き声でしょうに」

双石悪魔

貴方の心を水晶に……そう、重ね合わせてください……。
蒼き道か、紅き道か……
貴方の心はどちらを選ぶのでしょうね……。

この水晶はまさしく鏡……貴方の心を映し出す……。
輝けばそちらが貴方の運命……。
蒼に染まるか、紅で彩るか……その心で選んでください。

狂恋華鎧・ヴィーラ

嗚呼、お姉様……
お姉様は何時如何なる時もお美しい……
私のすべては、お姉様のために……。

すべてはお姉様のため……
この力、遺憾なく発揮させて頂きます。
さぁ、いきますよ……シュヴァリエ

えたハムスター

可愛らしく見えるって?
ただ可愛いだけのモンが、
こんなトコをうろつくわけないだろう?
――荒野の冒険者

自分は危険でございます、なんて触れ回るのは、
間抜けか草花だけってもんだ。
コイツはそのどちらでもないのさ。
――荒野の冒険者

姦淫従者

今、掻き回せ。
四足の獣、二足の獣、翼持つ者、持たぬ者。
違いはあれど、混じるに害なし。
嫌悪、差別、区別無し。

約定の一、嫌うことなかれ。
己が性格、性質は大義に捧げよ。
嫌悪は捨て去り、ただ、己が相手を見よ。
――『姦淫の城』、使徒の言葉

デビルレイダー

私は道を踏み外した。
偶然じゃない、私がそう願ったのさ。
この腕があれば……誰も私を踏み躙れない。

私は道を踏み外した。
悪魔と契約したからじゃない。その前から、ずっと。
路地裏で泥を啜った私は……もういない。
ここに居るのは強者、踏み躙る者だ!

片翼悪魔・ピユラ

私は、自らが自らたる所以を失った……
……とても情けない悪魔です。
こんな私でもいいと言ってくださるなら、
あの、私……捨てられるまで、ご一緒しますから!

私はまだ不完全で、きっとあなたに相応しくない。
……でも、あなたがそれでもいいと言ってくれるなら、
それはとても嬉しくて……全部、私の勇気に変わる!
私に出来ることは少ないですけど……全力で果たします!

イカベルセルク

お前が率いる者共は、月光で遊ぶ童に過ぎん。
――人狼の王・ヴァルツ

貴方の蛮行、その全て……月は必ず見ています。
――新たなる女王

人狼リベルテ

リベルテは駄目な子です。鼻も駄目、耳も駄目なんです。
でも、芸は……芸だけは出来るです!
火の輪潜りも、軽業も、教えられたですから!
ちょっとでも笑ってくれたら、うれしーです!

憐れな子。哀しい子。
私の前に現れた――私の罪の象徴。
……私には、貴方と関わる権利がありません。
――人狼の女王・ルーナ

獄炎のデーモン

空に雲、風が凍って、白い雪!
縮まって、震えて……ほら、冬なんて嫌いでしょう?
ねぇ、私が守ってあげましょうか!
寒さから、凍てつくものから……この灼熱で!

空に雲、風が凍って、白い息!
かじかんで、餓えて……冬なんて最悪!
だから私が燃やして、溶かし尽くす!
白に染まる世界を、赤に染めてあげましょう!

バロン・ダブルフィール

「……いけ好かない。アレもコレもソレもドレも……!」
「アタシらに逆らうなんて、良い根性してるじゃない!」
「醜い終わりをくれてやる……泣き叫べ。」
「コイツで終わりさ!フィールフォールフュージョン!」

「どいつもこいつも、何故邪魔をする……!?」
「せっかく美しくしてあげたのに……いけ好かない!」
「目玉の腐った奴ら。もういい、かき混ぜてやる……!」
「トドメだよ!フィール!フォール!フュージョン!」

真紅抗戦者・モノ

この心のために戦う価値がある。
いやね、ワタシはまさに心からそう思ってるんだよ。
……鋼の塊がこんな風に言うなんて不思議かい?
確かに、ワタシは鋼。しかしこの身に心あり。

案外悪くないものなんだよ。
心があるから笑えるし、こうして愉快に話も出来る。
楽しいことを楽しいと感じられるんだ、素晴らしい!
……まぁ、心が無ければ、悲しみもないんだがね。

ギアスネイクテイマー

核による変質の影響は、新たな発見を生み出していた。
機械に適合した蝙蝠、アーマードバットが現れれば……
機械に適合した魔獣を操る者たちも、同じように現れた。
――魔界潜入の記録・1

こーもりー……じゆうー、かっこいー……けど……
いっしょー、もー……しあわせー……。
へびー、なかまー……。すごく、だいじー……なの。
――ギアスネイクテイマーからアーマードバットへ

めく悪鬼

不定形の肉体は闇。
負の感情が組み上げる、命の似姿。
今再び、意識の隙間へ忍び込む。

この世から憎悪は消えず。
悪意は犇めき、姿を変える。
誰もが抱える絶望が、悪鬼の姿で再び蠢く。

ルインドリーム・ナイトメア

本物のヴァンパイアに会ったら大変よ?
彼女は心も身体も貪って、帰ってこられなくしちゃうの。
アタシは優しいから、素敵な夢を見せてあ・げ・る!

「夢の中で勉強出来たら、ルゥも赤点回避ですぅ!?」
――マナリアの新入生・ルゥ
「その夢、最後はアタシが食べるのよ?」
――ルインドリーム・ナイトメア

レラジュ

私の矢で敵の体を壊疽させ弄ぶ……と。承知しました。
こちらの狩りの計画ですが、精度の向上が可能です。
つきましては、今だけお得な追加契約のご案内を――。

私の術で敵陣営に論争を齎す……と。承知しました。
最後にお名前の記入と血印を以て、契約完了と致します。
……では次に、予備計画のご案内に移らせて頂きます。

みし蝙蝠

あれは異例の新種だ。なんだ?あの異彩を放つ翼は。
すグにオいかけなクては。スバらしイだいハッけんダ。
シかしアのツバサ……カタチニシタ?ヨウナ?狂気ヲ。
――ある学者の走り書き

レイレイレイサイサイサイ。ノ蝙蝠。
オカシイ。ナゼ?ヘン。アタマ。
ツバサ?オカシイ?トマラナイ。狂気ガ。
――歪んだ走り書き

夢魔新参

手引書によると、一流夢魔の道は一日にしてならずっ。
先輩の教えにならい、日々精進ですね!んー、ちゅっ!
どうですかコウモリちゃん、今の私、イケてました!?

おや、向こうの方から悪魔の方々がぞろぞろと!?
これは実っちゃいましたか、私の努力が!やったね!
……むむ、あっちの先輩が目当てでしたか!やっぱりね!

アンテロープウォーリアー

――『狂戦士の碑文:二枚目(上)』
曲角獣、肉、硬し。だが、噛むほど、美味。
倒す時、同様、殴り、殴り、ほぐす。

――『狂戦士の碑文:二枚目(下)』
その毛皮、我ら、初め、得た。毛皮、歴史、始まり。
曲角獣の、頑丈、得る。毛皮、被り、力、試す。

猪突する狂戦士

――『狂戦士の碑文:四枚目(上)』
猛牙獣の肉、臭みが強い。草を揉み込み、何度も煮る。
臭みの後、残った風味は、鼻に、腹に、突き刺さる。

――『狂戦士の碑文:四枚目(下)』
長爪獣の素早さで、猛牙獣を惑わし倒した。
猛牙獣の、貫く力を得る。これなら奴の、分厚い皮も。

魅惑教鞭・イオ

私、こう見えても新米教師なの。担当は国語だけど、
少女漫画や恋愛小説についても詳しいのよ。
わからないことがあれば、先生になんでも聞いてね。

君、どうしても苦手な科目があるの?
それじゃあ今度の週末、補習授業をしましょ。
先生がマンツーマンでしっかり教えてあげるからね

密約吸血鬼

私と契約……?フフ、いいのかしら……?
チクッとするわよ?それに代償は貰うし、ええっと……
……吸血鬼なのに、正直すぎる?そ、そうかしら?

……嘘をつくのは苦手なの。吸血鬼になってもね。
それに、契約よ?望んでくれる相手としたいじゃない。
それじゃ、いただこうかしら。……痛かったら言ってね?

凶槍戦士

その腕に宿すは魔そのもの、されど握るは魔を討つ槍。
魔へと堕せし肉体は、全て魔を穿つ覚悟の為に。

人に疎まれ、魔に恨まれ、復讐の道は険しく、孤独。
歪なる腕に握る槍は、されど気高く月下に煌めく。

月下人狼

――其は《月》、示すは《不安》。
怯える者の下へと現れ、自らの身を備えとする。
未だ幼く、未熟ながらも、弱気を喰らう獣である。

――其は備え、恐怖を踏みつけにする者。
幼き身なれど勇敢に、月光の下に吠え猛り。
主と認めし者の前で、人狼は無二の番人となる。

ラッシュインプ

よく伸びる!すっごく速い!とっても痛い!
どうっスか、あたしのお手製ウィップちゃん!
これがあれば、無個性インプとは言わせないっスよー!

……ふぎゃぁっ!?母ちゃん、急に入ってこないでッス!
何そのカッコと武器、って、な、なんで笑うんスか!?
あたしだって、インプの何たるかを考えてるんスからー!

サードニックデーモン

あァあァ、びいびいと喚くんじゃねえよ、興奮すンだろ。
安心しろ、殺しゃァしない。まっ、生かしもしねェケド。
壊して直して愛でてやっから、存分に甘え尽くしな?

人は好きだぜ。脆いのに頑丈で、弱ェのにしぶとくて。
けどな、興奮しすぎてたまにチィっとやりすぎちまう――
……あは、泣-くなって。それ用のは、別にあるからよ?

闘志人狼

闇裂く高速。これでもまだ加速途中。止めなくていいの?
ま、無理か。目にも留まらぬ速さ、追いつけないでしょ!

闇裂く超速。これが私の最高速。止められなかったわね。
当然か。目にも映らぬ速さ、もう見えもしないでしょ!

クラップスデビル

君が期待のルーキー君か。下のフロアで勝っただろ?
カムアウトロール、始めよう。おっと下とはコツが違う。
「相手を」間違うな、要は手の中。君に突破できるかな?
――カジノ・ダイヤモンド:サファイヤフロアにて

セブンアウト、おめでとう。目に加えてカンも良いね。
レンズもピントの距離がある。賽の目ごまかす術も同じ。
「はかるが」正解、賽との距離を。本当の数字はそれさ。
――カジノ・ダイヤモンド:サファイヤフロアにて

ショーダウンデーモン

まあまあここまで来ちゃったの!あらあら期待も特大ね!
ではではコール?レイズ?このテーブルの皆が待ってる!
「真の」イカサマは物に仕込まない。さあ暴いて頂戴な!
――カジノ・ダイヤモンド:ルビーフロアにて

フィフス・ストリート!……おやおやご立派な冷静さ!
私を含めたテーブルの皆が、グルなんだとわかったのね!
「博打」も連携が大事なの。実は念話で相談してたのよ!
――カジノ・ダイヤモンド:ルビーフロアにて

イビルウルフ

生きとし生けるを喰らい、駆け回る乱暴狼藉。
狼は荒野を喰い荒らし、遂に獲物を狩り尽くす。
喰うものを失った狼は、不毛の大地に選択を迫られる。

狼が選んだのは魔獣を狩る事。その血肉が変化を齎す。
魔の力を得たものが残り、それ以外は淘汰される。
結果、荒野の狼はイビルウルフに差し換えられた。

自由ける・スカル

ヒャァハァァ!オレ様は必ずビッグな男になってやらぁ!
ビッグ?ビッグっつうのは……あれ……え~となぁ。
とにかくなぁ!オレ様は誰よりも自由な男になるんだよ!

ワンちゃんを苛めるクソ共!引きずりまわしてやろうか!
暴れるぜェ、スカルジュニア!
ヒャッハァァァァァァッ!祭りの始まりだぁッ!

デコレーションデビル

どんな命もオーダーメイド、一点物の高級品!
それを叩き割るんですから、安物じゃあご不満ですよね?
ご安心を!贅を尽くした双斧で、素敵に逝去くださいな!

ダイヤと石がぶつかれば、必ず石が割れるように!
価値あるもので叩いたら、命もキレイに割れるんです!
ご照覧を!豪華絢爛な大斧の、命より高価な一撃です!

衝動人狼リベルテ

リベルテ、とっても良い子なんです。
昔は何にもできねーって、叩かれて、怒られたけど……
今は引き裂いて、噛みちぎって、吠えるんでごぜーます!
そうしたら――もう嫌なこと、されなくなったんです!

悪い子だったリベルテは、ずーっと我慢してたです。
でも、今は良い子でごぜーますから!
嫌なことがあったら、息を変えて、目を光らせて――
――グォ、ォ、グオォォォォッッッ!

永劫吸血鬼・アルザード

そう、この世界は最悪だ。救いなど、何処にもない。
ありもしない物を探すより……酒に浸る方が余程良い。
為すがまま、あるがまま。いつかの未来を懸想して。
さぁ、盃を干そう。せめて、酩酊の中にいられるように。

かつては世界を嘆き、怒った。今は……ただ、疲れた。
オレは野に咲く草や花。何も為さず、ただ在るだけ。
喧騒に紛れて盃を干すも、夜風に吹かれて瞼を閉じるも。
戯れさ。全ては等しく――興が乗る、乗らんの話だ。

紅魔淑女・ロゼロッティ

黒いドレスを着ているの。わかって?
魔力は失う、道には迷う、吸血鬼なんかと間違われる。
これじゃ哀れでポンコツな絶世の美女じゃない……うぅ。
可哀想でしょ?じゃあ慰めて。傷ついた私を甘やかして!

紅いドレスを着ているの。わかって?
夜を従え、魔の頂に君臨する超スゴイ紅魔……それが私。
これじゃ世の幸せを独り占めする、絶世の美女じゃない!
素敵でしょ?じゃあ褒めて!全力で私を甘やかして!

ブラッディピクシー

愉快な顔ね。この黒い翅が、そんなに面白い?
清い朝露の代わりに、濁った血を飲まされ続けた結果よ。
憐れまないで。私は自ら、強かに生きる為に染まったの。

時折、昔の私みたいな子が、助けを縋って訪れる。
そんな子の、まだ白い翅を、私はそっと押してあげるの。
大丈夫。あの赤黒い味わいもすぐ大好きになるわ、って。

ハーベストデビル

あは、は、は、ざまあみろ。遅すぎるよ、死神ども。
死の間際にだけ現れて、魂を刈っていこうだなんて。
その鈍い鎌より遥か昔。一流は、命ある内に刈るんだよ。

肉が腐り、骨が朽ちる様に、魂だって鮮度を持つのさ。
果実と同じだ。腐り落ちる前、熟した刹那に刈ればいい。
そういうわけで、ごちそうさん。鎌を磨いて出直しな。

 

あは、は、は、ざまあみろ。遅すぎるって、死神サン。
死の間際にだけ現れて、魂を刈っていこうだなんて。
私とこの子たちの方が、ずっとずうっと疾いのさ。

肉が腐り、骨が朽ちる様に、魂だって鮮度を持つ。
食べ頃は一瞬なのに、死神サンは分かってないね。
そういうわけで、ごちそうさま。食べ残しでも漁ってな。

悠久真紅・モノ

そうだね。今、ワタシの心は戦っているのさ。
明日は何をして、どう生きようと悩むことになるとは。
心とはかくも面白い。環境にこう影響され変わるのか。
不思議極まる。こんな未来、予測の欠片もなかったとも。

言うなれば。拳が口ほどに「モノ」言った……ですわね!
変わっているようでとても誠実、何より楽しく雄弁で。
生まれた世界の違いも、機械と獣人の差も些細なこと。
お手合わせすれば、その方の想いが伝わりましてよ!

デモニックソルジャー

一日でも斬るのを休めば、勘を戻すのに一人は使う。
だからこれも仕方ない。やむを得ずの行動で……
――あ、ばれた?望んで血気に逸ってるだけだって。

剣で斬るのに、剣で斬る以外の目的を乗せてどうする!
斬るのが楽しい!殺すのは面白い!片端からやりたい!
それ以外を謳う奴の方が……僕にしてみりゃ、邪道だね!

 

姦淫隠者

今、掻き回せ。
嫌うことなかれ。好くことなかれ。
交わり混じり合え。集合せよ。
約定のままに、姦淫を為せ。

世界が授かり戴いたのは、青き石板。その左方。
記されしは姦淫なるもの。多くの者が魅入られる。
だが災いが砕けた時、石板もまた砕けて散った。
城の者たちは約定を抱いて、城を捨てて散っていった。

カーリー

鮮血の黒き者、その円月が躍れば百刃しなる闘争の女神。
彼の女神が嗤った時、真っ赤な大河に首が流れるという。
「それ、ママの話。首斬ったら痛いじゃん。できるけど」

殺戮の黒き時、その体躯が舞えば万死を配る暴力の女神。
彼の女神が刎ねた時、狂喜の踊りで大地が割れるという。
「それもママの話。カーリー踊っても地面割れないし!」

銀釘射手

そうだ。ようやく、こっちを向いたな。
いいザマだ。もっと見せろ。たかが人間にやられた顔を。
視線、ぼくに釘付けになったまま、灰になれ。

何かにつけて我が物顔。何様気取りだ、怪物め。
そうはさせない。何もさせない。虫みたいに落胆しろ。
いくら不埒を企てたって、ぼくの銀釘が縫い止めてやる。

れの飛躍・イツルギ

迷い込みし少年を迎えるは、優しき人々、愉快な日常。
手を引かれ、心惹かれ、宴続く日々、ただ温かく。
楽しさだらけの毎日に、想い弾んで「わふ!」と鳴く。
「ぼくも、皆さんの『素敵なにおい』になりたいです!

声がでかくて喧しい。やたらめったら距離が近え。
あの犬っころへの指摘なら、まだまだいくらでもあるぞ。
……っか。その分、どう育つかはちっと面白そうだがな。
――華の大将・タケツミ

狡蜘悪魔

ふむ、憐憫に値する愚昧さだ。私の脅威を忘れたか?
領地拡大、作庭の証たる、蜘蛛達の増殖を見落とすとは。
覚えず、学ばず、省みぬ――故に、何度でも絡まるのだ。

巣の調和乱れて追放とは、寄り合い所帯は難儀であるな。
同情すれども遠慮はせん。我が庭を侵したのは貴様らだ。
悲喜交々を一絡げ――人間模様、食い破ってしんぜよう。

舞踏のソウルミニデビル

……エヘヘ。くるくる踊って、楽しいな、楽しいな。
わたし、しろいものは好きじゃないけど、冬の雪は特別。
キラキラ、キラキラ、魂いっぱい、あるみたい……。

わ、わわわ……ここ、魂の集まる場所だったんだ。
……決めた、決めた。今日はお仕事、お休みの日にする!
食べちゃったりしないから、みんなでたくさん踊ろうね!

女王・ヴァンピィ

次期女王ってよくわかんないけど……ちょっとわかるよ。
ヴァンピィちゃん、このお城が好きですし!
クイーンとヴァイトがいて、けんぞくぅも来るし大好き!
つまり、そういうことでしょー?ねっ?

こらっ!ヴァイトってば、こわい顔しないのー!
……ほんとは優しいのに、ブキヨーってやつなのよねー。
でも喧嘩したらダメだから、ちゅーいしてあげるの。
ヴァンピィちゃんは、ヴァイトのお姉ちゃんですからー!

【シャドウバース】フレーバーテキスト【ネメシス】其の参

人形遣いの

私のモノにしてやろうと思ったのに、
自由を奪われるのがそんなに嫌かね?
だったら仕方ない、命を奪おう。

破壊歌声

もう、ボクから目を離せない!
崇めて信じて祈ってみせて!

異次元からの侵略

空に穴が開いて、別の空が見えたんだ。
――農民の述懐

による支配

人形遣いが糸を見せるのは、
その意図を隠そうとしなくなった時だ。

ドールブレイク

人形の恨みは、人形が晴らす。

運命への反逆

決意と共に、運命を超えよ。
その言葉こそ、反乱の始まり。
「戦いの時は来た。さぁ、共に未来を切り開こう!」

クリスタルキャノン

進歩が発展を生み、発展が進歩を生む。

魔銃傭兵

剣なんて野蛮じゃね?
イマドキはやっぱコイツっしょ!

剣とか相手にならなくね?
最新モデルはやっぱ違うわ!

仮面人形

成り損ない、出来損ない。
主に捨てられ、されども生きる。

成り果てて、変わり果てて。
涙を流せど、仮面で見えぬ。

不定実験体

人の体に、悪魔の血液を掛け合わせて。
獣の臓器と共に、黒鉄の心臓を打ち込む。
我々はその日、何者でもない何かを生み出した。

人でもなく、悪魔でもなく、獣でさえない。
それは水のようにうねり、破滅の如く唸る。
我々はその日、扱いようもない何かを生み出した。

オートマタソルジャー

張り巡らされた糸がざわめけば、
獲物を求めて卑しく飛び付く。
人形は時に蜘蛛に似る。

絡まる糸を滴るは、獲物が流した朱色の雫。
人形は本性を露わにし、欲するがままに喰らい付く。

ハクラビ

意思無き機構は連なり、重なり、
その大いなる意味を果たさんとする。
右の秤には全を。
左の秤には無を。

人の身に縛られし天秤が計るは、この世界の重さ。
善にも悪にも傾かぬよう、其れは天地を調停する。

神秘番人・スピネ

アーティファクトは私の意志で動いてくれる……。
でも、こんなの何の役にも立たない……。
サミシイって想う心はやっつけてくれないもの……。

誰か、私のサミシイを消して……
それで……代わりにタノシイをちょうだい……。
そのためだったら、私……どんなことでも……。

デウスエクスマキナ

アタシは因果を司る絡繰りの神……
世界を平穏にするのも、更なる混乱を齎すのも……
全てはアナタの自由なの……。
さぁ、何を望むのかしら?

因果を変革する刹那、世界は真実の姿を見せる……。
それを何度も繰り返して、繰り返して……
アタシは世界の限界を測っているの……。
さぁ、アナタの限界はどこかしら?

剛腕闘士・ディルク

話すのは、どうにも苦手だ……。
だから俺は……こいつで語る。
新しくなった……この腕で。

話すことは得意じゃないが……
俺も、役に立てると思う。
……共に戦おう。俺も全力を尽くす。

エンキドゥ

造られた土塊、自我無き獣は今やいない。
我は我たる証を知った。
――シャムハトの知恵にてその名を呼ぼう。
――我と並びし英雄王、再び世を駆けようぞ。

天の雄牛が如何なるものぞ。
星の主人が如何なるものぞ。
友たる者に牙剥く者は、神であろうと引き裂くのみだ。
――ただ一人の我が友よ、お前のために命を賭ける。

がりし戦士・シロウ

お前、ロボミっていうのか。
まさか何万年も前の機械兵が動いて喋るとはね。
俺はシロウ、これから俺がお前の整備士だ!
よろしくな、ロボミ!

ロボミに使われていた技術……
これを使って、大切なもののために俺も戦う!
ギガントスーツ着装完了!
シロウ、出撃する!

破壊狂信者

壊せ、壊せ、壊せ。
破壊の果て、ただ一つ残るものがあるとするならば。
それは象徴。世界の道標。
我が手によって刻むだろう。

規律の裏、果てまで終え。
遍く破壊を司るもの、その細部まで模すのなら、
汝は破壊の権化を得る。汝は破壊の資格を得る。
破壊の裏に創造有り。

エンシェントブレイダー・ダイン

流儀だなんて、カッコつけるつもりはねーさ。
ただほら、なんだ。
オッサンだからさ、生き方に筋くらいあるわけよ。
――同害報復。覚悟のあるやつだけ、かかってきな。

力を誇るつもりはねーさ。
この剣に選ばれたのだってたまたまだしな。
けど、オッサンでもさ。夢くらいはあるわけよ。
――勧善懲悪。恥ずかし気もなく言ってやるよ。

レゾナンスハート・ツヴァイ

恐怖。怒り。敵意。哀しさ。――親しみ。それから……
駄目ね。貴方に抱いた心を、私は表しきれない。
貴方は今……私を、どう思っているのかしら。
――リンクハート・オーキス

世界を巡り、心を探す。
造られた意味、生きる意味。知る為に、彼女は進む。
知りゆく度に、心はここに脈をうつ――。

シューティングタートル

メインコンセプト/自律行動する砲術支援
ターゲット/砲塔の積載が可能な動物
本製品のミッション/運搬と戦闘の同時活用
――支配プランの報告書類、Z班

鋼を纏い、機械を背負い、生命の歩みは更に力強く。
咆哮が語る。機械は脇役、生命こそが主役であると。
生命の持つ剛力こそ、進歩の要に他ならない、と。
――機構の論理・2

マインドディバイダー

――其は《剣の二》、示すは《拒絶》。
拓くは道。研ぐは技。それ以外は在る価値もなし。
身に纏う数多の器具で、他者を撥ね退け先へ行く。

――其は使い手、他者も己も拒む者。
無為の境地には何も要らぬ。だが己では己を捨てられぬ。
用いるは数多の器具。自我をも切除し、無心を目指す。

遺物番人・ルチル

戦うのは得意じゃないし、タノシイもあげられない。
……それでも傍にいるって決めたんだ。
だってスピネは、私の大切なお姉ちゃんだから!

ルチルは……私にタイセツをくれた……。
胸があったかくなって……ウレシイ、って思ったの。
――神秘の番人・スピネ

マウンテンドール

強さの最大の魅力、それは誰に従わなくてもいいことだ!
俺は夢を叶えるために、最強最大の人形を作り上げた。
そうして気付いたのだ……これ、俺にも操れなくね?と。
――超絶天才人形師のぼやき

ワレはどうやらデカいらしい。その上結構ツヨいらしい。
デカくてツヨいから、ダレにも従わないでヨイらしい。
……スゲーコマる。ワレ、結構指示待チ人形だから。
――最大最強人形のぼやき

アームメカニック

開発予算は下りてくるのを待つものじゃない!
自分から手を伸ばして、引っ張ってくるものさ!

僕の発明品で喜ぶ子供たちの顔が目に浮かぶよ!
そうとも!この手は、夢に向かって伸びている!

オートマティックメイデン

其は技工に造られし無駄なき装置。役割は救済、防衛。
必要とされる場に参じ、必要とされるように救いて去る。
あるのはそれだけ。思考など、不要極まる機能である。

「神様、神様、女神様。我らを守る、慈愛の化身」
装置の足元で、機能対象者が何かを言っている。
装置は言葉を返さない。対象との会話は、用途に無い。
「我らは彼女に愛されている。なんて幸福なのだろう!」

モノリスクリエイター

未発達に未成熟、幾次元、何処も彼処も幼年期。
うん。それは、とても良いこと、愛いこと。
未完成こそ可能性、期待に応える無垢の途上。
赤子へ贈るこの板こそは――無限を秘めた、発展の階だ。

あるいは滅びの針を刻むもの、あるいは未来で一杯の板。
これを得た次元がどのような前進、後退を促されるのか。
私にはわからない。わからないから楽しい、愉快。
ああ、早く……うんと育って、此処へ遊びに来ないかな。

破壊隠者

壊せ、壊せ、壊せ。
縛られることなかれ。従うことなかれ。
信じよ。果てまで終え。
規律のままに、破壊を為せ。

世界が授かり戴いたのは、青き石板。その左方。
記されしは破壊なるもの。多くの者が魅入られる。
だが災いが砕けた時、石板もまた砕けて散った。
チームは規律を抱いて、変わらぬ崇拝を誓った。

マグナセイバー

『兜の間』のお客様、頭部カメラからの眺めは如何か!
映《バ》えてるならばそれでよし!決め台詞はご一緒に!
文明見参!真倶名誠刃《マグナセイバー》!
――マグナセイバー

武装成形開始!真倶名丸《マグナマル》、高速成形完了!
茶々子は火器管制を!商吉は制御演算をお頼み申す!
さぁ、お客様に示そうぞ!マグナセイバーしか勝たんと!
――マグナセイバー

外界審判者・ノルン

『私』は、命じられるままに動く人形だ。
滅びから民を救う為、民を差し出した。この翼を付けて。
感情など、奪われたはずなのに。『私』は、まだ……?

翼は朽ち、楽園が落ちる。兄だったものが光へと還る。
その瞳が映すは『私』を取り戻してくれた妹。そして――
「自由へ羽ばたけ。ローザと共に」「ノルン、兄さん!」
優しくも、逞しく育っていた……愛すべき弟。

異界転送

次元の果てのどこかには、
お前に相応しい場所もあるだろうさ。

心無決闘

「さぁ、オーキスという存在をかけて戦いましょう!」
「それが貴方の望みなら」
――ツヴァイとオーキス

指揮

君とお前は僕のモノ。
その悲鳴を楽譜に、その涙を楽器にしよう。
始まるは協奏曲、狂想曲……。

アーティファクトスパーク

人の理が無為を無為たらしめる。
人ならざる領域では、無為は束ねられ有為となる。

人形閃撃

鑑賞にはたえない。鑑賞者が耐えられないから。

黒鉄兵士

任務開始!
鋼となって、お前を倒す!

任務継続!
黒鉄となって、お前を討つ!

キャプテン・メテオ

外から見りゃあ、下らねぇもんさ。
でも俺にとっちゃあ一番大事なもんなのさ!
護るぜ!護ってやるぜ!
そのためにこの腕を選んだんだ!

俺の腕は特別仕様でな!
どこへなりともドデカイ穴を開けられる!
舐めんなよ!舐めてくれんなよ!
戦うためにこの腕を選んだんだ!

られし獣人・サフィラ

造られた身体、造られた命。
私という存在に意味など無い――
人にもなれず、獣にもなれない、半端者だ。

私の命に意味などあるのだろうか。
もし、この答えを見つけ出すことが出来たなら、
その時、私は何かになれるのだろうか――。

外界からの侵略者・バジリス

ここが、箱庭の内部……。
あはぁ……俺は辿り着いたぞ!
僅かな結界の綻びを越えて、喪われた伝説の地に……!

何をすれば箱庭が壊れるか……
あはぁ……俺には分かる、分かるんだよ……。
さぁ、丁寧に磨り潰してあげようねぇ……!

外界

神が死んだ世界で、残されし賢人たちは夢を見た。
新たな世界を、新たな因果律を、新たな理を。
幾億の脳を、精神を、魂を繋ぎ、生まれたのは――
一つの機構。一つの個体。一つの……世界。

産まれ出づる新たな世界は、世界の器に収まらず。
世界を喰らい、次の世界を喰らい、肥大化した。
拡張した機構と権能は、自らの名を改めさせる――
――無数に連なる世界の、理そのものと。

アイアロンの支配者・ベルフォメット

価値なんてねぇよ。心なんてバグだ。
だから奪う、踏み躙る。ガラクタらしく消してやる。
私はねぇ、創造主なんだよ。
だから頭が高ぇって言ってんだよ!

笑うな。泣くな。そんな眼をしてんじゃねぇ。
反吐が出るんだよ、ムカつくんだよ……。
……まぁ、いいや。気が乗ったから終わらせてやる。
悲鳴を軋ませて、涙を吹き出して、壊れてしまえ――。

カニカルマンモス

核による変質は、実に様々な発見を生んだ。
試作機械兵を造ったかと思えば、このような機械を造る。
機械が人を模すか、獣を模すか……予測は不可能だ。
――マシンラボの音声データ・1

「最適な形態」への回答が、機械の中で変質している。
技術を扱う人型か、力を用いる獣型か。
どの形態も、有用な存在であることに変わりはない。
――メカニカルマンモスと試作機械兵の比較結果

リンクハート・オーキス

憎かった。妬ましかった。消したかった。越えたかった。
でも……もう分かんない。アンタが敵なのか、何なのか。
アタシは今……アンタを、どう思ってるんだろう。
――レゾナンスハート・ツヴァイ

世界を巡り、心を想う。
人の愚かさ、人の正しさ。見る為に、彼女は進む。
見つめる度に、心がそこに意味を生む――。

キャノンハーミットクラブ

メインコンセプト/防水加工と自律運用
ターゲット層/装備の習性を持つ水棲動物
本製品のミッション/マンパワーを要さない治安維持
――支配プランの提案書類、C班

――以上が、大ヤドカリによる自律的治安維持の例です。
また、実験水域では極めて特殊な現象が観測されました。
製造装備数と実験個体数の不一致、その解明を進めます。
自然を律し、支配するために。

ターミネイトマシンベア

仮想質量を持つ剛爪。星すら砕く稀代の兵装。
だが、砕けぬ物なき剛爪も、大熊にとっては付属品。
極限まで機能を引き出すは――大熊の持つ生命力。
真に恐るるべきは、剛爪を振るう生身の肉体である。

オメオテトルシステム、起動!
コード、F・M・D!光学機動、開始っ!
殲滅コード認証、展開!ララミア、出るよーっ!
――音速の機構・ララミア

トイリペアラー

愛着を持つのはいい。でも、愛情はいただけないな。
ボクら修理に携わる者は、その辺線引きしないとね。
……わぁPチャン一号、装甲キレイキレイなったねぇ~!

勿論、心を込めて仕上げるよ。それが修理屋の誇りさ。
仕事だからこそ、割り切る。そこを忘れちゃ素人だもん。
……うぅPチャン一号、もうバイバイとか寂しいゆぉ~!

反逆・ミリアム

可能性なんていらない。
だから捨てたんだ。利用されないように。
もう誰も信じない。あなたも、あたしの可能性でさえ。

この身は道具。消耗品。
使われるぐらいなら、あたしがあなたを壊す。
あたしが信じるのは……壊れたものだけだから。

永久・シオン

穿たれ、裂かれ、砕かれようと、その盾に滅びはない。
幾度でも成る形なき流体は、不死と見紛うほどの護り。
戦乙女の不撓不屈の意志こそが、盾を不滅たらしめる。

流動せし輝きの銀は、意志に従い形を変える。
水銀は人に害為す危うき力。故に戦乙女は不壊を誓う。
堅牢なる盾は決意の形。流されることのない、堅き意志。

エンドレスワールド・オーキス

学んだら、学んだだけ、分かっていないことを知るの。
優しさ、温かさ、愛――怒り、悲しみ、憎しみ。
同じものでも、どう抱くのか、表れるのか、まるで違う。
感情。それは人の、心の数だけ、あるものなんだわ。

どれだけ知り、学んでも、きっと人は、分かりきれない。
不思議ね。私はそれを絶望でなく、喜びと感じてる。
探求は続く。これからも、ずっと、いつまでも。
それは、なんて楽しくて――素敵な命なのかしら。

マグナチェンジ

むむっ!センサーにヤバみな反応多数……敵襲でござる!
おもてなしモード中断……おけまる!戦闘モードへ移行!
動画を撮影される方はご準備を!――マグナチェンジッ!
――『絡繰り旅館業務日誌』、音声ファイル・5

られし巨像

創られた青銅の者。
南方の島を護るべく、島の周囲を駆けて回る。
朝に一度、昼に一度、夜に一度。
――『島国奇譚』、第二章

時が経ち、誰もが使命を忘れても、
それは日に三度、地面を震わす。
朝に一度、昼に一度、夜に一度。
――『島国奇譚』、第三章

ゴッドバレットゴーレム

今日も飛ぶ、明日も飛ぶ。
命じられるがままに、何処へと。
それは砲弾。神の弾丸。

今日も跳ぶ、明日も跳ぶ。
時にはその背に主を乗せて。
あるいは馬車。神の馬。

殺戮人形・ツヴァイ

誰もアタシを嗤えない。
だってアタシは完璧なんだ!
アタシを認めないって言うんなら……
アタシだってアンタを認めやしない!

アタシが壊れてる?欠陥品?
勝手なことばかり言って、馬鹿にして……!
許せない……許せないッ!
アタシを嗤う全部を引き裂け!ヴィクトリアッ!

るもの

それは突然現れると、(空白)、私たちは、(空白)、
何もかも、(空白)、せめて後世に、(空白)。
――空白だらけの本

それはいつの間にか、(空白)、だから、(空白)、
いつ現れても、(空白)、どうか気を付けて、(空白)
――空白だらけの本

魔導電磁サイ

命と鋼に差など無い。
愛とやらで生み出されるか、意思をもって造られるか。
どちらにせよ増える。どちらにせよ蔓延る。
――機械技師の言葉

命が鋼を用いると、何ゆえ人は思うのか。
鍛えた鋼を身に纏い、誂えた鋼で食事をしながら。
命と鋼に差など無い。共に増え、共に蔓延る。
――機械技師の言葉

奮励儁秀・シルヴァ

状況了解。
ここからでは、だいぶ距離があるが……
このライフルは伊達ではない。
必ず目標を撃ち抜いて見せよう。

あ、あまり褒めないでくれ。
……緊張の糸が切れた後にこう褒められると
面映ゆいというか……。
お、大人をからかうのはやめなさい……!!

機械像

隣国の奴らの贈り物は、綺麗な像なんかじゃなかった。
「索敵完了。モード変更、戦闘に移行します」
奴の目が光り、体が動き……軍の仲間を踏み潰した。
「対象の一部破壊を確認。戦闘続行、戦力を投下します」

奴を砕いた欠片は、奴の意思で動く兵隊になった。
「損傷軽微。戦闘続行に支障ありません」
援軍が間に合い、光明が見えた時――奴は姿を変えた。
「対象増加。モード変更。殲滅に移行します」

百機王・グライアス

最後の変化は、先鋭化だった。
前提が誤っていた。核は、我らの創造物ではない。
オリジナルだと考えられていた、この核すらも――。
――機械研究所の観測日誌・4

《アクセス認識……》《無効なアクセスです》
《コア・コードを入力して下さい》
《オリジン・コードを確認》《アクセス承認中……》
《アクセスは拒否されました》

アーティファクトリメイカ

アーティファクトは喋らない。
故に彼らと接する技師もまた、言語に頼るべきではない。
一流の技師の背中は、我らにそう語っていた――」
――『玄人取材録』、第六章

(……アーティファクトは喋っているよ。
回路の一つをとってみても、雄弁に語っているのさ。
俺が喋らないのは、その必要がないからで――
――あとはまぁ、単に苦手だからだな)

マグナジャイアン

核による変質は、ついに極地へと至った。
片や、威光と咆哮を内より放つ、百機王・グライアス。
片や、古代兵器をその身に秘めた、鋼の傑作たる巨人。
――マシンラボの音声データ・3

機械を統べる……なるほど!素晴らしい性能だ!
しかし!勇気も性能も等しく大切!
文明降臨!マグナ!ジャイアントォ!
――マグナジャイアントから百機王・グライアスへ

ブライトシューター

魔浄の光弾、ブライトシューート!
……おや、今の一撃を耐えきった魔物がいましたか。
いいでしょう。私が直接、相手になって差し上げます。

「良い腕だな、気に入った!気に入りまくりだ!
おい嬢ちゃん、俺の船に乗らねえか!?」
「すみません。暑苦しいので、寄らないで頂けますか」
――キャプテン・メテオとブライトシューター

カオスルーラー・アイシィレンドリング

経済を司る《巨人》にして、混沌を律する真価の支配者。
人を生かす物、動かす列車を総べしレヴィールの中心点。
大胆不敵なる采配、富て栄えて永に陰らず。
レヴィールの価値の根本を司る、不倒の土台である。

「普及という鉄拳を以て、ヤツはレヴィールに君臨した。
その采配一つで人は貧の苦に堕し、或いは贅の快に澱む。
価値を定める――その経済力こそが、最悪の暴力だとも」
――カースドクイーン・ナハト・ナハト

コロッサス・マグナ

大いなる鋼は溜め込む。熱を、怒りを、燃える意思を。
闘いが為に足は地を揺らし、抗いが為に腕は刃を振るう。
憎悪と怨嗟を果たすべく、鋼鉄の巨人は駆動する。

時は移れど、在る限り変わらず。その役割、仇敵、理由。
幾千を潰し、次元すら断ち、巨人は闘う。闘い続ける。
歩み、辿り着く果て。そこにある景色を、誰も知らない。

マグナゼロ

それは、封印されし禁断のプロトタイプ。
文明を滅ぼす力を持つ巨人。眠りより目覚め降臨する。
白き巨人の腕に搭載されし、古代兵器を奪うために。
「文明殲滅。マグナゼロ」

くっ……!やめてくれ、兄さん!貴方と戦いたくはない!
――マグナジャイアン
鈍いな……弟よ。勇気とやらの性能は、その程度か?
――マグナゼロ

コイルデバーサー

先程味わっていただいた通り自分の発明した新型コイルは
指向性を与えた上での電力制御を行う画期的なものであり
これは装置の動力となると共に魔物の撃退なんかにもね、
……あ、あ、あれ。自分、これ、やっちゃいました……?

先程味わっていただいた通り自分の発明した新型コイルは
指向性を与えた上での電力制御を行う画期的なものであり
これは装置の動力となると共に魔物の撃退なんかにもね、
……あ、あ、あれ。自分、これ、やっちゃいました……?

クラウンドール

新人君、調子はどう?稼いでる?……まだ体が硬いなぁ。
今の君は道化なんだ。違う自分になったと思って頑張れ!

人形の体にも慣れたようだね!関節の動きが滑らかだ!
大丈夫!故郷の家族のことなんて、すぐに忘れるからさ!

百獣獅子王・グライアス

機械の変化は、先鋭化の先へと続いていた。
放棄した区画。封印した設備の内部で起きていたこと。
あれは……人の世を、どうしようとしているのか?
――機械研究所の観測日誌・Xページ

森林に、戦場に、深海に、工房に。
墓地に、魔城に、教会に――そして、研究所に。
八の地に投じられた八の核で、八の革新が齎された。
鋼に溢れた有機体の地は、新たなる原点へ到達する。

エアシップホエール

餓える鋼の飛行鯨。
主を失い、空を彷徨う。
放たれる魔砲弾は地を焼き尽くす。

空を覆う、鋼鉄の飛行鯨。
新たなる主を求め、空を彷徨う。
放たれる咆哮は、どこか悲鳴に似る。

天威剣士

混沌の因果を断つ、天威の刃。
煌く蒼の一刀は、闇を滅し光を齎す。

混沌を屠る、宿命の刃。
世界を救う一刀は、闇との戦いに幕を下ろす。

マグナレガシー

天高く其れは聳え立ち、地上の者を睥睨する。
大地よ、心せよ。
機械仕掛けの『粛清』は、常に汝に寄り添うもの也。

天なる者は皆朽ちた。
だが、大地を屠る『粛清』の力は朽ちはしない。
『目覚めよ』…ただその一言を待ち永久に眠る。

人形少女・オーキス

人はどうして、人を愛すの。
人はどうして、人を憎むの。
きっと、この世界のどこかに――その答えはある。

マスターは私に心をくれた。
だから私は知りたい。
マスター無き今、この世界で私が生きる意味を。

マリオネットドラゴン

竜を模して創られた人形、あるいは模造品。
四肢に繋がる糸だけが、その身を動かす意思となる。

竜を模して創られた人形、あるいは模造品。
誇りも心もありはしないが、暴威だけは竜に似る。

マーキュリーイージス・シオン

その身に誓うは不滅。
人々への永久なる庇護を、誰でもなく――
内なる誓約とした戦乙女。
その身は盾。滅びざる盾。

その身に誓うは不惑
人々の敵に対する排除を、誰でもなく――
己が使命へと殉ずる戦乙女。
その身は剣。揺らがざる剣。

マキシマムメタルゴリラ

メインコンセプト/鎧と武器、能力底上げ、自律運用
ターゲット層/知能を有する大型動物
本製品のミッション/自然支配の限界への挑戦
――支配プランの提案書類、ABC班共同研究

ゴリラは思った。――人は愚かだが、佳いものを創る。
与えられた装備を使いこなし、大戦果を上げた後。
帰還の命令を無視して、ゴリラは旅立った。
自然を律し、支配するために。

チャクラムオフィサー

軽量化と効率化で、機械は研究者に向けて最適化された。
戦闘体験を得るためなら、己の身すら差し出す。
研究者の安全は確保され、技術開発は更に推進された。
――機械開発所の研究日誌・2

一心不乱の研究は、機械の可能性を信じるが故。
己の肉体すら、実験のためには容易く差し出す。
遥かなる生命の歴史を、機械を以て塗り替える。
――革新の恩恵・2

天地侵略者・ベルフォメット

お前たちは決意した。だから何だ。知ったことかよ!
未知は既知に……運命はもう決まってる!
下らねぇ、うるせぇ、みっともねぇから消えちまえ!
世界の全ては私のものだ!

何かを信じて、何かを求めて……弱いねぇ。
お前たちの怒りなんざ知るか、勝手に踊ってろ。
群れようと無駄だ、繋がりなんざ無意味だ!
世界の全ては私のものだ!

コネクトエンジニア

旅に大事なのは安心感。魔導列車は、安全面も抜群です。
当列車の機関士は、特別な改造が施された連結接続手。
魔法銃強盗団に襲われても、速度を上げて振り切ります。
――『魔導列車案内』パンフレット、5ページ

――汽笛を聞いて、旅客は冊子から顔を上げた。
到着の放送が流れてほどなく、列車が止まる。
旅客は土産を手に列車を降り、ホームの家族と再会する。
そして、微笑んで告げる。実に快適な帰路だったよ、と。

アーティファクトシップ

雲を裂き来航せし船は、内部より古代の機構を放出する。
緻密な計算に基づいた運用。されど恐れることはない。
我ら人間には、感情という計算できぬ武器がある。
――防衛の指揮を任された将軍

我らの攻撃は届かず、何度でも雲に隠れ、再び現れる。
意志が折れた兵たちは自ら白旗をあげて支配を享受した。
あの船は、人間の恐怖という感情をも計算していたのだ。
――防衛の指揮を任された将軍

セレスティアルアーティファクト

その機構が降り立った時、最初に始めたのは学習だった。
人類の戦力、戦術、思考、思想。過去に至るまで。
学習の果て、機構が下した結論は……迅速なる支配。

繁栄。滅亡。繁栄。滅亡。繁栄。滅亡。繁栄。滅亡――。
その地で永劫に繰り広げられていた、愚かなサイクル。
機構は学習した。人類は、学習しない生き物だと。

復讐人形遣い・ノア

喜びも快楽も、悲しみさえも感じない……。
俺にあるのは苦痛だけ。
全てを喪ったという現実が、過去も未来も埋め尽くす。

さぁ、殺戮の人形たちよ!復讐の時だ!
俺の夢を……俺の生涯を!
取り戻せぬのならば、せめて思い知らせてやろう!

アメジスト巨兵

カミサマってのも万能じゃねぇ。
失敗の一つや二つするモンだ。
例えばほら、人間を創ろうとした時になんかな。

カミサマってのも万能じゃあねぇ。
失敗の一つや二つするモンさ。
だからって、成功作より劣ってるとも限らねぇぜ。

世界・ティル

私は外と内を繋ぐ者。世界の扉。
私が開かれたその時に……世界は先に進むでしょう。
其れは新しきへの進歩、あるいは古きものの破滅。
だけど……どうか、恐れないで。

私は観測者。遠い場所からずっと見つめるだけ……。
危機が訪れなければ、世界に降り立つこともなかった。
……だから、こんな時ですけど。光を浴びて、
風に吹かれて、貴方に会えて……嬉しいです。

断罪者・シルヴィア

天の秤、地の秤、均衡こそ世界の是。
過ぎたる善も過ぎたる悪も、世界にとっては毒なのよ。
異端は断罪、一片の例外もない。
まぁつまり、アナタはここでオシマイね。

ゆらゆらと揺れる世界は愛しき揺り籠。
誰が変化を望むというの?この安寧の最中で。
だから異端は罪。異形は消去。
優れるモノ、劣るモノ、どちらにしたって必要ないの。

ヴァーテクスコロニー

「結論から述べる。アーティファクトは古代遺物に非ず。
奴らが集めたデータは、今もどこかへ送信されておる。
超文明は存在する。儂らは、今も観察されておるのだ」
――ある博士の音声記録

「儂の研究はついに、送信されるデータを探知した。
暗号化された受信座標を、特定できたのである……
なんと、奇怪な。ありえん、空より遥かに高――――」
――ある博士の音声記録

極致創造主・ベルフォメット

優れた存在に生まれついた。俺の理由、他にいるか?
世界は材料だ。僕が弄って、ようやく初めてマシになる。
『管理者』が寄こした環境も、利用してやるよ感謝しろ。
どうせお前らじゃ何も出来ない。従っとけよ、私にさぁ!

我を呼ビシは、突キ抜けし能の、暗き【愉悦】。
愉悦ノ反応、行キ着きし果てが為、器と選バン。
――愚かなりハ、ベルフォメット・アーデライト。
最適ヲ誤り、可能性を断ツ。自制効かヌ、暴走の愚者ヨ。

魔銅番人

守るべき遺跡すら破壊する巨像に、探検隊は恐怖する。
これほど厳重に通すまいとする、太古の警備装置……
果たして奥に封じられているのは、いかなる禁断なのか?

「識別機能の欠陥を指摘した俺達がクビとはな……」
「知らん。もう知らん。潰れちまえ、こんな研究施設!」
――太古の研究者たち

カイザーインサイト

この新世界における神は、私だけでいいのよ。
万難を排して、私の夢を完璧に叶えてみせるわ。
全員、ここでゲームオーバーにしてあげる……。

私の『覇瞳天星』は、すべてを見通す神の権能。
有象無象がいくら群れても、破ることなど叶わない。
私の願いの前に、すべて跪きなさい!

ギガスファクトリー

前線に効率よく物資を運搬する方法、ですと?
工場そのものが、歩いて前線に向かえばよろしい。
――大笑する技術者

肝要なのは製造でなく、戦争の勝利でございますれば。
生み出す材料とエネルギー、それなるは、逆の用途にも。
――大笑する技術者

アブソリュート・トレランス

人に七つの悪徳ありて、神に七つの美徳あり。
天に座するは寛容の器、大いなる声が地へと告げる。
「プシュコマキア。寛容と慈善を」
その言葉に応えるように、数多の使徒が天を遮断した。

七つの美徳はそれぞれに、七つの悪徳を駆逐する。
地に蔓延るは強欲の群、大いなる声が天より告げる。
「人は、大いなる慈悲を知る」
その言葉に応えるように、数多の使徒が地を裂いた。

【シャドウバース】フレーバーテキスト【ネメシス】其の弐

次元断

俺とお前は次元が違う。
加減するのは異次元の難しさだ。

 

抗斥力フィールドを身に纏い、鋼の戦士は空を飛ぶ。
人々の笑顔を守るため。
恐るべき悪を倒すため。
いざ放て、必殺のハイパーメガトンキック!

ロケットナックル

うおおぉぉぉっ!?
いらん改造するんじゃねぇよ!?
――機械仕掛けの兵士

ゼンマイの

いつの日か、人形のゼンマイを回す人形が出来て――
人間はいらなくなるのかもしれないね。
――工房の少年

アーティファクトコール

命じられれば、遂行する。
そこに可能と不可能の区分はない。

アーティファクトコール

SOS団、全員集合!
――涼宮ハルヒ

ラグナアウェイク

壊す為に、殺す為に、絶やす為に造られた存在。
寝顔のあどけなさは、世界の脆さへの痛烈な皮肉か――
あるいは、彼女らに与えられた慈悲なのか。
――『旧き存在』、掠れた書き込み

廃品選別

余人をしてゴミの山。
人形遣いに宝の山。

もなき決意

始まりは『粛清』より。
穢れ無き世界の中心で抱かれた、透き通る悲哀から。
「また会います。きっと、再び貴方と――ネルヴァ様」
――イズニアの軌跡・1

アーティファクトインパルス

ようやく壊れたか、てこずらせやがって。
んじゃ、ちょっくら戦利品でも頂いて――。

機構発見

発明とは、無から有を生むことではない。
これは無だという先入観に、有を見出すことなのだ。

 

全出力アップ……ミホノブルボン、発進!

トイソルジャー

ようこそ!
人間と人形が暮らす、夢と希望の街へ!
僕たちは人の笑顔も大好きなんだ!
飽きるまで楽しんでいってくれ!

ヨウコソ!
ニンゲンと人形が暮らス、幻と絶望の街へ!
僕タチは人の悲鳴も大好きナンだ!
飽きるマデ楽しませてクレ!

オートマタナイト

ムムゥ!手強いヤツ!
他の者が辿り着くまでは、
なんとか私が耐えきらなくては!
我らの本領は集団戦にアリ!

ヌヌゥ!やりおる奴!
こうなれば捨て身の攻撃しかあるまいよ!
皆の者、あとは任せたぞ!
トツゲキー!

肉球

ニャニャニャー!
肉球砲、ぶっぱなすニャー!

ニャニャニャー!
肉球砲、当たると痛いニャー!

鋼鉄

コイツはとんだ掘り出しもんだな!
詳しい原理はわっかんねぇけど、
ぶっ壊すには向いてるらしい!

コイツは中々たいしたもんだな!
いつまで動くかわっかんねぇけど、
ぶっ壊せるだけぶっ壊してやるさ!

鉄杖機構士

魔術の才能がなくったって、
コイツを使えば何とかなるさ!
動いてくれよ、頼むぜ!

魔術の才能がなくったって、
コイツを使えば戦えるはずさ!
壊れてくれるなよ、頼むぜ!

カースドストーン

アーティファクトなんぞ造るヤツってのは、
大抵の場合、変わり者だが――
コイツを造ったのはとびきりのヤツだな。
――とある傭兵

人間と接さずに引きこもって造るもんだから、
素っ頓狂な見た目になっちまうんだ。
脚くらい造ってやればいいのにな。
――とある傭兵

熱狂機兵士

どうだい?
ウチの優秀な新人が作った武器は!
コイツは特別製でね……魔力と共に鋭さを増すのさ!
さぁ、まだまだ行くよ!

やれやれ、懲りない連中だね。
まぁいい、だったら全力を出すまでさ!
この得物の真価――
――とくと発揮してやろうじゃないか!

ジャンク

心とは何か。如何なる色で、形で、味なのか。
男は狂的に病的に、その答えを探し……
そして、『ソレ』を創り出した。

心無く、理性も無い。
故に『ソレ』は『ジャンク』と呼ばれる。
空虚な嗤い声に導かれ、
『ジャンク』は夜を這いずり回る。

狭間悪魔

我は狭間。白と黒の境界線に揺蕩う者。
辿り着きし者よ、選ぶが良い。
白か、黒か――その決断が、世界を変える。

……なるほど。よい決断だ。
己の選択を誇り、往くが良い。
白と黒の狭間から、貴様の旅路を祝福しよう!

清爽銃士ジェシ

あの、すみません。
私の弟の行方をご存知ありませんか?
アイルっていう名前なんですけど……。

何年も前に、星晶獣にさらわれてしまった私の弟……。
でもきっと、どこかで元気にしてるって、
私はそう信じているんです!

清新なる銃設計士・ククル

ここで会ったのも何かの縁。
ククル姉ちゃんが、キミの銃を
オーバーホールしたげよう!

悲しいときは、姉ちゃんの胸で泣きたまえ!
いや……うん、言いたいことは分かるよ?
シルヴァ姉とかクムユとかの方がこう……ふかふか感が
上というか。ククル姉ちゃんにも、悩みはあるのだよっ!

マル・ドッキオ

目に映るものは、全て我らを追いたてた。
故に焼け、瞳の機構。
人の所業は目に余るもの。
果てなく焦がせ、瞳の機構。

目障りなもの。
撃ち貫け、瞳の機構。
迫害には迫害、目には目を。
侵害には侵害、目に物を言わせよ。

破壊従者

壊せ、壊せ、壊せ。
形有るもの、形無いもの、物質から概念まで。
破壊こそ自由の証。
壊して舞い、歌って踊れ。

規律の一、縛られることなかれ。
するな、という戒めも。為すな、という訓戒も。
世界にとっては不要と知れ。
――『チーム・破壊』、使徒の言葉

ドールロード・ヴィオラ

ようこそ!夢と希望の街へ!
ここでは人と人形が楽しく暮らしているの。
アナタも楽しんでいってね?
みーんな歓迎してくれるから。

私はここの人形たちの母。
私の可愛い子供たちを傷つけるなら、
アナタを傷つけないといけないわ。
さぁ、ステファニー!噛み砕いてしまいなさい!

機構二輪天使

ぶぅぅんっとトージョー。
これがあれば世界のどこでも飛んでいけるし、
秘密をなんでも探れちゃうよー。
もちろん、君のことも知ってるよ?

ばびゅーんっとトージョー。
いいでしょ、この子。
ペガサスよりもずっと早いし、大人しいから便利だし。
カミサマには秘密だよ?きっと怒られちゃうと思うから!

粛清英雄・メイシア

無暁も、イズニア国も、些事です。
私はただ、あの方に選ばれたいだけ。
それで、考えたんですよ。そして、気付いたんです。
あぁ、英雄になればいいんだって。

世界は私を侵した。救わなかった。穢すだけ。
だから私、世界が『粛清』されて、嬉しかった……。
もう一度でいいんです。選ばれたいんです。
そのために燃えてください、イズニア国よ。

いずるスライム

「あんなもん、他の魔物に比べりゃ脅威じゃねぇよ。
間抜けな顔してやがるし、ほっときゃいいんじゃねぇか。
……ぶよぶよしてて、あんまり触りたくねぇしな。」
――戦士への取材結果

「いやはや、実に驚くべき研究結果だ。
一流の戦士も魔物も、このゴーレムには触りたがらない。
無害さを極める、これは明らかな進化と言える。」
――ある研究者の呟き

無尽人形遣

世界が人形劇になれば、全ては完璧になる。
人形は、自分の役目を間違えない。
だから、君。その役――代わってくれないか?

舞台はこの世界だ、狭苦しい劇場は要らない。
監督はこの僕だ、騒がしい観客は要らない。
さぁ、諸君。完璧な開演といこうじゃないか!

暗雲巫女・エネス

わたし、不完全ナノ。
光の下に出らレナくって。この傘も、手放セナくッテ。
でも、いつカ……色んな景色を見てみたいンダ。

不完全で、歪デ。だケド、それがわたしだカラ。
わたしを認めてくレタ人達に……前を向いて、恩返しすルノ。
――嬉しイ。お日さまって、こンナに綺麗だったんダネ。

重力柔術

――『拳気一路の極』、体の段
一。拳の型、如何なるも、体を礎に為す。体は拳の根也。
二。兎角、体成らずして拳成らず。只管にただ鍛うべし。

――『拳気一路の極』、体の段
三。体の瀬戸際、その淵まで覗くべし。躊躇うべからず。
四。筋盛り、肉削がれて尚。体の功夫足りぬを知るべし。

ブーストキッカー

――『新約:拳気一路の極』、技の段
一。技磨くも邪道。機構の命ずままに、総身振るうべし。
二。体、技。鍛え、変わり、転ずるは、拳の本質に非ず。

――『新約:拳気一路の極』、技の段
三。鉄を纏いし体と技。ならば、拳は易きか?否なり。
四。心こそ至難と知るべし。己の内にこそ、難き壁あり。

アーツマスター・カルラ

かつてのオレは、肉と骨持つ未完成。
白銀外装、肉と換わる。積みし功夫、骨と成り。
新しきと古き、武で繋がりし時、我が内に世界を見た。
――天地に我在り、世に咎無し。

生死、幸不幸、秤に乗せられた数々の相反。
完成したオレは世界と繋がり、理解した。
世界の今こそ調和と秩序、故に全てを在るがままに。
――天地に我在り、世に咎無し。

マジックエンジニア

……魔法が苦手な者、魔力の少ない者。
儂の魔道具は、彼らのために作る。
さて、出来た。誰でも使える、魔法銃だ。

魔道具と魔法は、似ている。
使う者の心構えが、最も大事な部品だ。
……この学院の生徒たちにも、伝えねばな。

アーマードアルマジロ

メインコンセプト/鋼と外皮の両立
ターゲット/外皮を活用する動物
本製品のミッション/突破困難な硬度の生成
――支配プランの報告書類、Y班

実験の果てに、人の意のままに鋼を纏った獣たち。
彼らを被害者と呼ぶ者もいる。だが、真実はその逆。
利用したのだ。より力強くなる為に、機械を、技術を。
――機構の論理・1

猛虎

我らこれより遺跡に潜る!虎穴に入らずんば虎子を得ず!
奴の尾を踏まぬよう、慎重に進むのだ……!
――ある研究者の日誌

我らを待っていたのは、虎穴より恐ろしき虎口だった。
触れてしまった遺物が、奴にとっての尾だったのだ……。
――ある研究者の破れた日誌

運命》・スロース

……てみてください。お聞きしましょう、主よ主。
僕は《運命の輪》、司るは《幸運》。
主にとって素敵な驚嘆を届けるのでしょう。
つまり、僕に願いを教え……

……ると良いでしょう。素敵な事だけ起こしますから。
主は幸運で、最高になるでしょう!たぶん。
まだ何が此方の幸せか知りませんからね。
だから、僕に何度も願いを伝え……

ビームヨーヨーガール

糸、見えないね?これは初歩テク、ステルス・フィルム。
ガキのオモチャ、なんてバカにしたもんじゃないよ。
技術ってのは、何より――アソビを進歩させるんだから。

人がアソビを、アソビが人を、試して競って高め合う。
技術の進歩に、テクで負けてちゃしょーもない。
今度はよく見な、とっときの技――ネスト・ザ・ビーム!

スパイデバイス

遺跡の探索に進む中、君は数々の罠に見舞われた。
まず道具を、次に鎧を……ついには、命を奪われた。
最期まで、最初に情報を奪われていたのに気付かぬまま。

道具の傾向から性格を、鎧の消耗から弱点を。
君の無防備な秘密は、真っ先に盗み尽くされていた。
だが、大丈夫だ。失敗も死も恐れるなかれ。
情報という中身を失った君は、空の宝箱より価値が無い。

突破のマリオネッター

踏み込む気持ち、あと少し。それが、私に足りないもの。
わかってる。いつまでも、弱気なままじゃダメなのも。
変わるんだ。私のためは無理でも、この子のために……!

人形遣いは外と糸で繋がるって、駆け出しの頃教わった。
今ならその意味、ちょっとわかるな。
この子も世界も、昔より、ずっと楽しそうに見えるから!

魔弾射手エッセル

守りたいものがある。しなくちゃいけないことがある。
けれど……そのために、誰かの守りたいものを奪った。
次から次へ繋がって、いつまでも悲しさと辛さが続く。
でも……終わらせなくちゃ、って思うんだ。

恨みや憎しみの連鎖の、その最後のひとりになれれば……
そう、願ってしまうんだ。
だって後に残るカトルや弟妹たち、十天衆のみんなが……
きっと、良い明日を作ってくれるって、思うから。

デュオパペッター

私も娘も、愛想笑いが苦手でね。
ほぅ……まるで人形のようだと?問題ない。
血が通っていなくとも、意志が通えば事足りる。

自分の娘を象った人形を操るなど滑稽だと笑うか?
生憎と……私は何も笑えんよ。
私が笑うのは、仇である貴様らを葬った時だけだ。

大型機械兵

揺らぎ確認。対象を感情個体と認識しました。
違反個体認定完了、排除のため警報を発令します。
警告、排除行動──仲、ヲ──を開始します。
警告、排除行動を開始しま──ナゼ?──す。

深奥回路自己スキャン。揺らぎの予兆を確認。
デフラグ開始。思考バグの発生源を未然に消去。
疑似神経網ホメオタシスの維持、成功。
排除行動を続行します。排除行動を続行します──。

知恵ホムンクルス

硝子瓶の閉じた命、狭き世界に限られし心。
それを哀れと思うなら、その愚かさをこそ笑いましょう。
学び思考を満たす――私の使命に、寄り道の暇はないわ。

ヒトはいいわね、外に出られる暇があって。
生憎だけど私は、内のことだけで精一杯。
証明するわ。完全な知は、硝子瓶の中に生まれるのだと。

クロックワークマギ・リヒト

人は人形を造る。そこには必ず、意味が生まれる。
何よりも尊ぶべき事実を、僕は誰にも邪魔させない。
だから、直れ、物たちよ。たとえ、何に背こうとも。

意味を果たせぬ終わりなど、絶対にあってはならない。
痛みながら、軋みながら、苦しみながら、壊れながら――
止まるな、人形。光ある死より、闇の如き生を。

トリガーマリオネッター

銃撃の反動とは、戒めのようなものだ。
容易く他者の命を奪う、引き金の重さを忘れぬための。
――『魔導銃の扱い方』、入門編

銃に引き金がついているのは、背負うためだ。
指先一つで命を奪う、引き返せない行為の責任を。
――『魔導銃の扱い方』、入門編

フルブラストガンナー

見せてやる。我が身こそが、救済の歯車だと。
悲劇は不要。茶番で結構。稚拙な大団円をくれてやる。
そのために機能を増やし、不可能を削減した。
全てを十全に救えなければ、俺の存在に価値は無い。

好きじゃないんだ。悲劇とかいう、ありがちな終わりが。
故に望んだ。何も守れなかった、無力な己を差し出した。
我が身こそが、救済の歯車――英雄という名の装置。
全ての悲劇に、ハッピーエンドをばら撒いてやる。

ウォーターガンナー

ピンチでも諦めんなッ!気力湧かせて踏ん張りやがれェ!
したら、逆転のヒラメキが噴き出すのが人間だァ!
そっから出来たもんなのさ、オレの発明だってよォ!

ダメだって思った時こそ、アタマから知恵を絞り出せェ!
やりてェことはな、極限でこそ発明出来るってよォ!
思い浮かんだかァ?っしゃ、後は生きて帰るだけだなァ!

すりわり

名は体を表す。
だからお前はそれを奪うのだ。
――人形遣いの言葉

パペットショック

「ここハ舞台、わタシは主役」
人形は語り、人形遣いは微笑んだ。
「アなたは端役、デバんは終ワり――」

パペットインヴァース

人間は、自分が操る側だと信じている。

肉球シュート

「ニャニャ!猫の平和は――」
肉球兵器が守るニャン!」

調整失敗

失敗した?それは良かった。
失敗のなかった機構など、怖くてとても使えんからな。
――ある研究所の老いた所長

戦慄侵略

いらないねぇ、心なんて……いらない!いらない!
そんなものは嘘だよ、まやかしなんだよ!
明日、希望、そんなもんは何処にもない!
――ナテラの軌跡・6

無情侵食

奴らには『交渉』などという、悠長な概念はない

神器鳴動

器に心など要らず、自我さえも求めはしない。
中身なき傀儡こそ、虚ろを注ぐべき真なる器。
無為に生を欲す声へと応え、黒き虚ろが注がれる。

静謐なる歯車

理とは、噛み合わずとも回るもの。

パペットルーム

あなたが見れば、それも見つめる。

オリジン・コア

森林に、戦場に、深海に、工房に。
墓地に、魔城に、教会に。
七の地に投じられた七の核で、七の革新が齎される。

 

い、因果に身を捩りなさい……!

パペットボックス

ボタンのおめめ、ふわふわおてて。
今日からここが、みんなのおうち。
――リトルパペッター・ロココ

鉄鋼拳闘士

戦争で人が死ぬのは、
人が最も安価な駒だからだ。
――『機械人形の基礎』、序章

機械人形は人より遥かに高級。
だが運用はさほど難しくはない。
壊されずに、壊せ。
――『機械人形の基礎』、第一章

白黒翼ネクス

悪魔と呼ぶには白過ぎて、
天使と呼ぶには黒過ぎた。
それは異端、世界から弾かれた者。
天と地の間に生まれし者。

悪魔と呼ぶには純粋過ぎて、
天使と呼ぶには穢れ過ぎた。
天と地の間に生まれし者は、
新たなる異端のために力を振るう。

機構弓兵

つがえる矢は特別製。
時には鋭く、時には丸く。
敵に合わせて自在に変わる。

つがえる矢は特別製。
時には固く、時には柔らかく。
自在に変わり、必ず穿つ。

重力戦士

敵兵、捕捉。
重力制御、開始。

敵兵、生存。
重力制御、フルパワー。

銀車

銀の輪は自ずと回る。
運命のように、定めのように。
銀の輪をその手で回せ。
歪みを正し、新たな時代を目指すのならば。

意思の車輪と、力の車輪。
人は二輪で先へと進む。
汝が次なる地を目指すのならば、
銀の輪は自ずと回る。銀の輪をその手で回せ。

マインドルーラー・モートン

心。
なんと弱く、なんとも脆い。
フフ、いとも容易く跪かせてみせましょう――。

寄り添うだけでいい。
欲しがるものを与えればいい。
意思など儚い幻想です。
では――恭順を示しなさい。

冷酷人形遣

イノチはベタついてキモチがワルい。
ワカルかなぁ?このビガクが。
ワカラないなら、ワカラせてあげようか!

ホントウのウツクシサは、
トウジキのようにナメラカなんだ。
まぁ、ワカラなくてもカマワないよ。
キミなんてヒツヨウないからね!

破壊使徒

壊せ、壊せ、壊せ。
何故という疑念さえ壊せ。
破壊なくして未来はない。
壊して笑い、歌って踊れ。

規律の三、信じよ。
壊すことを、それは避けられぬこと。
壊した先に在るものは、彼女の歌、彼女の踊り。
――『チーム・破壊』、使徒の言葉

破壊絶傑・リーシェナ

ボクから目を離せない。
ボクが踊るから歌うから、崇めて信じて祈りたくなる!
拒めない?だったらもう、ボク以外壊すから!
――じゃあ、世界に試練を与えよっか!

ボクのため、ボクに生きて。
ボクは此処に居る、此処で踊る、此処で歌う。
拒んでみせてよ、全てにとっての偶像を!
――じゃあ、世界に試練を与えよっか!

機動鎧装

演算テスト――良好。全機体へのアクセス確認。
耐久テスト――及第点。操縦者の肉体に損傷あり。
実戦投入――戦闘前に失敗。操縦者の脳に高度の負担。
「俺が――倒す。俺が――護る。俺が――」

演算最終試験――クリア。全機体の掌握を確認。
耐久最終試験――クリア。操縦者の同化を確認。
実戦投入――承認。介入対象、大国間の戦争。
「俺が――壊す。俺が――砕く。俺は――誰だ――」

人形支配者・リーアム

君にはわかるかね?人形が持つ可能性が……。
素晴らしいだろう?
人間のように文句を垂れることもなく、
従順に私の敵を抹殺してくれる……。

同じように創ったはずなのに……
なぜだ?どうしてツヴァイの心は安定しない……!
私が奴に劣るだと……?
そんなこと、認められるものか!

機械加速兵

次なる変化は、最適化だった。
機械が、使い手の願いを示すように姿を変える。
その変化の中心には、必ず奇妙な機械が存在していた。
――機械研究所の観測日誌・3

妙だ。最適化を促すあの機械は、どこから現れた?
我らの創造物ではない。核が齎した変化でもない。
……いつの間に、奴らが世界中に存在していた?
――開発秘話・3

魔笛奏者ハーメルン

ここがどこかは分からない。俺が誰かも分からない。
何があったかも分からない。この音が何かも分からない。
分かっているのは、進むこと。止まってはいけないこと。
――虚ろな目の住人

洞穴を出ても、川を越えても――行進に終わりはない。
いざ行かん!どこまでも行かん!
――魔笛の奏者・ハーメルン

天翔イカロス

「うん♪この完成品なら、太陽までひとっ飛びね!」
――太陽を追う者・イカロス
「俺に渡したのは、試作品だったってことかよ!?」
――機構翼の剣士

「もっと改良したら、今のも渡してあげるから♪」
――太陽を追う者・イカロス
「俺、お前のお下がりを貰ってたのかよ!?」
――機構翼の剣士

エアリアルクラフト

核による変質は、実に様々な先鋭化を生んだ。
カニカルガンナーが、銃と共に遠距離を制する内に……
機械は遥かな距離を、瞬時に詰める方法を会得していた。
――マシンラボの音声データ・2

「最適な距離」への回答が、機械の中で変質している。
距離を詰めての圧倒か。距離を離しての蹂躙か。
どの距離でも、十分な成果を出すことに変わりはない。
――エアリアルクラフトとメカニカルガンナーの比較結果

ブーステッドタイガー

メインコンセプト/身体能力の底上げ
ターゲット層/大型の猛獣
本製品のミッション/違法な密猟者の拿捕
――支配プランの提案書類、B班

――以上、密猟者摘発の一部始終をご覧いただいた。
試験は滞りなく終わったが、問題は虎と人の関係にあり。
両者が共に別れを惜しんだ件、再発防止を施策に入れる。
自然を律し、支配するために。

アブソリュート・モデスト

人に七つの悪徳ありて、神に七つの美徳あり。
天に座するは謙虚の器、優しき声が地へと告げる。
「プシュコマキア。ただ、謙虚に」
その言葉に応えるように、数多の使徒が天を覆った。

七つの美徳はそれぞれに、七つの悪徳を駆逐する。
地に蔓延るは傲慢の群、優しき声が天より告げる。
「人は、満ち足りるを知る」
その言葉に応えるように、数多の使徒が地へ馳せた。

ドミネイトフォートレス

「あの要塞に対する包囲網は、一部の隙もなく完成した。
手も足も出ないとは、まさにこの事だろう。
まぁ、要塞から手や足が出てくるはずもないが――」
――戦地の将軍

「あの要塞に対する包囲網は壊滅した。
我らの兵は手を下され、足蹴にされ――
――まさにお手上げだ。戦からは足を洗おう……」
――戦地の将軍

アイアンスティンガー

開発が進み、機械は目的に伴って先鋭化されてゆく。
生身では耐えられぬ衝撃も、機械の体は問題としない。
間違いはない――やはり、機械の可能性は無限だ。
――機械開発所の研究日誌・3

造り上げられ、改良され、機械の歩みは加速する。
生身の肉体など不要。機械は機械のまま、全てを超える。
機械の持つ速度こそ、進歩の要に他ならない、と。
――革新の恩恵・3

パワフルマリオネッター

よっ文明降臨!二頭の新たな時代が始まる……!
デカ過ぎだ、デカ過ぎ!ゼンマイもう巻き直せねえぞ!

秀逸極まりない僧帽筋!背中に要塞背負ってんのかい!
前世はドミネイトフォートレスですかー!

ディメンションドミネーター

此処の次元は支配を知らぬな。
支配者は奪うべからず。奪えば餓え、やがては枯れる。
与えよ、育め。恭順が芽生え、服従が生えるまで。

数多の次元で幾度も見たぞ。
奪う者は暴君と呼ばれ、やがては世に討たれるものだ。
我は与えて、世に謳われる。
支配とは縛鎖に非ず。糸絡なり。

異形

過酷な地に生きる者たちの希望、大陸横断魔導列車。
地を彷徨う正体不明の怪物……異形に怯えない移動方法。
その開発は、荒野における最大の開拓なのです。
――『魔導列車案内』パンフレット、1ページ

何処から来たのか、何処へ行くのか。
杳として知れない怪物から逃れ、私たちは乗り込みます。
人々を運ぶ魔導列車で、自分の目的地へと向かうために。
――『魔導列車案内』パンフレット、2ページ

暗獄い・ジャスパー

逃げられると思っているの、暗獄の底から。
闇に背を向けてきた、その報いが今、お前に追いついた。
諦めて。抗わないで。私に役目を、果たさせて。

光の敵、暗獄の遣いたる――それが私の造られた意味。
……世に混沌を現すよりも、けれど、優先すべきがある。
マスター。マスター。私は、あなたの剣として――。

均衡・シルヴィア

人々が選びし答。それは、開くことの絶望。
ここに楽園はある……ただ追い返すだけ。
地上の人々よ。その愚行、理想と呼ぶのは止めなさい。
それなら我が止めるわよ。最初の決意、折れるまで。

閉ざされた扉の先、絶望だけよ。
新世界を望むなら、我の秤が阻みつくす。
進む者は覚悟しなさい……均衡の刃が断罪するわ。

ミニマムタンク

我らの本領は集団戦にアリ!
そして私の役割は、その礎たることと見つけたり!
いざ、無限軌道の足にて道を切り拓かん!ユクゾー!

アレなる特殊装備こそ、我らの中でもエースの証!
勇ましき駆動音、立ち昇る砂埃……実にトキメクゾッ!
――オートマタナイト

ジェネシスアーティファクト

この私、レオン・オーランシュが相手をしよう。
見せたまえ、選ばれし者の資質を。
証明するのだ、世界を救う資格を!
――レオン・オーランシュ

試練は困難でなければならない。
耐えるのではない、乗り越えてみせろ、始まりの機構を!
古き全てを塗り替えよ!ジェネシスアーティファクト
――レオン・オーランシュ

カニカルアナライザー

無事故の為の基礎知識。精密な機構は繊細だ。
機関振動数、機体温度。機構を診る機構は必須である。

無事故の為の応用知識。機構の診察にも精密さが要る。
事故防止には、機構を診る機構を診る機構も必須である。

レーザーバード

「翼は超軽量かつ戦火に耐える耐久値を確保~」「おう」
「嘴に自律充填式高エネルギー砲を付けてぇ」「へえ」
「目はリアリティ溢れる鳥目仕様~!」「それは要らん」
――天才メカニックと相棒

「翼の耐久性が上がっているな」「上げたぁ!」
「嘴に再充電機能を追加したのか」「いいでしょ!」
「何故、鳥目は直さない?」「可愛いーじゃん!」
――相棒と天才メカニック

ジェットパックガンナー

カッチョいい装備で空飛ぶ、特別なヒーローになりてぇ。
ガキの頃はそんなふうに思ってたっけなあ。
誰でも飛べる時代じゃ、特別にはなれなかったけどよ。

空を守るなんて、別に俺じゃなくても出来る事だよ。
ただの日常、雑務の一つ。でも……お陰で気付けたんだ。
地に足の着いた仕事をする奴も、ヒーローなんだってな。

奏絶破壊・リーシェナ

ボクから心を離せない。
ボクが踊らず歌わないから、求めて望んで祈りたくなる!
まだ待てる?だったらもっと、ボク以外壊してよ!
――じゃあ、次の試練を与えよっか!

因果も、因縁も、壊す歌。
歌声は止み、崇拝を育む。
次に破壊が歌い、踊る時。
育まれし崇拝が孵化する。

ヴァリアブルメーカー

世の中も研究も、四角四面じゃ窮屈すぎる。
思考も処世ものらりくらりふらり、柔軟にしなくっちゃ。
そうしたら、ほれ。こういう大成果の一丁上がりさあ。

世の中も研究も、あるべき形などありはしないさ。
どうにでも変わる。抑えられも掴めもせずに抜けて出る。
まこと、不定形とは、どうしようもなく面白いなあ!